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オニールの空売り練習帖第2部④~ダイアグラム2

典型的な空売りのパターンその2、ダイアグラム2を学びましょう。

ダイアグラム2では、後期ステージのベースが崩れたところから始まります。

ただしそれ以降はダイアグラム1と同様ですので、復習も兼ねながら読んでいきましょう。

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ダイアグラム1の復習

ダイアグラム1
出所;オニールの空売り練習帖

以前にヘッド・アンド・ショルダーズ・トップで天井をつけるパターン、ダイアグラム1について学びました。
gyatuby.hatenablog.com



ダイアグラム2

  • ある銘柄が空売り候補となるためには、常に正確なヘッド・アンド・ショルダーズ・トップの形になる必要があるというわけではない。
  • ダイアグラム2は、ダイアグラム1のひな型の変形だが、ここでは後期ステージでのベース形成に失敗した空売りの構造を取り上げる。

当たり前ですが、いつも正確なヘッド・アンド・ショルダーズ・トップが形成されて天井をつけるわけではありません。

むしろダイアグラム1の変形型に数多く出くわすことでしょう。


本書に掲載されているダイアグラム2は、ダイアグラム1の変形ですが、後期ステージでのベース形成に失敗した空売りの構造です。

ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップは形成されませんので、この構造では左肩はありません。



ダイアグラム2の特徴

  • 株価の最後のトップは後期ステージでのベース形成の失敗で示される。
  • 急激な株価下落が大きな出来高を伴って起こる。

ダイアグラム1ではベースからのブレイクアウト後に株価の急落が起こります。

しかしダイアグラム2は、株価の最後のトップは後期ステージでのベース形成の失敗で示されます。


急激な株価下落が大きな出来高を伴って起こるという点では、ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップのダイアグラム1と2は似ています。

また右肩部分も、ダイアグラム1と2は共通しています。



失敗しやすいベースとは

以前に崩れやすいベースを扱いました。

これらを頭に入れておくことで、より理解が深まるので参考までにどうぞ。
gyatuby.hatenablog.com



ダイアグラム2における2つの空売りポイント

大まかに言えば、ダイアグラム1と同じといえるでしょう。

第一の空売りポイント

  • 第一は、株価が高値から急落するポイントで、株価がブレイクアウトに失敗して大きな出来高を伴って後期ステージの不完全なベースの底まで達するか、あるいはそのまま大きな出来高を伴ってベースの底を割って下落するポイントである。(①のポイント)

最初のポイント①で空売りを狙う場合には、ベースの形成過程をよく観察することが重要になります。

その銘柄の株価や出来高はもちろん、同業他社やマーケット全体の動きにも注意を払いましょう。



第二の空売りポイント

  • 第二は、何回かの反発で右「肩」を形成したあとで、株価が出来高の増加を伴って下落するところ(③)がポイントとなる。

ダイアグラム1と空売りタイミングは同様です。

反発の回数が多くなればなるほど、勝率は高くなるでしょう。


どこに空売りヒントが潜んでいるかわかりません。

この後に掲載されている多くのチャート例を見て、よく研究しましょう。



まとめ

  1. ダイアグラム2において、株価の最後のトップは後期ステージでのベース形成の失敗で示される。
  2. 空売り第1ポイントは、株価が高値から急落するポイントで、株価がブレイクアウトに失敗して大きな出来高を伴って後期ステージの不完全なベースの底まで達するか、あるいはそのまま大きな出来高を伴ってベースの底を割って下落するポイントである。(①のポイント)
  3. 第2ポイントは何回かの反発で右「肩」を形成したあとで、株価が出来高の増加を伴って下落するところ(③)がポイントとなる。



おわりに

ベースは回数を重ねるごとに、誰からも注目されて値幅やベースの形成期間が大きくなり、ブレイクアウトに失敗する確率は高くなります。

ベースからのブレイクアウトに失敗するときは、増益率の低下といったファンダメンタル要因だったり、マーケット全体や同業他社、その銘柄自身のテクニカル要因なども原因となります。


ベースからの失敗を予想するのは簡単ではありませんが、注意深く観察していればみんなより早くスタートを切れるかもしれません。

もしかしたらポイント①で空売りがうまくいくこともあるでしょう。


したがって買いでも売りでも儲けるためには、マーケットに関心を失うことなく常に監視することが重要になります。

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