テープ解読をすることによって、今の相場がどのようなステータスかわかるようになります。
今回は、相場の5つのステータスについて紹介していきます。
テープ解読の定義
- 私たちの考えるテープ解読とは、テープに基づいて株価の当面のトレンドを確定する科学である。
- それは、現在のテープ情報から、将来起こりそうな出来事を予測する方法である。
テープ解読とは、板や歩み値を通じて株価の当面のトレンドを読むことと定義しています。
そして今ある相場のステータスが、どのような状態にあるか区別し、これから起こりそうな株価の動きを予測していきます。
5つの相場ステータスを見分ける
- テープ解読とは素早く常識を働かせることである。
- その目的は、株価がアキュミュレーション(大口取引者による目立たない買い集めの段階)や、ディストリビューション(大口取引者による目立たない売り抜けの段階)、マークアップ(強気相場を通した値上がりの段階)やマークダウン(弱気相場を通した値下がりの段階)、あるいは大口取引者が絡んでいない状態のいずれにあるのかを決めることにある。
- テープ解読者は、一連の取引のひとつひとつから―相場の万華鏡の各変化から―推論を引き出そうとする。
テープを読む目的として、まず現在の相場の状況が、以下のどのような状況にあるか決定することにあります。
そして、このマーケットの状況を正しく理解し、その内容を基に素早く推論を導き出し、それを冷静に正確に実行していきます。
では、5つの相場ステータスについて簡単に触れて、今回は終わりにします。
1.アキュミュレーション
- 大口取引者による目立たない買い集めの段階
バレずに大量に買い集めることができれば、それに越したことはありません。
機関投資家は、彼らのテクニックを駆使して安くバレずに大量の買い注文を入れます。
しかし、次第に出来高は大きくなってバレていきます。
この段階で気づけるかどうかが、テープ解読の第一歩かもしれませんね。
なおアキュミュレーションの例として、マーケットの底を見極める方法として、『オニールの成長株発掘法』で扱っています。
gyatuby.hatenablog.com
2.ディストリビューション
- 大口取引者による目立たない売り抜けの段階
アキュミュレーションと同様に、機関投資家は売るときもバレずに大量に売り抜けようとします。
これは大衆の熱気が最高潮に達しているときが多く、誰もが買い向かうところに機関投資家は大量の売り注文をたたきつけます。
そして供給量が多くなれば、いずれ天井を付けるでしょう。
マーケットが天井を付けると、マーケットの底と比べて落ちるときは一気に落ちます。
しかし天井を付けた直後は反発することが多々あるため、逃げ切るチャンスをマーケットは与えてくれます。
天井のサインを見逃したとしても、あとからでも売り逃げる覚悟をしておくことが大事になります。
マーケットの天井を見抜く方法についても、以前の記事で扱いました。
gyatuby.hatenablog.com
3.マークアップ
- 強気相場を通じた値上がりの段階
上昇トレンドに乗って、株価が右肩上がりに上昇している段階です。
テープ解読者はもちろん、もっと長いスパンで投資している方も利益を稼ぐことができるでしょう。
このときは買いそびれるなんて失態はせずに、買うと決めたら絶対買いましょう。
4.マークダウン
- 弱気相場を通じた値下がりの段階
下降トレンドに乗って、株価は右肩下がりに下落している段階です。
空売りで利益を出すチャンスでもありますが、ビギナーには難しいでしょう。
もしくは、膨れあがる含み損を眺め続けるだけの投資家もいるかもしれません。
弱気相場は突然やってきます。
負けだと思ったらすぐに逃げなければ、マーケットから退場しかねません。
gyatuby.hatenablog.com
5.閑散相場
- 大口取引者が絡んでいない状態
相場に動きを付けるのが大口投資家たちだとしたら、彼らがいない相場は閑散としています。
単純に横ばい相場だと思ってはいけません。
同じ横ばい相場でも、機関投資家が入っても相場の方向が定まらないジェットコースターのような相場もあります。
そして重要なことは、トレンド転換する前には、ほとんどの場合で閑散相場が存在します。
マーケットに動きがないからと目を離していると、チャンスを取り逃すことになりかねません。
閑散相場もまた、重要な相場ステータスなのです。
まとめ
- テープ解読とは、テープに基づいて株価の当面のトレンドを推測すること
- そして現在の相場ステータスを確定させることでもある。
- 相場ステータスに沿った行動をしよう!
おわりに
定義の大切さについては、大人になってから実感するところです。
テープ解読とは、私の頭のなかでは「相場ステータスを決めること」と解釈していますが、定義はいつでも振り返るようにしています。
なにせ育った環境が異なれば、思いつく内容は異なってくるからです。
たった一つの言葉でさえも、人によって誤解が生まれることはよくあります。
したがって、投資本で定義が出てきたら引用はもちろん、丁寧に当ブログでも解説するつもりです。
次回は、テープ解読の優位性について見ていきます。
gyatuby.hatenablog.com
免責事項
- 当ブログで紹介している方法や技術、指標が利益を生む、あるいは損失につながることはないと仮定してはいけません。
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