損切りを決断するときは、いつも辛いものです。
こればかりは慣れていくしかないのですが、慣れたあとも苦しいことには変わりありません。
今回は、含み損を抱えて苦しんでいる方にとって、ヒントとなる内容です。
損失が損失になるとき
- 売ることで損失が確定するではない。損失はすでに出ているのである。
「その株を売ることはできない。今売ると損が出るから」と語るとき、その人は希望的観測が現実を左右すると勘違いしています。
以前にも述べられていたように、マーケット参加者たちとの闘いのなかで、彼らがあなたの懐事情に配慮するわけがありません。
ましてやあなたの望みや希望などどうでもいいと思っているはずです。
客観的に物事を考えるために
- 大きな損失を放っておくと、まともな思考ができなくなる。感情的になるからだ。
大きな損失は理性的に考えることを妨げます。
「もうこれ以上は下がることはない」
「せっかく我慢して持ち続けたし、今更遅い」
こうした自分の希望ばかり考えて、客観的に自分の投資を見ることができなくなります。
少なくとも一度は、大きな含み損を抱えた経験があるのではないでしょうか?
これは味わってみないと、この問題の根深さが伝わらないかもしれませんね。
たいていはガチホで救われるが
たしかに、大抵の含み損は救われます。
それは期間を長期に延ばせば延ばすほど、救われるチャンスは増えるのだから当たり前です。
しかし万が一の事態が生じることもあり得ます。
下手をすれば、ナンピン買いをして傷を大きくしているかもしれません。
実際にこれは起こり得るのです。
例えばゴーンショック前の日産を損切りすることが出来なければ、今もなお幻想に捉われていることでしょう。
損切りを決断するためのヒント
- その銘柄を持っていないと仮定して、ただ2800ドルの現金が銀行にあったのならば今この銘柄を買いたいと思うかどうかを、自分自身に問いかけてみるのだ。
- その答えがノーならば、持ち続ける理由などないはずである。
実際に日産をガチホし続けた私を、幻想から解放してくれたのが上記引用の教えです。
それでも損切りとガチホ、つまり感情と理性との狭間でかなり悩みました。
もちろん損切りには遅すぎたことには変わりなかったのですが、最後には損切りの決断を下しました。
これ以上感情に支配されるのもまっぴらごめんだったので、スッキリしたことを覚えています。
おかげさまで日産に投下していた資金を、大化け銘柄に振り向けることができました。
また当時よりは、自信を持って投資に臨めているように感じます。
そして日産は、今でも損切りした価格にすら戻っていません。
まとめ
- 含み損も損失である
- 大きな損失を抱えると感情的になり、まともな思考ができなくなる
- その銘柄を持っていないと仮定して、ただ2800ドルの現金が銀行にあったのならば今この銘柄を買いたいと思うかどうかを、自分自身に問いかけてみるのだ
- その答えがノーならば、持ち続ける理由などないはずである