チャート100本ノックでは、時系列順に関連記事や注釈等をまとめています。
古いチャートは自力で出力できなかったため、本書を片手に読んで頂ければと思います。
銘柄選択の極意(再掲)
チャートを注意深く読むことで、売買タイミングは大幅に改善されます。
銘柄選択は一流なのに、利確が早すぎたり遅すぎたりで機会損失を得ることは、おそらくすべての投資家が通る道かと思います。
必要なのは、買いのタイミングと利確の精度をいかに高めるか考え続けることです。
チャートのテクニカル指標には様々なものがありますが、オニールが使用する主なテクニカル指標は、株価と出来高、移動平均線とシンプルです。
わたしたちが学ぶべき対象として、これ以上のものはないでしょう。
オニールが伝授する投資法を、余すことなく学びましょう。
ノースウエスト航空(1962年)
- 186週間で1240%上昇
- 新製品――ジェット機と日本への新航路
現在ではデルタ航空に統合されたノースウェスト航空。
当時は画期的なジェット機を導入し、日本とも結びつきが強かった航空会社です。
第1ベース
ベースの前に株価の上昇は見られませんが、マーケット全体が強気に転じたため絶好の買い場となりました。
弱気相場が続いた9ヶ月にわたる大きなダブルボトムに近いパターンです。
基本に従って、大商いでブレイクアウトしたタイミングで買っていきます。
第3ベース
- 株価は8ドルから14ドルに上昇して、3回目のベースだから買ってはいけない!
ベースの上のベース、特に3回目や4回目のベースを形成する頃には、多くの投資家に注目され上値が限られることが少なくありません。
実際にはベースの数え方の問題があり、非常に判断に迷います。
有識者によれば、以下のようなカウントの方法もあるようです。
(ここで言えば、第3ステージのベースといえる。)
【今日のトピック#12】
— オニールの猫@CANSLIM投資 (@ONeils_cat) October 20, 2022
✅Stage数について2/2
MarketSmithにおけるステージの数え方。
ベース(例えばstage1)から20%以上の上昇後、次のベースを形成した場合1カウント(stage2へ)。
ベースから20%以下の上昇で次のベースを形成した場合、stage1(b)のように表記し、そのStageを継続します。 pic.twitter.com/ZpLUMNb8ip
これらは“絶対”ではなく、あくまで参考にすぎません。
いずれにせよ、判断に迷ったら半分だけ試し玉するといった方法も有効と言えるでしょう。
第4ベース(新第1ベース)
S&P500が再び調整局面に入ると、前のベースでブレイクアウトに失敗し下落します。
10週移動平均線が上向きの状態に限って、押しからの反発で買っている点に注目しましょう。
移動平均線が下向きのまま、株価が移動平均線を割り込んでしまうときには、再び株価が上がるという確信が持てません。
なおカップウィズハンドルとみなして買うことも可能かもしれませんが、買うタイミングは少し遅れます。
またこの後続く上昇ベースでは、何度か増し玉できるチャンスがあるので確認してみましょう。
第5ベース(新第2ベース)
その他のベースにあたるスクエアベースと見るべきでしょう。
個人的には10週移動平均線からの上抜けで買う方がわかりやすいですが、その際の出来高が平均を下回っているので迷うかもしれません。
(もちろん出来高は増加していますが。)
スクエアベースは見方が難しいため、利益を取るのは簡単ではありません。
その覚悟と練習を積み重ねていくことが大事になるかもしれませんね。
第6ベース(新第3ベース)
こちらも第3ステージのベースで崩れました。
失敗する予兆はいくつもありましたが、やはり狭いV字型のカップの底と安値を切り上げた取っ手に注目するべきでした。
必要な調整が行われないと、握力の弱い株主を振るい落とせません。
彼らは潜在的な売り方であることから、ベースの際にはしっかり退場してもらうことが重要になります。
ゼロックス(1963年)
- 168週間で660%上昇
1958年にも大化けしたゼロックスは、1963年でも大化けしました。
gyatuby.hatenablog.com
1958年では約12倍も伸びたのに、さらに6倍も伸びるとは物凄いですね。
第1ベース
大きすぎる株価の変動は、ベース(株価の揉み合い)というにはまだ早いです。
カップ部分や取っ手部分いずれも、ゼロックスは大幅に株価が動いています。
こうした場合はチャートパターンを発見しても、すぐに飛び込まず我慢する必要があります。
私はつい先日買ってしまいましたけどうまくいきました。間違った勝利ってやつですね。
第2ベース
第1ベースの中に第2ベースができるパターンです。
大きなチャートパターンに小さなチャートパターンが含まれるのはよく見かけます。
それだけチャートの見方にはいくつもある証拠とも言えるし、難しいものともいえます。
理想的なパターンですが、強いて言えば取っ手部分が切り下がっていないところでしょうか。
ただ株価の収束が見られることから買い一択です。
本日の気づき
おわりに
大化け銘柄のチャンスを活かすためには、まずそのチャンスが見えるようにならなければいけません。
大化け銘柄をスクリーニングする CAN-SLIMが必要になるし、タイミングを図るためにチャートも読めなければいけません。
本章のチャート集では、大化け銘柄のチャートを読む練習になります。
そのためにも、まずは第2章の典型的なチャートパターンを学んでおくと練習が捗りますよ。
gyatuby.hatenablog.com
免責事項
- 当ブログで紹介している方法や技術、指標が利益を生む、あるいは損失につながることはないと仮定してはいけません。
- 過去の結果は必ずしも将来の結果を示すものではありません。
- 紹介する実例は、教育的な目的でのみ用いられるものであり、当ブログに書かれた手法・戦略による売買を勧めるものではありません。