今回からは『オニールの成長株発掘法』の次作、『オニールの空売り練習帖』を扱っていきます。
この売る技術に関しては難しい割には、それを扱う投資本は少なく感じます。
しかし上手に売ることが出来なければ、いつまでたっても一流の投資家になることはできません。
これからまた長い付き合いになりますが、どうぞよろしくお願い致します。
ファンドマネジャーでも難しい、売るという行為
売る技術は、投資に出口が存在するかぎり必須のものです。
また、空売り*1をする場合は売りからスタートするため特に、重要になります。
この「売りの技術」がおろそかになっていることは、私も実感しているところです。
アナリストレポートのほとんどが、「買い」が「中立(ホールド)」になっている事態は正常とはいえないでしょう。
でもこれを責めるわけにはいきません。
それだけ売ることは難しいことであり、アナリストレポートを利用するのは私たちだけではありません。
ファンドマネジャーもまた、アナリストレポートを使うためにやむを得ない部分もあるのです。
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売る能力を身につけなければならない
- 売り、特に空売りをするには本当の知識と市場でのノウハウ、それに大きな勇気を必要とする。
- というのも、売りには数多くの間違いが付きものだからである。
- もし投資家が、株がピークに達しているのに、売るべき時期が分からないのであれば、株を買おうとしているときにその株は本当は売るべきであるというシグナルを発していないとどうやって確認するのだろうか?
売るときほど逸る気持ちを抑え、ときには恐怖と向き合う勇気が必要になります。
空売りとなれば無防備のまま仕掛けるなどもってのほかです。
「買いは家まで、売りは命まで」という格言があるように、下手をするとすべてを奪われるリスクが常に潜んでいます。
では、どうしたら売る能力を身につけることができるのでしょうか。
ヒントとなるのは、やっぱり良著を読むことです。
良著を読もう
- あなたが市場で知っている少数の成功している投資家やグループの研究をし、過去にあなた自身が下したすべての決断をチャートにして分析するほうが市場をよりよく知ることができるはずである。
オニール氏は以下の3冊をオススメしています。
投資に限った話ではありませんが、長年その分野で活躍した作者の本を読むべきでしょう。単なる運で成りあがったかなんてわたしたちには分からない以上、実績を積み上げた人から学ぶことに専念することで、時間を無駄にすることは少なくなるでしょう。
これを『ノルウェイの森』では、時の洗礼を受けた本しか読まないという話が出ます。
登場人物である永沢さんの教えどおり、時間を無駄にしないためにも、私はこの考え方を取り入れています。
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投資記録を付ける
そして失敗と経験を最大限に活用するために、投資記録を付けていつでも振り返ることができるようにしましょう。
知識や技術を会得する方法としては、やはり自分で経験するのが手っ取り早いです。
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