CAN-SLIMによって、大化け銘柄が持つ7つの主な特徴を、7文字のアルファベットで表します。
本日は「S-株式の需要と供給」です。
日常的な商品やサービスの価格は、ほぼ全てが需要と供給によって決められており、この基本原則は株式市場にも例外なく存在します。
公開市場で自社株買いをしている企業を探す
- 公開市場で長期間かけて継続的に自社株を買っている企業というのは見込みのある企業である(自社株を10%保有していれば相当な量である。)
- 特にCAN-SLIMの基準を満たしている成長中の中小企業ならばなおさらである。
- 流通する株式数が減ると、企業の純利益は減った株式数で分け合うことになるので、EPS(1株当たり利益)が増加する。
- このEPSの増加率こそが大化け銘柄の株価押上げの原動力となる。
通常は、自己株式の取得は株主にとってはプラスです。
注意したいのが自己株式の取得しただけでは、企業はその自己株を保有しているため、その後好きなタイミングで株式を売却することが可能です。
下手をすると元通りになってしまいます。
企業自体が自己株式を失効すると宣言して(償却して)、初めて発行済み株式数が減少します。
あと当たり前ですが収益が増加していない企業の自社株買いについては、あてにしないほうがいいでしょう。
EPSが伸びなければ意味がありません。
総資本に対する負債比率の低い企業が望ましい
- 企業の総資本のうち長期負債や社債が占める割合はどのくらいかを確認しよう。
- 負債の比率が低いほど安全で優良な企業である。
- 投資家と住宅購入者が知っておくべき最も大切なルールは、返済できない額を借りては絶対にならないということだ。
- 過剰債務は人、企業、政府ともに例外なく打撃を与える。
自己資本比率
財務の健全性について、確認することが簡単な指標は、「自己資本比率」です。
総資本のうち自己資本の割合を示します。
決算短信にはもちろん、証券会社のアプリ等でも見つけられます。
財務分析上では、50%以上あると安全といわれています。
需要と供給を見極める
テクニカル分析の話に戻ります。
ここでオニールは、とても大事なことを説明していますので、注意して読んでいきましょう。
株価の方向と出来高の関係はとても重要です。
①株価が一時的に下落しているとき、出来高の減少を伴っていれば売り圧力も終わりを告げ、これからの上昇に期待できます。
また、②株価上昇時に出来高の増加を伴っていれば、機関投資家によるアキュミュレーション(買い集め)が勧められている証拠です。
なお、③株価下落時に出来高が増加している場合は売り圧力が強いことを示しています。
ただし振るい落とし*1の可能性があるので、マーケット全体や他の銘柄の動きも確認して、本当の下落かどうか見極めましょう。
本章のまとめ
- CAN-SLIMの条件を満たす銘柄ならば、総資本の規模にかかわらず買ってよい。
- ただし、資本の少ない小型株のほうが上昇時も下落時も値動きが激しくなる。
- マーケットの焦点は小型株から大型株へ、あるいはその逆へと移り変わっていくものだ。
- 公開市場で自社株買いをしている経営陣が多くの株式を保有している企業のほうが投資対象としては望ましい。
投資チェックリスト(前回含む)
- 経営陣が自社株を保有している銘柄を探す。大企業は1%以上、中小企業は3%以上。
- 3対1以上の株式分割には注意する。
- 自己株式の取得を行っている企業は望ましい。
- 自己資本比率は50%以上
- 日々の出来高を確認したか。
- ブレイクアウト時は、出来高は少なくとも過去3カ月平均の40~50%以上が望ましい。
おわりに
前回の記事から時間が経ちましたが、6月にアマゾンが20対1の株式分割を行われました。
下のチャートを見ると、株式分割公表後から怪しい動きをしています。
もちろんほかの要因があまりに大きいのですが…
過剰な株式分割が株価にどう影響を与えるか。
引き続き今後の株価に注目したいと思います。
gyatuby.hatenablog.com