はぐれ猿でも、投資がいいんだ。

ふりむけばやさしさに飢えた弱肉強食の世界で

オニールの成長株発掘法ー第10章③「あなたは投機家か、それとも投資家か?」【ブログ解説】


あなたは投機家か、投資家か?
大きな損失から身を守るための確かな防衛策を学びましょう。

これまではCAN-SLIMを通じて大化け銘柄候補をどのように探し、いつ買うべきかを学びました。
この章からはその銘柄をいかに、いつ売るかを勉強します。

常識と思われるものとは別の視点で見ることで、新たな気付きが得られることがあります。
典型的な投資家がやりがちな失敗から学ぶための記事です。

七面鳥の話

  • すべての七面鳥が逃げて手元に1羽も残らない可能性を恐れなければいけないのだ。

簡単なたとえ話ですが、教訓から得られることはとても大事なことです。
買値や過去の高値を意識して、含み損がずっとなくならなかったり含み益を全て飛ばしてしまうことありませんか?
良かったことは忘れて冷静に行動できるようになりたいものです。

典型的な投資家の発想

  • 利益が出ていたら売るが、損失が出ていたら売るのを待とうと思うのが、典型的な投資家の発想である。
  • 本来であれば、最も成績の悪い株を真っ先に売るべきなのである。
  • 2年前に支払った金額が現在の株価と何の関係があるだろうか?
  • 大事なのは、その銘柄があなたの保有している、あるいは代わりに保有できるほかの銘柄に比べてどのような成績なのか、という点である。

ここまで読んだらもう耳にタコかもしれませんが、盆栽の手入れをするように良い株を増やし伸ばすのと同時に、悪い株は減らして切ることが勝ち組投資家への第一歩です。

95%の投資家は「買値の呪縛」にとらわれてしまっています。
過去の買った株価は現在の株価に何らの影響は与えません。
むしろあなたと同じように他の投資家も身構えているかもしれません。
買値が今その銘柄を持ち続けるべきか、売るべきかについて影響を与えるでしょうか。


投資記録のつけ方

  • 「買値の呪縛」から逃れるための、特に長期投資家にお勧めの投資記録の付け方
  • 1カ月に1度か四半期に1度、最後に記録を付けた日から各銘柄の株価がどれだけ変化したかを百分率として割り出すのだ。
  • 次に、その変化率の数字が良い順に銘柄を上から並べていく。
  • 市場で比較的良い成績を出している銘柄に目を向けさせてくれる。投資判断を明確化するのに役立つのだ。
  • ひとたび株を買うという重大な決断をしたら、潜在的利益の見込み額をあらかじめ想定しておくべきである。
  • そこで、損切りをする価格(買値から8%以内の下落)と、期待できる利益の見込み額を、購入したすべての銘柄について書き出しておくことをお勧めする。
  • このようにあらかじめ数字を決めて書き留めておけば、その水準に株価が達したときにすぐに気づくことができる。
  • 買値に縛られて売りの判断基準を決めたり、軽はずみな判断で買ってしまった銘柄が損失を出しているという事実が受け入れられずに、株価が下がった銘柄を持ち続けるようなことをするのは、けっしていい資産運用方法とは言えない。

買値を忘れるために、基準日を設けて変化率の数字が良い順に銘柄を並び替えします。
これを翌月もしくは翌四半期にも同様に記録を付けます。
何度かやっていくうちに、成績の振るわない銘柄が一目瞭然になり、そういった銘柄は一覧表の常に下位に入り、最も上昇した銘柄は上位に入ってきます。

この方法によって、支払った金額ではなく、市場で比較的良い成績を出している銘柄に目を向けさせてくれます。

また、記録をつける際には予め損切りラインと期待する利益見込額を設定します。
たとえば、リスクリワードを1:3にするとか、最初の株価のベースパターンを抜けて大きく上昇を始めた時点から、PER(株価収益率)が100%以上増加したら売るというようなルールを決めるとよいでしょう。
アプリの通知設定をする方法も手軽でよいかもしれません。私はそうしてます。

赤いドレスの話

  • 株式市場に投資するのは、自分で会社を経営するのと同じようなものだ。投資はビジネス。
  • 間違ってしまってたら、それを認めて株を売り、そして次の株へと気持ちを切り替えればよい。
  • 毎回正しい投資判断をしなくても、大きな利益を得ることはできるのだ。
  • 七面鳥を数えるのはやめて、黄色いドレスは処分するのだ。

黄色いドレスが好きで売れていない、赤いドレスは売り切れになるほど売れる。
このようなときに黄色いドレスをもっと仕入れるでしょうか?

株式を買うということは、その企業の経営権の一部を買うことを意味します。
不調なビジネスだったなら、会社経営と違ってすぐに処分しても後ろめたくないのが株式投資のいいところです。


あなたは投機家か、それとも投資家か?

  • 投機家とは、未来が訪れる前に観察をして行動を起こす人のことである。
  • 投資家は大胆な賭博師だ。

結論からいえば、「投機家」になるべきといえます。
バーナード・バルークが唱える投機家は、市場と個別銘柄をよく観察し、それが今どのような動きをしているかを判断し、そしてその情報に基づいて行動をします。

他方、ジェシー・リバモアは、投資家とは「賭けをしてそれにしがみつき、そして思った通りに事が運ばなければすべてを失う人たちだ」と定義しています。

ここまで本著を読み進めた読者の方はお分かりのとおり、伝えたいのは定義が正しいか云々ではありません。

ひとたび含み損を抱え、買値から8%も下落したら、もう長期投資などありえません。

投資という言葉には様々な意味が含まれます。
世の中には驚くほど、株式市場に関する間違った情報や概念、成功方法が大量にあふれて、ときに回復不能な損害を受けることもあります。

個々の銘柄やマーケットの動き方について、関連性のある事実を「自分で」客観的に分析できるようになりましょう。

これはどんな投資を行うにせよ、最後の決断や行動は他人任せにしてはいけません。

分散投資はリスクを減らすのか?

  • 幅広い分散投資は、投資家の知識不足を補う手段である。
  • だが弱気相場では、ほとんどすべての銘柄が値を下げる。
  • つまりいくら分散投資をしても、確実な防衛計画を持って自分の口座を守るために売りのルールに従うことに比べると、安全性は低い。

分散投資は聞こえはいいし、いろんなメディアや専門家が推奨しています。

ただ、もし下落することを事前に知ることができたらあなたはどうしますか?
私なら早めに売って、下がったところで買いなおすと思います。
そのときはおそらく全銘柄を売るでしょうから、銘柄数が多くても関係ありません。

マーケットの動きを見極められるようになると、天井近くで撤退できるようになります。それだけオニールの手法は保守的です。
gyatuby.hatenablog.com

マーケット全体が弱気になれば、分散投資でも下落リスクを軽減できずほぼすべての銘柄が下がっていきます。


愚かな思い込み

  • 「株価が下がっても心配しなくても大丈夫。これは優良銘柄だし、配当金も受け取っているのだから」と自分に言い聞かせるのは、危険で愚かな行為である。
  • 投資家として成功するためには、事実に向き合い、正当化したり希望的観測を持つことをやめなければならない。

良い株だから買いというわけではありません。
どんな優良銘柄でも高値で買ってしまうと不良銘柄と同じくらい下落することはありえます。
またその銘柄がそもそも事前に思ったほどの優良銘柄でない可能性もあります。

かなり含み損を抱えているのに、5%の高配当株だから大丈夫だろうと安心するのもおかしなものです。

株式市場で成功する可能性を高めるには、やりたくないこともたくさんする必要があります。
明確なルールと絶対に守るべき売りのルールを持ち、それに従うことができれば、かなり有利な立場でふるまうことができるでしょう。
実際に行うのはとても難しいことですけどね。

自信を持ち続ける

  • 大きな損失を出して打撃を受ける前に損切りするべき重要な理由のもう一つは、今後の決断力と勇気を失わないためである。
  • 保有株を取り巻く状況が悪化し始めたときに素早く損切りをしないでいると、その後の売買判断をするときに必要となる自信がいとも簡単に失われてしまう。

もっとひどくなると、含み損が加速度的に膨らまんでしまい、しまいには降参してマーケットを見ることすらやめてしまいます。
そして結局何が間違っていたのか知ることもなく、誤った手法を正すこともないまま、未来の可能性すら失ってしまいます。

正しく株を買い利益を得るのはとても難しい仕事です。
プロですら難しいのです。

銘柄選択の技術ももちろんですが、その銘柄をいつ、どのように売るかを身につけるには一層の努力が必要です。
売ることについては株関連の本でも内容が不足していると感じます。
損切りのルールと、それを守るための覚悟がその第一歩です。


まとめ

  • うぬぼれを捨て、他人の目など気にすることはやめなさい。
  • そして、マーケットに歯向かうのはやめて、損失を出している銘柄に感情的な思いれをするのもやめるのだ。
  • 株価が上昇しない銘柄は良い銘柄ではない。そのような銘柄はすべて悪い銘柄である。
  • 2000年と2008年の惨事から学ぶことはあるではないか。
  • われわれの売りのルールに従った投資家は、資金を守り、利益を確定することができたのだ。
  • 反対に、売りのルールを持っていなかったり、あるいはそれに従わなかった投資家たちは大きな痛手を被ったのだ。

おわりに

売る方法を知りたいのに、損切りの話かと思った方もいると思います。
しかし実際に売る機会というのは、一番多いのが損切りです。
利益を伸ばしてから売る機会は意外に多くありません。

ただしトータルで勝つには大きく利確する方法も学ぶ必要があります。
次回からはそんな売りについても勉強していきます。

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