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ゾーン~「勝つ」相場心理学入門第10章②~信念がトレードに及ぼす影響

今週は乱高下が激しい一週間でしたね。

ただ個々の企業を見るとしっかりした所は値動きもしっかりしているので、慌てずチャンスを探すのもいいし、休むも相場でゆっくりするのもいいかもしれません。

10章「信念がトレードに及ぼす影響」の続きです。
前回の記事はこちらを読んでください。
gyatuby.hatenablog.com

信念の基本的性格

ポジティブな自己評価によってトレードに集中することができる、つまり「ゾーン」状態に入るためのお話でした。

信念には3つの基本的性格があって、

◆信念の基本的性格◆

  1. 信念はまるで独立しているかのような性格を持つ。そして現在の形を変えようとするいかなるフォースにも抵抗する。
  2. すべての活動的信念が表現を求める。
  3. 心の環境に存在することを意識的に認知するか否かにかかわらず、信念は機能し続ける。

1.信念は現在の形を変えようとするいかなるフォースにも抵抗する

前回に扱ったので、話は端折ると、
望ましくない信念は破壊できないため、望ましい信念へとエネルギーを移し替えるとうまくいきます。

ではどうするか?「理解」です。


2.すべての活動的信念が表現を求める。

エネルギーの宿った信念が、意図・目的・夢・意欲・願望と矛盾したとき何が起こるでしょうか。

創造的思考

信念は外部環境がそれ自体をどのように表現できるかを区別します。
区別とはすなわち境目です。

他方で、人間の意識は、信じるように教え込まれたすべての事柄の合計よりも広いといえる。

この人間の「より広い」意識の質が、信念が決めている境目の内側あるいは外側で(自分が選んだ方向で)考える能力をもたらします。

そして信念の境界の外側での思考は、創造的思考として一般的にみなされています。

信念への懐疑(知っていることへの疑い)を意図的に選び、そして心底その解答を願うようになれば、結果的に自分の心はその問題の「聡明な見解」「名案」「解決策」を受け入れられるようになる

つまり、既に自分の論理的心理のなかにある信念や記憶の外側にある見解や思想を(もちろん、自動的に)受け入れられる。

難解ですね。

創造とは、以前は存在していなかったものを作り出すことです。

要は私たちには常に「創造的思考」を行う余地があるということかな。



創造的経験

そして私たちには「創造的経験」に遭遇する可能性もあります。

筆者は、創造的経験とは、新しい経験・信念が指し示す境目の外側での経験と定義します。

環境の観点から見れば常にそこにあるが、それは今まではけっして見えていなかった新しい世界です。
そうした経験から大きな心理的ジレンマに直面する可能性があります。

このジレンマをトレーダーに当てはめるとどうでしょうか。

確率の本質をしっかりととらえた結果、次のトレードは確率的結果を持つ一連のトレードの中の単なるもう一つのトレードにすぎないと「知って」います。

ところが依然として次のトレードの実行を恐れているのがわかるのです。


私たちは行ったトレードに時として期待して、そのトレードに反する情報が出てしまったとき、恨みや悲しみ、そして苦しみを味わいます。

すると、次のトレードに何らかの恐れが生まれるリスクがあるということですね。

じゃあ期待の根本的根源は何でしょうか。
それは私たちの信念です。


信念の本質についての理解を頭に入れてもなお、依然としてトレード時にマイナスの心理状態を経験しているとすれば、確率的結果について「知って」いることと、心の環境でほかのことを訴えている(表現を求めている)多くのほかの信念との間に、矛盾が生じていると考えられます。

たとえ望んでいなくても、すべての活動的信念が表現を求めているのだと心に留めておくこと。優位性が生む結果はすべて唯一のものです。
乱暴に言ってしまうと期待値が高かろうが、その1回は外すときは外すのである。

恐怖なくマーケットと関係を持ちたいのならば、新しい信念を作り出し、それに矛盾する信念を非活性化しなければなりません。


3.心の環境に存在することを意識的に認知するか否かにかかわらず、信念は機能し続ける

つまり、ある特定の信念を積極的に思い出したり、その信念に意識的にアクセスしたりして、情報の認識や行動へのフォースとして作用させる必要はない。

自分の人生を通して学んだ多くの信念が、無意識あるいは潜在意識のレベルで蓄えられているです。

例えば、ゴキブリを見ていちいち考えて怖がらないでしょ?
意識的には忘れているけど、常に心の中にその恐怖は住み続けているという話です。


自己評価がどのようにトレードに影響を与えるか

自分が欲する金額と、実際に得た収益、そして自分がどれだけの報いを受ける価値があると信じているかには、それぞれ大きなギャップがあります。

だれにでも自己評価の感覚があるが、どのような社会環境で成長したとしても、成功や大金の蓄積に抵抗感を感じてしまう。
そしてマイナスの信念を身に着けずにはいられない。

この自己破壊の信念を、例えば「そんなことするからこうなるんでしょ」と、親や教師、世間に少なからず教えられてしまいます。
ほとんど忘れていたとしても、潜在意識レベルで働いています。

そして罪悪感は自尊心に悪影響を及ぼす可能性があります。
トレードでは自己破滅の信念が、常に集中力や注意力の散漫といった形で明確になります。

ただし、前向きなポジティブな自己評価の感覚の育成に抵抗しそうな信念を、すべて非活性化しなければならないというわけではありません。

自己破壊の信念は潜在意識に常にあり必要もありません。
重要なのは、そうした信念が表現し始めたときに、それを修正するための特別な治療プロセスを取る必要がある。

株価の上下で一喜一憂することは、投資をしていたら一度はあるはずです。
ただ感情に振り回されてたら、勝てる勝負も勝てなくなる。

規律をもってトレードに臨むうえで、トータルでは勝てるという自信が大事になってきます。

次回で最終章。

口座に不思議なほど資金が流れ込む「ゾーン」状態になるため、大事になる自己規律の術を身に着けていこう。

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