マーケットが弱気相場入りするサインは、他にもいくつかあります。
例えばボロ株が台頭するときには、すでに末期といえるかもしれませんし、天井付近の弱々しい上昇が警告になるかもしれません。
今回は、そんなマーケットからの警告について学んでいきましょう。
1.ボロ株の台頭
- これまでマーケットを牽引してきた主導銘柄がつまずき始めて、代わりに低価格でより投機的なボロ株が浮上し始めたら要注意だ!
- 停滞株には市場を牽引して株価を上昇させるような力はない。
- 市場が上昇した日に最も活発だった銘柄を示す一覧表のなかにボロ株がいくつも名を連ねて占領する日が増えてきたら、このような状態であると考えて間違いない。
ボロ株が人気化する理由は、主に2つが挙げられます。
消去法で選ばれる
まず投資したい主導銘柄がなく、消去法でボロ株が選ばれることがあります。
安価で投機的なボロ株は、値動きが激しく、ギャンブルのように一喜一憂する投資家の姿を見つけることができるでしょう。
2.天井での反転
- 天井での反転(相場が新高値を付けたあとにその日の安値で引けたとき)は、多くの場合、平均株価が小さめのベースから抜けて新高値圏内へと向かい始めてから3~9日ほど上昇する間に起こる。
- これはこのパターンの初めから終わりまでの期間が実は短すぎることを意味している。
- 過去に現れた天井はほぼすべて同じような状況であったことを覚えておくことが重要だ。
天井から下落すると、大抵は押し目買いが入るものです。
ただし強大な供給力を前に、反発の勢いはどこか弱々しく終わることが多いです。
賢明な投資家からすれば、逃げ場でもあります。
クライマックストップをつけた後にも、ポジションを手仕舞いする機会をマーケットは与えてくれることは往々にしてあります。
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3.強気の熱がなかなか冷めない
- 天井を付けても数カ月間は持ち直し、前の高値水準かそれ以上の新高値近くまで値を戻してから、大きな下落を始める場合もある。
- ほとんどの投資家が、本当に正しいときに本当に正しい行動をとることができないからである。
こちらは空売りのタイミングを図る上でも重要になります。
もちろん買いポジションの手仕舞いは、熱が冷めるまでには終わらせる必要があるでしょう。
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強気の熱が冷めないうちは、空売りの買い戻しやバーゲンセールに飛びつく投資家まで現れるため、株価は天井を付けてからただ真っ直ぐに急落するわけではありません。
天井の判断はとても難しい
当たり前ですが、マーケットが天井だと確信を持って教えてくれるわけではありません。
オオカミ少年は多数現れるでしょうけどね。
どんなに賢い投資家でさえ、単なる調整による下落に騙されて損切りすることもあるでしょう。
または天井をつけた後の強い戻しに我慢できずに、株式を買ってしまう事だってあります。
現在進行形でこのような経験をするでしょうし、それをみなさんは乗り越えてきたことと思います。
それだけ市場の転換期を見極めることはそれだけ難しいことですし、そこを勇気を持ってお手本を見せたオニールの書籍は、読むに値する名作だと思っています。
焦りは禁物
- 典型的な弱気相場では、通常、3つの段階があり、株価は何度かの戻りによって下落が中断される。
- 機関投資家は好んで底値買いをする。
- 実はまだ底ではないのに、底だと思ったら株を買い始めるため、彼らによって引き起こされた上昇は単なる戻りなのに株価の上昇が真実味を帯びてきて、今度はあなたが買いたくなってしまうのだ。
- だが新しい強気相場が本当に始まるまでは、現金を片手に横で傍観しているだけのほうがよい。
天井の初期のサインを見つけてうまく売却できても、まだ時期尚早なのに買い直してしまうということはよくあります。
その原因の一つには、上記引用の通り、機関投資家による買い圧力が、マーケットの底から復活したと勘違いさせるからです。
しかし過ちは正さなければなりません。
マーケットの底を見極める際は、かなり保守的に見積もる必要があります。
そこで次回はマーケットの底を見極めるオニール流の方法について学びます。
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まとめ
- ボロ株にはマーケットをひっぱる力はない
- 天井をつけてもすぐに強気の熱が冷めるわけではない
- だから天井の判断はとても難しい
- 新しい強気相場が本当に始まるまでは、現金を片手に横で傍観しているだけのほうがよい
おわりに
ボロ株という呼び方は良くないかもしれませんが、ボロ株ではマネーゲームが起こることが少なくありません。
個人的には手を出しても構わないと思いますが、それは勝つ自信と戦略がある場合に限ります。
オニール流の投資に限らず、どんな儲け方であっても、長い目で見てプラスの成績を収めることができれば資金は増えていきます。
まあ私にはボロ株の戦略を(安く)教えてくれる人は見当たらないので、ボロ株には手を出すことはないでしょうね。