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オニールの空売り練習帖第3部⑨~ チャート100本ノック9本目

チャート100本ノックでは、時系列順に注釈や関連記事をまとめています。

本書のチャートがわかりやすいので、お手数ですがチャート自体は本書をご覧頂ければ嬉しいです。

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Cキューブ・マイクロシステムズ

  • 1995年から1997年の強気相場では、インターネット銘柄が離陸しつつあったが、その理由のひとつにMPEG(ムービング・ピクチャー・エクスパート・グループの略)として知られる新たなタイプのマルチメディアフォーマットによって、ビデオをインターネットで伝送したり、鑑賞したりできる技術があった。
  • この分野での主要プレイヤーのひとつがCキューブ・マイクロシステムズであった。
  • 同社は家電やコンピューターのための単一のMPEGデコーダー、通信用途の単一チップのデコーダー、単一チップのビデオエンコーダーを世界で初めて開発した会社である。
  • 同社の革新的な技術によって、1時間のビデオ番組を1枚のCD-ROMに収めることが可能になった。

インターネット関連銘柄は今でも人気業種の一つです。


Cキューブはコミュニケーションを飛躍的に向上させたといえるでしょう。

株価は、1995年の最初のピボットポイントからその41週間後に天井を付けるまでに494%上昇しました。



週足チャートを確認する

  • 最終的な天井をつける直前、Cキューブは幅が広く、不明瞭なV字型のカップウィズハンドルのベースのを形成し、株価はここからブレイクアウトを試し、失敗した。(ダイアグラム2)
  • このブレイクアウト失敗のあと5週間で、株価はほとんど半値まで急激に下落した。
  • 5週目の下落では以前のV字型のカップウィズハンドルのベースの底値を割ったため、強い支持に遭い、その週は大きな出来高を伴って取引レンジの高値近くで引けている。

ヘッド・アンド・ショルダーズトップをつけていますが、後期ステージのベースからの暴落もあり、 ダイアグラム1とダイアグラム2の混合型といえます。


天井をつける前に、後期ステージのV字型のカップウィズハンドルのベースをつけます。

カップの底をつけるまでわずか4週間である点に注目しましょう。


Cキューブは、不完全なベースからブレイクアウト後に株価は大きく下落しました。



50日移動平均線での反発

注目すべきは、3回の反発はいずれも50日移動平均線の下で終値が引けていることです。

つまり空売りには、一旦週足で50日移動平均線終値で上回っている必要があるといえます。


そのため、50日移動平均線を少し上回ったからといって、早まって空売りしてはいけません。

まずは株価が50日移動平均線終値で上回ることを確認する必要があります。


Cキューブでは、50ドル近辺の空売りポイントで適切に仕掛けていれば、その後7週間で20ドル台前半まで下落したため、大きな利益を得ることができました。



まとめ

  • 天井からの最初の下落はいろいろな形をとる可能性があるが、主なアイデアはその後、株価は1回、2回、3回、あるいはそれ以上、50日移動平均線を上抜いて反発し、時期尚早の売り方を踏ませ、かつての人気銘柄が「割安」になったとみた「安値拾い」の買い方を引き込むということである。
  • すべての時期尚早の売りが踏まされ、すべての安値拾いの買い方が誘い込まれたあとで、通常はこれらの反発は勢いを失う。
  • 反発は週足で50日移動平均線を上回って引ける場合もあれば、一時50日移動平均線を上抜けるが週足では50日移動平均線よりも下で引ける場合もある。単に50日移動平均線のところで抵抗に遭うかもしれない。
  • 反発がどのような形になるにせよ、鋭い空売り手はどれがその銘柄の最後の反発になるか見極め、株が反発に失敗し、出来高の増加を伴って下落する正しい地点で断固とした行動に出ることができなくてはならない。

Cキューブだけでなく、今までの総復習として学びましょう。

相場の熱気が冷めるまでの間、出来高の動きからストーリング(失速)の動きがないかどうか、出来高が急増して下落していないかなどを注視しましょう。



免責事項

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