本日は「M-株式市場の方向」です。
まずは、相場とは一体どんなものか知ることから始めましょう。
前回の記事
まえがき
「マーケットを取り巻く環境が悪化しているために値を下げているのか、それとも単に通常の中期的下落(通常の8~12%)にはいっているだけなのか?」
「国の経済状況を考えれば、市場は当然の動きをしているだけなのか、それとも異常な強さや弱さを示しているのか?」
市場全体の動きを理解するには、日々の情報収集と基本的な思考力が欠かせません。
この章は本書で多くのページを割いていますが、それだけ重要な要素と言えるでしょう。
マーケット全体とは?
- 「マーケット全体」という言葉は、主要な市場指標を意味している。
- このような総合指標は、1日の取引状況の強さや弱さを大まかに知るための指針であり、ときには最新のマーケットトレンドの兆しを示すことがある。
マーケットの状況を確認するには、よく使われる株価指数を使うと良いでしょう。
これらの株価指数は、マーケットの底や天井を見極めるときに使うため、その特徴を把握しておきましょう。
米国の主な市場指標
オニールが説明している株価指数は、以下の4つが挙げられています。
- S&P500
- NASDAQ総合指数
- ダウ工業株30種平均
- NYSE総合株価指数
このうち、ダウ平均は利用を控えるように勧めています。
S&P500
主力企業500社の平均株価を示すスタンダード&プアーズの指標。
ダウよりも幅広く現代によりマッチした市場の動きを示します。
NASDAQ総合指数
以前より動きが激しくなり市場の最新状況をよく反映している指標。
NASDAQ市場はマーケットメーカーのネットワークを通じて取引され、若く革新的で急成長を遂げる企業が多く上場しています。
ハイテク産業にやや偏っている傾向があります。
ダウ工業株30種平均
広く取引されている大型株30種によって構成されている指数。
わかりやすいですが、成長株は属していないので研究対象としては時代遅れと説明されています。
また、30銘柄に限定されていることから一時的な人為操作が起こりやすいともいわれます。
日本の主な市場指標
日本版で使うとすると、やはり有名な株価指数を使うと良いでしょう。
なお、4月の市場再編で登場した新指標は、まだデータが少ないので使う必要はないと思います。
日経平均株価(日経225)
主力企業225社の平均株価を示す日本経済新聞社の指標。
TOPIXに比べて電気機器や精密機器などの景気敏感株の比重が高く、世界の景気減速への警戒の影響を受けやすいです。
毎年10月初めに定期的に銘柄を入れ替えて、銘柄の選定では業種のバランスなどに配慮します。
熟練した細かい市場観察の重要性
- マーケットについて何か学びたければ、主要な株価指数を注意深く観察してそこから学ばなければならない。
- そうすることで、市場平均が天井や底などの主要な転換期にさしかかっていることを見極めることができるようになり、その正しい知識と大きな自信を十分に生かせるようになる。
- 4~5週間に5~6日の売り抜け日があったら売れ。
本に頼らずマーケット自体を注意深く観察する必要があります。
自己矛盾ではありますが、概ね正しいですね。
ただし、基本の型を身につけることも大事だと私は考えています。
オリジナリティーを発揮して、株式投資で成功する人はごくまれで、ほとんどの人は先人から学び、自分なりの投資法を習得しています。
時間に余裕がない時代ではなおさらですね。
したがって本をたくさん読むよりも、名著を何冊か読んだら、実践を通じて、自分に合った投資論を手に入れることをおすすめします。
まとめ
- マーケットの状況を確認するには、よく使われる株価指数を使うと良い
- 名著を何冊か読んだら、実践を通じて、自分に合った投資論を手に入れることをおすすめします
さいごに
内容がとても濃いので、何回かに分けて読んでいきます。
それだけ重要というわけですね。
CAN-SLIMの中でも、このMはすべての土台と言っていいでしょう。
全体の市場ムードが悪ければ、どんな成長株も急伸することは難しいです。
何度も繰り返し読み返して、ぜひ身につけていきましょう。
gyatuby.hatenablog.com