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オニールの空売り練習帖第2部③~反発の見極め

今回は、前回扱ったダイアグラム1の例外について学んでいきます。
単純にダイアグラム1に従えば、簡単に空売りで儲けられるわけではありません。

どんな事にも例外はあり得ます。

実際に空売りを仕掛ける前に、この例外について詳しく知っておきましょう。

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ダイアグラム1(再掲)

出所:オニールの空売り練習帖
  • 強気サイクルにおける偉大な上昇銘柄が、それに続く弱気サイクルでは非常に高い割合で最高の空売り銘柄になるということである。
  • 大事なことは、50日移動平均線を上抜ける反発の1つ1つを、市場全体の状況とその反発のテクニカルな「質」の両方の観点から分析することである。

本章では、典型的な2つのパターンについて原則を作ろうと試みます。

ダイアグラム1では、ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップの空売りの構造を「ひな形」として使っていきます。

前回の記事で掘り下げて説明していますので、参考にしてください。
gyatuby.hatenablog.com




最後の反発が4回とは限らない

  • まれな例だが、株価は50日移動平均線を上抜けて1回しか反発しない場合もある。
  • 何度も50日移動平均線まで反発するが、実際には50日移動平均線を抜けない場合もある。
  • 大事なことは、50日移動平均線を上抜ける反発の1つ1つを、市場全体の状況とその反発のテクニカルな「質」の両方の観点から分析することである。

なにごとにも例外は存在します。

4回反発したから最後なのかといわれたところで、確実なことは何もありません。

後に記載されているチャート集においても、例外はたくさんあります。


こういうときは基礎(チャート)に戻りましょう。

相場のムードを把握するために市場全体を観察するとともに、実際の株価の動向をテクニカルな視点で見ることが大事になります。


なお、市場全体の天井を見極める方法については、前に扱っていますので参考にしてください。
gyatuby.hatenablog.com



反発の失敗の見分け方

  1. その反発は激しいストーリング(失速)(株価が上がるのに出来高は減る)を示しているか
  2. 上方に「ウェッジ」(安値が切り上がるも高値があまり上がらない)にするにしたがって出来高が細ってきているか
  3. そしてこれらのテクニカルな動きによって、今回の反発はそれ以前の50日移動平均線を上抜ける反発とは異なったものになっているか
  4. 市場全体は過去数日間オーバーヘッドの抵抗線まで反発していて、この銘柄の今回の反発が弱まるにつれ市場全体も同時に下落に向かっているか?

3~4回の反発がなくとも、上記引用のような反発の失敗が予想される場合は、絶好の空売りタイミングとなる可能性が高まります。


専門用語については、後に詳しく出てきます。(cf.P68)

このうち、4.オーバーヘッドサプライについては、当ブログでも以前に扱いました。
gyatuby.hatenablog.com



反発の回数と勝率は比例する

  • 反発が1回しか起こらないパターンを解読するのは、3回から4回の反発がある場合に比べてはるかに難しい。
  • 勝率は、50日移動平均線を上抜ける反発の回数とともに増加する。

出来高の動きなど相場のムードを推し量るためにも、徐々に動いてくれたほうが自信を持って空売りを仕掛けることができます。

ビギナーのうちは、例外を意識しつつもルールを徹底し、3回から4回以上の反発が発生している銘柄を空売り候補にしたほうが比較的安全でしょう。



ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップ

ダイアグラム1
出所:オニールの空売り練習帖
  • A~B~Cとたどる全体のパターンは、AとCが左と右の肩(ショルダー)で、Bが頭(ヘッド)の「ヘッド・アンド・ショルダーズ」型となっている
  • 右肩は左肩より低い部分で形成され、また右肩では大きな出来高を伴った何回かのはっきりした下落があるので、全体的なパターンでみると、左から右に移動するにつれて平均の出来高は増加していく。
  • ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップのパターンは5カ月から7カ月、あるいはそれ以上の期間をかけて形成される。
  • このパターンの「サイズ」、つまりパターンの期間の幅は、このパターンの株価と出来高の動きほど重要ではない

ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップ(三尊)
ほとんどが教科書的な解説なので、ご存じの方も多いと思います。


補足するなら、パターンの形成期間はあまり気にしないでください。

たとえ3カ月でも、ほかの売りサインがすべて点灯しているならば、迷うことなく空売りするほうが望ましいです。


まとめ

  1. 3~4回の反発がなくとも、反発の失敗が予想される例外もある。
  2. したがって反発の回数に捉われずに、一回の反発ごとに相場のムードを把握するために市場全体を観察するとともに、実際の株価の動向をテクニカルな視点で見ることが大事になる。
  3. 反発の質を疑う4つの例外を頭に入れておこう
  4. 空売りの勝率は、50日移動平均線を上抜ける反発の回数とともに増加する



おわりに

「FIRE卒業」がTwitterでトレンドワードに入りました。

関連ツイートを見ると否定的な意見が多かったようですが、これは再就職よりも、FIRE民に対してネガティブな感情をぶつけているように思えました。

たしかに鼻につく方がいるのは事実ですし、一部は強い言葉を使いがちです。


しかし経済的自立を成し遂げてもなお、世の中のために働きたいと思うのは素晴らしいことですし、選択肢があることは単純に羨ましく思います。

まあ起業や投資などでお金を稼ぐことも、(ルールに反しない限りは)立派なことだと思うので、私なら働かないかなw

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