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オニールの空売り練習帖第3部⑦~チャート100本ノック7本目

チャート100本ノックでは、時系列順に注釈や関連記事をまとめています。

本書のチャートがわかりやすいので、お手数ですがチャート自体は本書をご覧頂ければ嬉しいです。

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ロウズ(cf.成長P.60)

  • 1960年代、米国の消費者はジェット旅客機による旅の新時代が到来した自由を満喫し始めた。
  • 航空産業の急成長に続いて、新しい旅の時代に不可欠な要素を提供する企業、特にホテル群に「フォローオン(後追い)」の動きが起こった。
  • 1960年代に大きく動いたいくつかのホテル銘柄のなかで、ロウズは偉大なリーダー銘柄のひとつだった。

前書『オニールの成長株発掘法』で取り上げられた大化け銘柄の一つです。

どんなに大化けした優れたとしても、いずれ崩れます。


ロウズは101週間でテンバガーを達成しましたが、それでも落ちる時は急に落ちました。



フォローオン

  • 多くの場合、ある銘柄グループ(この場合は航空会社)の大きな動きは、その動きの原因となった同じビジネストレンドに関連するか、またはそれらから恩恵を受ける業種の銘柄グループにフォローオンの動きを引き起こす。

フォローオン(後追い)の考え方自体はとても分かりやすいかと思います。

最高の業界を探すこともまた、大化け銘柄を発掘するときに役に立ちます。
gyatuby.hatenablog.com


この例では、飛行機による旅行者の増加とホテルでの宿泊需要の増加が密接に関わっています。

航空会社関連株は1962年~1965年の強気サイクルで上昇し、ホテル関連株はその次の1966年~1969年の強気相場で上昇しました。



週足チャートを確認

  • 1969年3月にはついに天井を付け、そして株価は出来高の急激な増加を伴いながら、ピークから3週間連続で下落し、その後のヘッド・アンド・ショルダーズ・トップの頭になる部分を形成した。
  • 50日移動平均線を上抜く2回の反発があり、正しい空売りポイントは2回目の反発の直後、株価が下落し、右肩の右側部分を形作りながら、出来高の増加を伴って50日移動平均線を割り込んだ時点であった。

ダイアグラム1のヘッド・アンド・ショルダーズ・トップが現れるパターンです。

しかし、50日移動平均線を上抜く反発は2回のみであり、うっかりすると空売りし損ねます。


このように、変化形だからダイアグラムが使えないかというとそうではなく、エッセンスを活用することで応用できます。

ここでも注目するのは、やはり株価と出来高の動きでしょう。

3回や4回の反発を待たずに、反発にストーリングの兆しが見えるか、出来高の増加を伴って急落しているかどうかは常に意識しましょう。


やってみるとかなり難しいと思いますが、空売り自体が難しいテクニックの一つなので、身につけるためには時間と経験値が求められます。

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手仕舞いポイント

  • 1968年8月のベースの安値を割り込んだところが手仕舞いのポイント

手仕舞いの目安としては、みんなが売るタイミングで手仕舞うのが有効です。

ここでは1968年8月の支持線を割り込んだところで手仕舞うのが良いでしょう。


なお20〜30%の利食いルールを破ることになりますが、機会的にルールを守るのではなく、慣れたら行く所までホールドし続けるのが有効なのかもしれませんね。

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2回目の空売りポイント

  • 株価はその後上昇に転じ、50日移動平均線を上抜ける3回の反発を生み出した。
  • 3回目の反発のあとの2週間、極めて薄商いのなか株価はわずかに上昇し、その次の週、出来高の増加を伴って株価は急落し、50日移動平均線と200日移動平均線の両方を割り込んだところが2回目の空売りポイント

今回のノックで変わった点といえば、2回目の空売りポイントとして再び50日移動平均線を上抜く反発が起こったことです。

こちらもただ3〜4の反発を待つのではなく、一回ごとの反発をしっかり見ましょう。


3回目の反発では売り抜け(ディストリビューション)の動きがみられ、反発の回数と併せて売るタイミングとしてベストでした。


1回目も売り抜けが見られるのですが、この時は全体的に出来高が多く、強気ムードの熱が冷めてるとは言いづらいでしょう。

加えて1回目の反発の時には、再び上昇に転じたどうか判断に迷ったはずです。



まとめ

  1. 業界同士でフォローオンの動きをすることがある
  2. ダイアグラム1
  3. 50日移動平均線からの反発と売り抜けの関係に注目する