チャート100本ノックでは、時系列順に注釈や関連記事をまとめています。
本書のチャートがわかりやすいので、お手数ですがチャート自体は本書をご覧頂ければ嬉しいです。
はじめに(再掲)
理論をいくら学んでも、実践で使うことができなければ意味がありません。
ここでは、実際のチャートとその読み方について、本書の説明や注釈などを時系列に並び替えて学んでいきます。
チャートを見ていくにつれて、空売り候補のモデルの性質や特徴について感覚が身についてくるはずです。
ぜひ、その知識を実際の取引に活かしていきましょう!
ルーセント・テクノロジーズ
- 1990年代の強気のもうひとつの「投資適格」の花形銘柄であった
- ルーセント・テクノロジーズはAT&Tの一部門だった頃に数々の最先端をいく通信技術の研究開発に関与しており、AT&Tの子会社のなかでも「最重要資産」とみなされていた。
- AT&Tから分離独立後、ルーセントの株式はAT&T株の株主に分配された
- ウォール街のすべての大手証券会社から「注目銘柄」や「投資適格」といった買い推奨を集めていた
シスコシステムズと並ぶ、もう一つのリーダー銘柄でした。
gyatuby.hatenablog.com
AT&Tの株主は、分配されたルーセントの株式によって一儲けできたかもしれませんね。
週足チャートで確認する
- 2000年1月7日の週の株価の大幅な急落によってルーセントの終焉の幕が切って落とされた。
- この時点ではまだ形成中であったヘッド・アンド・ショルダーズ・トップのパターンの「頭」になる部分の右側に当たるものであった。
左肩と頭部分で、4週連続で急上昇を見せるクライマックストップを付けます。
実際にこのタイミングで、買いポジションを全部手仕舞うのは簡単ではありません。
早すぎる利確となるおそれもあり、心理的にも負担がかかります。
心理面をフォローするならば、迷ったら半分だけ利確していれば、ルーセントにおいては最高の結果となったでしょう。
頭部分での急落
- ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップのパターンの「頭」になる部分の右側で、大きい出来高を伴った急落した。
ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップの頭の右側部分の急落は、ダイアグラム1のポイント①にあたります。
とても注意深く株価を監視していれば、ここで空売りして儲けることができるでしょう。
しかし、ネックラインを割り込んだ空売りでは遅すぎます。
急落からの急反発
この急落のタイミングで空売りで儲けるのは、踏み上げを食らうリスクが高くおすすめされていません。
なぜなら、空売りの買戻しが入るのはもちろんのこと、バーゲンセールにやってきた買い方も参戦するためです。
強気のムードが冷めるまでは、ぐっと我慢して静観するほうが成功率は高まるでしょう。
日足チャートでも確認する
週足で大まかな空売りの方針を決めたら、日足チャートでより具体的な空売りポイントを調べましょう。
本書のチャートを見ると、4回目の反発したあとの下落で3回の空売りポイントがありました。
この下落が始まると、①200日移動平均線、②50日移動平均線、ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップの右肩部分の③ネックラインをそれぞれ大商いを伴って割り込むポイントが空売りの仕掛け時でした。
非常に明確な空売りシグナルを出していることに、注意を払う必要があります。
最初の空売り
- 最初のポイントは、株価が200日移動平均線を上抜いて上昇したあと下落したときであり、
本書では50日移動平均線のブレイクに焦点を当てて説明していますが、200日移動平均線も使われることが少なくありません。
200日移動平均線が抵抗線として機能しているのであれば、空売りポイントとして適していると言えるのでしょう。
もちろん出来高の増加を伴って割り込むことが最低条件になります。
なおこの日の日足でのブレイクアウトを確認したあとに、空売りで参入したのでは遅すぎました。
ブレイクアウトしたと判断するタイミングは、実際にトレードを行う際には問題となることが少なくありません。
ルーセントの場合は、ギャップダウンしたまま急降下を始めたの見て(この時点で200日移動平均線を割っている)、下落の勢いが強いと判断すればよかったでしょうか。
ただ1回目の空売りポイントを逃したとしても、次の2回目は見逃すともったいありません。
本日の気づき
おわりに
NISAの恒久化&枠拡大がいよいよ現実味を帯びてきました。
政府が策定する資産所得倍増プランの案がわかった。
— ぎゃつ@FIRE目指す会計士 (@gyatubeee) November 24, 2022
NISAの総口座数を今後5年間で3400万、投資額を56兆円にそれぞれ倍増する目標。
制度を恒久化し、非課税で保有できる期間を無期限にすることも盛る。
NISA、5年で3400万口座に倍増へ 政府の所得倍増プラン:日本経済新聞 https://t.co/pQ1oNjtyye
Twitterでも書きましたが、損切りしづらいNISAはあまり好きではありません。
確実に勝てると確信できる機会なんて滅多にないだろうし、期待値で優位にあると見込まれる成長株投資には相性が良くありません。
もしNISAを使うとしたら、FIRE後に無難な銘柄に投資するくらいでしょうか。
素直に損益通算させてくれたら、もっと活発的に投資すると思うけど難しいんでしょうね。