今回は3番目の「N:新興企業、新製品、新経営陣、正しいベースを抜けて新高値」です。
株価が上昇するには、ファンダメンタルを変えてくれる何らかの新しいものが求められます。
新製品がもたらした成功例
暮らしに革命を起こすような新製品によって、企業の業績はうなぎ登りとなり、株価上昇につながります。
最近の事例として、本書ではGoogleやAppleなどが挙げられています。
日本でいえば、ガンホー(パズドラ)やMonotaROなどでしょうか。
こうしてみると、アメリカという国の強さを改めて感じてしまいます。
日本にも頑張ってほしいですが、もしかしたら強い米国も投資対象に入れたほうがいいのかもしれません。
株式市場の「大いなる矛盾」
- 大いなる矛盾とは、株価が高すぎてリスクが高そうに見える銘柄はさらに値上がりし、株価が低く割安に見える銘柄はさらに値下がりする傾向にある。
新高値を更新した銘柄はさらに値上がりし、新安値を更新した銘柄はさらに値下がりする傾向にある、ともいえます。
”しこり”と呼ばれる現象がわかりやすいでしょうか。
しこりとは、上がると見込んで買った銘柄が予想に反して下がってしまい、損失は確定したくないために含み損のまま身動きがとれなくなる現象です。*1
こちらは前にも説明がありましたね。
逆に新高値更新はこうしたしこりがないために、すんなりと株価が上昇していきます。
したがって、安値更新銘柄については手を出さず、出来高を伴って新高値を更新する銘柄に投資をしたほうが、より大きなリターンを得ることができるでしょう。
50ドルの株価が100ドルに上昇する理由
- 大勢の二流投資家が、高すぎると感じているときに買い、その株価が大幅に上昇してやっと二流投資家がその魅力に気づき始めたときに売る、それが賢い投資家のすることだ。
史上最高値を更新する銘柄には、もしかすると買うことに抵抗感を覚えるかもしれません。
しかし、しこりがない以上、大化け銘柄が51,52ドルと次々に高値を更新していって、ついに100ドルへと到達することは容易に想像できるでしょう。
大勢の二流投資家が、株価が高すぎると買い控え、大幅上昇した後にようやく二流投資家が買いそびれたとその魅力に気づかされます。
そのときになって初めて株を売るのが賢い投資家です。
正しいタイミングで買う
- 買いの絶好のタイミングとは、強気相場で株価がべースから上へブレイクアウトし始めたときである。
新高値を迎えたからといって、それが買い時とは限りません。
購入するタイミングにあたっては、チャートをうまく利用しましょう。
こちらは第2章で基本的な知識を、第1章ではチャート事例を紹介していますので参考にしてください。
gyatuby.hatenablog.com
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注意したいのが、どんなに優良銘柄であっても、買いポイントから5~10%上昇するともう買うのは遅すぎます。
これは後に必ず訪れるであろう、次の調整や押し目でふるい落とされるためです。
おそらく8%の損切りラインに引っかかるのではないでしょうか。
gyatuby.hatenablog.com
良い銘柄であっても間違ったタイミングで買ってはいけません。
もしかしたら、次に訪れる調整が押し目となるかもしれないので、我慢強く待ちましょう。
まとめ
- 重要な新製品や新サービスを生み出した企業、または経営陣が新しく変わったり業界内の基礎条件が著しく改善し、利益を伸ばした企業を探そう。
- そのような銘柄の株価がきちんとした正しいベース形成の揉み合いパターンから抜け出るまさにそのときに、出来高の増加を伴って新高値に近づいたり実際に新高値を付けた銘柄を買うのだ。
こうした情報にアンテナを張るには、自分が詳しく知っている業界を視野に入れることも有効です。
これは、ピーター・リンチも推奨している手法になります。
その業界で働いていても、インサイダー規制に引っかからなければ問題ありません。
むしろ新聞で報道されるタイミングでは遅すぎます。
仕事や暮らしなどで普段接する環境に変化があれば、その変化がもしかしたら大化け銘柄が生まれる可能性となることはあります。
例えばスマホゲームに詳しい方であれば、ガンホーの将来性に気づけたかもしれません。
投資チェックリスト
おわりに
破壊あるところに創造あり。
再起不能になっては意味がありませんが、新しい風というものは期待以上の働きをしてくれることがあります。
しっかりチェックリストを利用して、大化け候補の変化を見定めましょう。
次回は、CAN-SLIMの「Sー株式の需要と供給」です。
経営陣が自社株を持ってる会社は、投資対象として望ましいです。
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