取っ手付きカップ(カップウィズハンドル)以外にも、適切な購入タイミングを教えてくれるチャートパターンは存在します。
- 取っ手付きソーサー型
- ダブルボトム
- 平底型
- 正方形型
- 上昇後に現れる狭いフラッグ(今回)
- ベースの上のベース(今回)
- 上昇ベース(今回)
今回は2回目以降のベースとして現れるパターンを解説します。
上昇後に現れる狭いフラッグ(上昇フラッグ)、ベースの上のベース、上昇ベースについてそれぞれ見ていきましょう。
上昇後に現れる狭いフラッグ
- 「上昇後に現れる狭いフラッグ」の株価パターンは珍しく、強気相場でもせいぜい3度しか現れない。
- このパターンは、株価が短期間(4~8週間)に100~120%急上昇して始まる。
- その後、横ばいになり10~15%の株価調整が3~5週間続く。
- これは最強の株価パターンだが、リスクも高く、正しく見極めるのが難しい。
- 多くの銘柄が、この形を経て、200%以上という飛躍的な上昇を遂げる。
急上昇して買いそびれた場合にも、焦って買ってはいけません。
まれに現れる程度ですが、上昇フラッグが現れたら2度目の買いポイントが現れます。
チャート研究をしていると、当たり前ですが説明できないまれなパターンも現れます。
このような強いパターンを先んじて見つけることができれば、リターンは大きいものになるでしょう。
ベースの上のベースとは
- 弱気相場の後半になると、一見マイナス要因に思える現象が、実は新たな強気相場で勢いのある新しい主導銘柄を暗示する例を、「ベースの上のベース」と呼んでいる。
- 力強い銘柄がその一定の値幅(ベース)から上方にブレイクしたものの、市場全体が新たな下落局面に入ったために、通常の20~30%ほどの上昇もできないでいる状態を言う。
- そのため株価は直前の安値付近まで押し、市場全体が安値を更新するなか、その銘柄だけは以前のベースのすぐ上で第二の揉み合いを演じることになる。
- やがて市場全体が弱気相場の終わりを迎えると、このような銘柄は真っ先に新高値を付けて、さらに大きい飛躍を始める傾向にある。
ベースの上のベース
ベースの上にベースができずに上昇し続ければ、上昇トレンドは継続されます。
これは裏を返せば、ベースの上のベースができることで、常に天井を迎えるかもしれないリスクがあるということです。
マーケット全体の調整に巻き込まれながら、ベースを積み重ねながら上昇トレンドは続きます。
ベースの上のベースでは、買い増しあるいは新規購入のタイミングになります。
ピポットポイントは、それぞれ出来たチャートパターンに従いましょう。
3回目や4回目のベース
ベースも重なり3回目や4回目のベースとなった場合は、需要がピークに達しているため失敗に終わることが多いです。
たとえ主導銘柄がマーケット全体に抵抗しても、マーケットに負けていずれ失速します。
ただし、ベースのカウントは意外と難しいです。
小さいベースもカウントしていると、裏切られることもあるので注意が必要になります。
ここでヒントとなるのが、ベースは重ねるうちに、より大きくはっきりとした形になることが多いことです。
すると市場参加者のほとんどが目を付け、株価の上昇に期待することになります。
期待が最高潮のときに売るのも、投資の鉄則です。
上昇ベース
- 上昇ベースは、平底ベースと同じように株価が取っ手付きカップや取っ手付きソーサーの株価パターンから抜け出た後の上昇途中で発生する。
- 10~20%の押しが3度起こり、その押しの安値はそれぞれ直前の押しの安値を上回る。これが「上昇ベース」と呼ぶ理由である。
- 通常、市場全体が下落しているために、押しが発生する。
10週移動平均線に触れるタイミングで押しとみるとわかりやすいです。
場合によっては、押しで増し玉を行ってもいいでしょう。
ただしメインはあくまで、 3回の押しを抜けて出来高の増加を伴い新高値となったタイミングが買いポイントです。
しかし、押しで増し玉を行っていない場合、心理的には上がっているのをただ眺めるのはつらいかもしれません。
また、3回の押しが発生する保証もないため、買い逃すことも少なくありません。
まとめ:チャートパターン一覧
- カップウィズハンドル
- 取っ手付きソーサー型
- ダブルボトム型
- 平底型(フラットベース)
- 正方形型(スクエアベース)
- 上昇後に現れる狭いフラッグ
- ベースの上のベース
- 上昇ベース
さいごに
本書で出てくるチャートパターンは以上になります。
全部で8パターンのため、そこまで量は多くないかと思います。
ただ何度も書いている通り、実践ではかなりの困難に遭うことでしょう。
世の中はそんな簡単ではない、ということですかね。
これは経験がモノを言いますので、できるなら少額でもいいのでお金をリスクにさらして経験を買うべきでしょう。
そして取引記録を作って、反省と対応策を積み重ねることが一番の近道だと信じています。
次回は本書のなかで最も注目度が高い、レラティブストレングス指数を扱います。
IBDの有料コンテンツなのですが、本書ではかなり便利な指標として書かれています。
ですが安心してください。
有志によって導き出された計算方法も併せて紹介しますので、お楽しみに。
gyatuby.hatenablog.com