はぐれ猿でも、投資がいいんだ。

ふりむけばやさしさに飢えた弱肉強食の世界で

オニールの成長株発掘法第12章①~長期投資・分散投資・積立投資、デイトレード、信用取引

出所:東証マネ部

スポーツや武道でよく言われる「心技体」

精神力(心)・技術(技)・体力(体)のすべてがバランスが整ったときに、最高のパフォーマンスを発揮します。

投資の世界にも心技体は存在しており、それは「精神力・技術・資金管理」といえます。


本章では投資の心技体のうち、金管理(ポートフォリオ管理)について焦点を当てていきます。

今回は長期投資・分散投資・積立投資、デイトレード信用取引を見ていきましょう。

金管理の極意

  • 単に避けるべき投資が何かを知っておくだけでも十分価値がある。
  • 複雑にしすぎず簡潔を心がけること

本章と次の章で、投資における様々な選択肢や魅力的な資産運用方法を読んでいきます。

なかには有用なものもありますが、多くはリスクが高すぎたり、非常に複雑だったり、不必要なものだったり、そして利益を期待できないものです。

ただ、いずれにせよ知っておくことに越したことはありません。
知っていると知らないとでは、可能性の幅が変わってきます。

HUNTER X HUNTER 34巻 358話より、先生!Twitterへようこそ!

重要なことは不要なものは避け、そしてできるだけシンプルにすることです。


保有銘柄はどのくらいにすべきか?

  • 最高の結果とは、集中化を行ってよく熟知した少数のカゴを卵に入れて、それを注意深く見守ることで達成される。
  • 勝つ投資家の目標とは、小さな利益を出す株を十数銘柄保有することではなく、大きな利益を出す株を1~2銘柄保有することである。

リスクの分散をしすぎると、得られるリターンも少なくなってしまいます。
なにごとも程々が良いということです。


すべての卵を一つのカゴに入れるな?

分散投資といえばこの教訓を多く聞いたことかと思います。

1つに絞るといざ失敗した場合にすべてを失うため、複数の商品に投資してリスクを分散しなさいという教えです。
www.nomura.co.jp

たしかに機関投資家であれば数多くの(例えば数百数千の)銘柄を抱えても、人手や機械を使って管理できるのかもしれません。

しかし、我々のような個人投資家の目に届く範囲と言えば数銘柄が関の山でしょう。

分散するにつれて1つの分野にかける時間、ひいては知識が減ります。
多くの投資家が過剰なほど分散投資をしていることをオニールは危惧しています。

分散投資は、あくまで時間や知識、技術などが不足している投資家に向いています。
その究極系がつみたてNISA等で勧められるインデックス投資です。

インデックスファンドは、多くのアクティブファンドより成績が勝っています。
diamond.jp
文句の一つも言いたいところですが、それはオニール氏に譲ることにします笑

分散投資の教訓があるとすれば、サブプライム危機の原因となったのは、5000種類に及ぶ不動産ローン(厳密には細分化され商品化している。)に広く分散して投資されていたことを忘れてはいけません。

はたして、彼らは一つ一つの商品の中身を知っていたでしょうか。



少数のカゴに卵を入れろ

  • 最高の結果とは、集中化を行ってよく熟知した少数のカゴに卵を入れてそれを注意深く見守ることで達成される。

当たり前の話ですが、よく知っている銘柄に集中投資をしていても、細心の注意を払って監視さえしていれば、危機を察して撤退することでリスクはある程度抑えられます。

もちろん1銘柄に集中投資しろと言っているわけではありません。
あくまで自分の管理できる範囲内に分散しなさいという話です。


むしろ分散投資しているから安心というわけではありません。

大天井を付けたら、保有株を売り、キャッシュポジションをある程度確保することが鉄則です。
さもないと、せっかくの含み益が水の泡になってしまいます。


最適な銘柄数は?

運用資金に応じて、オニールは以下の(最大)銘柄数を推奨しています。(便宜上1ドル=100円で換算しています)

  • 1円~30万円・・2銘柄
  • 50万~200万円・・3銘柄
  • 200万~2,000万円・・・4~5銘柄
  • (2,000万円~1億円・・・5~6銘柄?)
  • 1億円~・・6~7銘柄(心配なら10銘柄)

大きな利益は集中投資から生み出されます。
それはもちろん、信頼できる売買ルールと現実的なマーケット全体のルールとを合わせて投資を行うことが大前提です。

50銘柄に広く分散投資しているポートフォリオだからといって、50%以上は下落しない、という保証はどこにもありません。


購入時期をずらす方法(ピラミッディング)

  • 新米投資家がこのようなリスクの高い大規模な集中化の手法で投資をする場合には、十分な注意を払うべきである。
  • 期待どおりの値動きをしなければすぐに売ったり規模を縮小したりしなければならない。
  • 分散投資は理にかなった投資法なのだが、やりすぎにはくれぐれも気を付けよう。
  • 最大何株までという決まりを作り、常にそれに従うのである。

具体的にはピラミッディングによって購入時期をずらすことを勧めています。
ピラミッディングについては下記リンク先の記事で紹介したので割愛します。
gyatuby.hatenablog.com

ここで気を付けたいのが、定期積立投資、具体的にはドルコスト平均法やバリュー平均法といった手法についてです。
www.smbc.co.jp

機械的に投資を続けることは、投資家のメンタルがまだ整っていない頃には向いているかもしれません。

しかし、ここまでオニールの教えを学んでいる方には、定期積立投資が有用かどうかは疑問です。

適切な位置で購入し、売り時となったら迷わず売却するのが王道です。
売り時なのに積み立て続けるのも変な話で、出口のない戦略をあえて選ぶ必要はないでしょう。


ただあくまでバランスの問題かと思いますので、積立投資を利用する際は頭の隅に置いてください。


長期投資をするべきか?

  • 長期や短期という保有期間は問題にはならない。
  • 大事なのは、正しい銘柄、つまりこれ以上ないという最高の銘柄をそこしかないという正しいタイミングで買い、そして市場や一連の売りのルールが売り時だと教えてくれた時に売る、ということだ。
  • 決めるのはあなたのルールであり、市場なのだ。

長期投資だから含み損を抱えても大丈夫と放置するのではなく、売りのシグナルが点灯したら迷わず売るべきです。

購入日から売却日までの期間は、当然売りのサインに左右されることから、短くなることも長くなることもあります。

3カ月で勝ち銘柄になるものもあれば、6カ月のものも出てくるし、なかには1年、2年、もしくは3年以上になることもあります。

一方で、負け銘柄のほとんどは、それよりもずっと短い数週間~3カ月ほどで売ることになるでしょう。
良いポートフォリオというものは、不要な銘柄は順次取り除かれ、決してマーケットには逆らいません。


チャートを見ずに長期投資する投資家への教訓

  • 必ずチャートを使わなければならない理由ー次に何が起こるかを見てほしい。

自分が保有する銘柄の株価と出来高の動きをチャートで監視することは、必ず利益につながります。
むしろチャートを使わない選択肢はないでしょう。

このような作業が損失を減らし、利益を積み重ねることにつながります。


なお、ここでは5つの長期チャートが紹介されており、それぞれに売りタイミング(シグナル内容は不記載)が掲載されています。

チャートは本著を見てもらいながら、後日答え合わせができたら勉強になりそうです。


デイトレードをするべきか?

  • 私(オニール)はいつもやめなさいと忠告している。

デイトレードは、長期にわたるメジャーなチャートと比べると、読みづらい日々の小さな変動と相対する必要があります。

そのため、板やチャートに張り付いたり、適時に意味を読み取り・判断・行動する瞬発力が求められ、難易度は高いです。

そのうえ、取引にかかる手数料や避けられない損失に見合うだけの利益を出す可能性が一般的にデイトレードにはないと、オニールは断言します。


ただし、市場のトレンドに左右されることなく、利幅さえあればいつでも利益を積み上げることができる点はメリットといえます。

いずれにしてもかなりの時間や研究、知識や技術、そしてなにより経験が求められる分野です。


余談ですが、最近はKindle Unlimitedでデイトレードスイングトレードの本を読み漁ってます。

月額制で読み放題となっており、バンローリング社の対象本は読んで損はありません。

時間が作れる方は、挑戦してみるのもいいかもしれません。
Kindle Unlimitedで個人的におすすめなのが、『板情報トレード Byリチャード・D・ウィコフ』です。

板の具体的な読み方が書かれており、参考になるでしょう。




信用取引をするべきか

  • 投資を始めてまだ1~2年の初心者のうちは、現物取引をするほうがずっと安全だ。
  • 信用取引による買いは現役世代の若い投資家がやることだろう。
  • 信用取引が最も効果を発揮するのは、だいたい新たな強気相場が始まって最初の2年間だ
  • 新たに弱気相場に入ったと気がついたら、すぐさま信用取引を中止してなるべく多くの資金を現金化するのだ。
  • 常に枠いっぱい使って信用取引をする必要はない。
  • すべては現在の市場の状況や、あなたの経験によって決まるのだ。

最近では、米国株でも信用取引が可能になったりと普及しています。

当たり前ですが、信用取引レバレッジを掛ける分、リスクが大きくなります。
www.rakuten-sec.co.jp


初心者に信用取引はまだ早い

HUNTER X HUNTER 6巻 47話より

数年の経験を積んで、しっかりとした計画と買いと売りの厳しいルールに、心に余裕を持って従えるようになったら、信用取引を考えてもよいでしょう。

初心者は失敗を繰り返したり、不慣れな投資法を色々と試したりなどして経験を経て、一人前の投資家になります。

そのため利益を着実に積み重ねることができるまでは、信用取引は控えたほうがいいでしょう。
下手をすると、初心者のままマーケットから退場してしまいます。

若ければやり直せる

リタイアする頃には、豊かな老後生活のためにある程度の資金を確保する必要があります。

ゆえに若ければ若いほど、リタイアまでの時間的余裕があるため、信用取引のリスクを負うことは可能でしょう。


レバレッジをかけて強気相場で荒稼ぎする

大儲けできる期間は新たな強気相場が始まって最初の2年間ということは前も出ました。

これは信用取引レバレッジをかければ2倍、3倍とリターンを上乗せできるといえます。

しかし損失も2倍、3倍と膨れ上がる可能性があるため、マーケット全体が大きく崩れ始めたら、無条件ですべての株式を損切りして信用取引から手を引かなければなりません。

最大3.3倍のレバレッジをかけることができるため、現物取引の3.3倍の速さで資金を失うこともあります。
これは通常の暴落で、全財産を失うには十分なスピードです。


常に限界まで賭ける必要はない。

アカギ

別に信用取引をする必要がなければ、現物取引オンリーで構いません。
勝負に出たいときだけ、勝つ見込みやリスク許容度に応じて信用取引を一部ないし全部を利用すればいいのです。

  • すべては現在の市場の状況や、あなたの経験によって決まるのだ。

もっとも、質の高いマーケットを先導する株だけを買い、そして例外なく規律と常識を持って損切りをできることが必須です。

躊躇するとすべてを失いかねません。


追証に応じてはならない

闇金ウシジマくん7巻「フリーターくん」より

証券会社からの追証の請求は、あなたが失敗したことを知らせてくれます。
このようなときは株を売ってリスクを減らすことが最優先です。

もちろん事前に損切りを徹底して避けたいところですが、もしも追証が求められたら、素直に応じず株を売ることを検討しましょう。

負け株を抱えて一文無しとなる必要はありません。



本日のまとめ

  1. 保有銘柄はできるだけ少なくする
  2. 分散投資はほどほどに
  3. 長期や短期という保有期間は関係ない
  4. デイトレードはやめなさい
  5. 信用取引は一人前になってから
  6. 信用取引に手を出すなら、市況や経験に応じて取引量を決める。




おわりに

「長期・分散・積立投資」と、「デイトレード信用取引
リスク許容度の点では、対極にあろうテーマについて読んでいきました。

投資に"正解"はありません。
マネーリテラシー、資産額やリスク許容度、家族構成や収入額など、あなたの置かれた状況に応じて、あなたにとっての"正しい"投資は変わってきます。

次回以降も資金管理の話が続きますが、別にオニール氏が絶対正しいなんて思う必要はありません。

プロの考え方はこうなんだと、理解を示すことができれば十分かなと思います。
gyatuby.hatenablog.com

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