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オニールの成長株発掘法第1章13~チャート100本ノック29~30本目

チャート100本ノックでは、時系列順に関連記事や注釈等をまとめています。

古いチャートは自力で生成できなかったため、お手数ですが本書を片手に読んで頂ければと思います。

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銘柄選択の極意(再掲)

  • 本書では、チャートからどこで買えばよいのかだけでなく、売りのサインの読み取り方も伝授している。
  • 成功するためには、歴史によって実証された信頼性のある買いと売りの規則性を学ぶ必要があるのだ。
  • 時代にかかわらず幾度も繰り返される特定のチャートパターンがあることに気がつくだろう。
  • 売り上げ、収益率、ROE(株主資本利益率)のそれぞれが大幅に上昇している銘柄を見つけること
  • そして、機関投資家による買い集めを示している強いチャートパターンを見つけること
  • この両方ができれば、読者諸君の銘柄選択及び売買タイミングが大幅に改善されることにつながるのだ。

チャートを注意深く読むことで、売買タイミングは大幅に改善されます。


銘柄選択は一流なのに、利確が早すぎたり遅すぎたりで機会損失を得ることは、おそらくすべての投資家が通る道かと思います。

必要なのは、買いのタイミングと利確の精度をいかに高めるか考え続けることです。


チャートのテクニカル指標には様々なものがありますが、オニールが使用する主なテクニカル指標は、株価と出来高移動平均線シンプルです。

わたしたちが学ぶべき対象として、これ以上のものはないでしょう。


オニールが伝授する投資法を、余すことなく学びましょう。


クライスラー(1962年)

  • 51週間で215%上昇
  • 全米3位の自動車製造会社

世界的な自動車会社であるクライスラー

2009年のアメリカの金融危機を発端とした世界的な不況の影響から、連邦倒産法第11章の適用申請を行いました。

しかし約1か月というスピードで再建し、現在ではフィアットの傘下に入ります。


大化け銘柄には少し物足りないかもしれませんが、それでもこのチャンスを逃す手はありません。



第1ベース

収益が急増して、ファンファメンタルが劇的に改善されています。

収益の大幅増加は、CAN-SLIMの初歩であり大化け銘柄を見つけるヒントになります。


クライスラーカップウィズハンドルは、株価の終値が上半分で引けることが多くあり、強いパターンを示しています。

取っ手部分も理想的な調整で終わっており、特に振るい落としがあったのは好印象です。

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第2ベース

ベースの上のベースとしてよく現れることが多いフラットベース。

チャートパターンの見方は簡単ではありますが、クライスラーでは値幅が狭く、最後の3週間は終値がほぼ同じです。


6週間というパターン期間も、クライスラーに強い勢いがあることを示しています。

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クライマックストップ

  • 出来高が増加したのに株価が上昇しなかった(売り抜け)、売り
  • 株価が15ドルから34ドルへと2倍になったあと、出来高が急増したのに株価は32ドルで引けなかった

上昇トレンドを維持している中、ギアを上げて急上昇するのがクライマックストップの特徴です。

ここでは出来高が増加したのに株価が上昇しなかった、いわゆる売り抜け(ディストリビューションが見られます。


これは意識しないと気づかないことが少なくないため、準備不足で驚くことなく早めに売ってしまうと良いでしょう。

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第3ベース

取っ手なしカップも数は多くはありませんが、たびたび見かけます。


取っ手なしカップも視野に入れるなら、最初は試し玉で買ってみるのがいいのかもしれません。

うまくいきそうならピラミッディングを活かして買い増すことも可能でしょう。

もちろん失敗する可能性もその分高くなるため、損切りラインを浅くするといった工夫が必要になります。



クライマックストップ

  • 出来高が増加したのに株価は天井を打って上昇しなかった

前のクライマックストップと同様に、ディストリビューションが見られます。

最後の見納めをして手放しましょう。



ナショナル航空(1962年)

  • 179週間で1004%上昇
  • プロペラ機に代わりジェット機が台頭したために航空業界全体が相場サイクルを牽引した

新発明のジェット機は、航空業界全体を引っ張る存在になりました。

次回扱うノースウェスト航空と共に買うことができれば、20倍の利益を得ることができました。



第1ベース

  • S&P500が調整する中、28週にわたるカップウィズハンドル
  • キューバ危機で鋭い振るい落としが起こったが、翌週に危機が過ぎ去ると市場全体が急速に上昇へ向かった
  • ブレイクアウト時に出来高増加、買い

キューバ危機による急落よって、取っ手部分が通常の調整8%〜12%を超えています。

このような急落が一時的かどうかは、実際にピボットポイントで買う頃にはわかるはずです。


すでに株価は持ち直しているのだから、当たり前の話なんですけどね。

原則にとらわれすぎるのも、よくないという一例と言えるでしょう。

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第2ベース

この前にも何度もベース(株価の揉み合い)が存在しています。

本書の説明はありませんが、買うべきタイミングはあったように思います。


このベースの上のベースとして扱っている箇所も、その一つに過ぎないでしょう。

チャートパターンは、ダブルボトムに見えますね。

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第3ベース

  • S&P500が調整が調整する中、ベースを形成
  • 4月第1週の安値を下回る振るい落としのあと、投機筋による買いで出来高急増
  • 4月の35.75ドルの安値を下回る振るい落とし
  • 4週にわたって終値がほぼ同じ

買うタイミングが明示されていませんが、4週続いた株価の収束からブレイクアウトしたタイミングでは出来高は減っています。

また10週移動平均線への押しからの反発で買うには、まだ移動平均線が上向きになっていません。


ここで買うには難しいという判断なのかもしれません。

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本日の気づき

  1. 失敗する確率も低くないが、取っ手なしカップも視野に入れるなら、最初は試し玉で買ってみるのがいいのかもしれない
  2. 出来高が増加したのに株価が上昇しなかった、いわゆる売り抜け(ディストリビューションは売りの合図

おわりに

チャートパターンを見るときに、原則と例外の間で悩むことが少なくないかと思います。

これは非常に難しい問題です。


なぜなら私たちはマーケットとの間であらかじめプログラムされたゲームをしているのではなく、マーケットの向こう側の人間とやり取りしているためです。

誰かが気まぐれで行動を変えれば、値動きの結果を示すチャートも変わる可能性があります。


その時の正解は誰にもわかりません。

しかし長い目で見れば、期待値でプラスにすることができるテクニックの一つがチャート分析です。


初めのうちは原則に従った方がいいと思いますが、例外の材料も少なからず出て迷わせてくるのが普通なのです。

これは実戦で慣れていくうちに買うべきタイミングがわかってくると思います。

もちろん本書のチャート例も参考になりますよ。

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