本章だけでも中身が濃かったため、ここで一旦復習しましょう。
空売りで大事な要素は以下の6つです。
- 弱気相場か?
- 流動性が高いか?
- かつてのリーダー銘柄か?
- 絶好のチャートパターンか?
- 天井を付けてから期間が空いたか?
- 利益目標は20%~30%
関連記事も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.弱気相場か?
本書ではP.15~22にあたります。
gyatuby.hatenablog.com
マーケット全体の動きが、手掛けようとする銘柄に影響を与えることはよくあります。
どうせなら勝率が高いと見込める、弱気相場の最初の時期に空売りしましょう。
2.流動性が高いか?
本書P.40の過小資本の話です。
gyatuby.hatenablog.com
浮動株が少ないと、大口投資家により株価を操作されかねません。
また、ストップロスに引っかかって損切りしようにも、想定以上に急上昇してしまい何もできなくなる事態もあり得ます。
こうした防御の面を考慮すれば、1日あたり100万株以上の出来高がある銘柄が好ましいです。
3.かつてのリーダー銘柄か?
本書P.32~34です。
gyatuby.hatenablog.com
割高の指標を無視して、急成長&急上昇したリーダー銘柄は、落ちるときも他より早く急落します。
これはすでに多くの人が株を保有しており、需要はもう限定的だからです。
また同時に、利益確定したいと思う投資家がたくさんいるために、供給サイドは常に機会をうかがっているためです。
他にも空売りに適した銘柄タイプがあるので、本書や関連記事をご覧いただければと思います。
4.絶好のチャートパターンか?
- ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップの形成と、後期ステージでの幅が広く、不明瞭な、値崩れにつながる不完全なベースに注意する。
- これらは空売りに絶好なチャートパターンである。
本書P.27,48が該当します。
gyatuby.hatenablog.com
gyatuby.hatenablog.com
買いサイドにも適切なチャートがあるように、売りサイドにも絶好のチャートパターンが存在します。
はっきり言って、買いと比べると、これらのチャートパターンを駆使しても空売りで利益を得るのはかなり難しいです。
オニール自身も難しいと説明しているため、弱気相場を寝て待つのはもったいないと思う投資家は、覚悟を持って空売りに臨む必要があるでしょう。
5.天井を付けてから期間が空いたか?
本書P.43にあたります。
gyatuby.hatenablog.com
天井付近でいきなり弱気ムードになるかというと、そうではありません。
強気から弱気に掛けて、熱が冷めるようにゆっくりと移っていきます。
また、ブラッククロスは天井を付けてからすぐに出るパターンもありますが、その場合はチャート例を見ると早すぎることが少なくありません。
あくまで期間が空いているか、50日移動平均線を2度目にブレイクしているかのほうが重要なサインです。
6.利益目標は20%~30%
- 利益目標を20~30%において、頻繁に利益確定する!
本書P.53です。
gyatuby.hatenablog.com
ただでさえ難しい空売りの場合は、特に初めのうちは、こまめに利益確定をしていったほうが、正常な判断ができるようになると思います。
せっかくの含み益をすべてマーケットに返すような事態は、できれば避けたいですからね。
利確してもまた入りなおせばいいのですから、売り逃す後悔を防ぐことも可能です。
賢者への重要な警告
空売りに必要なのは、”本当に”正確なタイミングで売ることです。
出遅れた場合は無理して空売りをしてはいけません。
また、周りが空売りで儲け始めたからといって、私も空売りしようなどと考えていけません。
本書を求めて空売りする頃には、もしかしたら周りはすでにスタートしているかもしれません。
需要と供給の関係は、空売りでも重要になります。
決して無理をしないで、冷静に準備することが大事になるでしょう。
おわりに
ドル売り介入が2度入ったのか、ドル円は150円を再び切りました。
こうした相場をテクニカル分析で乗り越えるのは、とても難しいことでしょう。
タイミングも深夜や朝と、24時間体制を明言していますし、介入ポイントもまちまちです。
大きく儲けるのに必要なのは介入が入る(入らない)ように祈るだけ、まさにギャンブルに近いように思えます。
はたしてプロはどう見ているのでしょうか。
gyatuby.hatenablog.com