典型的な空売りのパターンその2、ダイアグラム2を学びましょう。
ダイアグラム2では、後期ステージのベースが崩れたところから始まります。
ただしそれ以降はダイアグラム1と同様ですので、復習も兼ねながら読んでいきましょう。
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ダイアグラム2
- ある銘柄が空売り候補となるためには、常に正確なヘッド・アンド・ショルダーズ・トップの形になる必要があるというわけではない。
- ダイアグラム2は、ダイアグラム1のひな型の変形だが、ここでは後期ステージでのベース形成に失敗した空売りの構造を取り上げる。
当たり前ですが、いつも正確なヘッド・アンド・ショルダーズ・トップが形成されて天井をつけるわけではありません。
むしろダイアグラム1の変形型に数多く出くわすことでしょう。
本書に掲載されているダイアグラム2は、ダイアグラム1の変形ですが、後期ステージでのベース形成に失敗した空売りの構造です。
ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップは形成されませんので、この構造では左肩はありません。
ダイアグラム2の特徴
- 株価の最後のトップは後期ステージでのベース形成の失敗で示される。
- 急激な株価下落が大きな出来高を伴って起こる。
ダイアグラム1ではベースからのブレイクアウト後に株価の急落が起こります。
しかしダイアグラム2は、株価の最後のトップは後期ステージでのベース形成の失敗で示されます。
急激な株価下落が大きな出来高を伴って起こるという点では、ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップのダイアグラム1と2は似ています。
また右肩部分も、ダイアグラム1と2は共通しています。
ダイアグラム2における2つの空売りポイント
大まかに言えば、ダイアグラム1と同じといえるでしょう。
第一の空売りポイント
- 第一は、株価が高値から急落するポイントで、株価がブレイクアウトに失敗して大きな出来高を伴って後期ステージの不完全なベースの底まで達するか、あるいはそのまま大きな出来高を伴ってベースの底を割って下落するポイントである。(①のポイント)
最初のポイント①で空売りを狙う場合には、ベースの形成過程をよく観察することが重要になります。
その銘柄の株価や出来高はもちろん、同業他社やマーケット全体の動きにも注意を払いましょう。
第二の空売りポイント
- 第二は、何回かの反発で右「肩」を形成したあとで、株価が出来高の増加を伴って下落するところ(③)がポイントとなる。
ダイアグラム1と空売りタイミングは同様です。
反発の回数が多くなればなるほど、勝率は高くなるでしょう。
どこに空売りヒントが潜んでいるかわかりません。
この後に掲載されている多くのチャート例を見て、よく研究しましょう。
まとめ
- ダイアグラム2において、株価の最後のトップは後期ステージでのベース形成の失敗で示される。
- 空売りの第1ポイントは、株価が高値から急落するポイントで、株価がブレイクアウトに失敗して大きな出来高を伴って後期ステージの不完全なベースの底まで達するか、あるいはそのまま大きな出来高を伴ってベースの底を割って下落するポイントである。(①のポイント)
- 第2ポイントは何回かの反発で右「肩」を形成したあとで、株価が出来高の増加を伴って下落するところ(③)がポイントとなる。
おわりに
ベースは回数を重ねるごとに、誰からも注目されて値幅やベースの形成期間が大きくなり、ブレイクアウトに失敗する確率は高くなります。
ベースからのブレイクアウトに失敗するときは、増益率の低下といったファンダメンタル要因だったり、マーケット全体や同業他社、その銘柄自身のテクニカル要因なども原因となります。
ベースからの失敗を予想するのは簡単ではありませんが、注意深く観察していればみんなより早くスタートを切れるかもしれません。
もしかしたらポイント①で空売りがうまくいくこともあるでしょう。
したがって買いでも売りでも儲けるためには、マーケットに関心を失うことなく常に監視することが重要になります。
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