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【アノマリー】夏枯れ相場(7月~8月)【格言】


ファンダメンタル分析テクニカル分析以外に役に立つ、第3の要素アノマリー

今回は「夏枯れ相場」です。
今年は異様に暑いですが、株式市場も枯れてしまうのでしょうか。

データも交えて見てみましょう。



夏枯れ相場とは?

  • 夏になるとお盆休みなどで市場参加者が減るため株式市場の取引高が減少し、相場があまり動かなくなること。また、夏枯れ相場の一番安値のことを「夏底」という。(野村證券

夏枯れ相場|証券用語解説集|野村證券
欧州では夏のバカンスでファンドマネジャーが休みを取ったりします。

また個人でも夏休みで相場から離れるために、このアノマリーがよく言われています。

7月8月は売買代金が減少する傾向にある。
出所:いちよし証券

上のグラフは、旧東証一部の1日当たりの平均売買代金を月別に表したものです。

たしかに7月8月は、他の月に比べて売買代金が減少する傾向にあり、このアノマリーには一定の信ぴょう性があるみたいです。



夏枯れ相場は株価下落も招く

  • 特に8月は主要株価指数が軒並みマイナスになっていることがわかります。
8月は主要株価指数が下落する。
出所:いちよし証券

上グラフによれば、8月の主要株価指数は軒並み下落していることが分かります。
したがって、夏枯れ相場は株価下落も招くといえるでしょう。

2018年以降も確認しておきましょう。
ここでは簡単に、日経平均株価の月足で7月8月の騰落率を確認します。

日経平均株価の騰落率

  • 2018年7月+1.44%
  • 2018年8月+0.98%
  • 2019年7月▲0.20%
  • 2019年8月▲3.17%
  • 2020年7月▲2.81%
  • 2020年8月+5.43%
  • 2021年7月▲5.37%
  • 2021年8月+2.17%

直近の動きを見ると、夏枯れ相場の効果は見られないですね。
ただ大幅に上昇もしていないので、あくまで経験則だといえるのでしょう。

このようにみると、たしかに夏は大幅には上昇しにくい相場であるのは間違いないようです。



8月に仕込む戦略は有効か?

  • 夏枯れ相場のときに株を購入して年末まで保有することで、良好な投資機会となる可能性が高い。いちよし証券

8月に株価が上昇しにくいのであれば、仕込むのはどうだろうか?

下表は、2004~2017年の国内の主要株価指数の8月から12月までの騰落率を表したものです。

年末まで保有することで、良好な投資チャンスとなる。
出所:いちよし

モバイルの方は見づらくて申し訳ありません…

12月末はもともと株価が上がりやすいアノマリーが別にありますが、夏枯れ相場のアノマリーとの組み合わせで、儲けることは可能にみえます。

2018年以降の日経平均株価でも同様の効果が見られるか見てみましょう。


西暦 8月終値 12月終値  
2018 22,865.15 20,014.77
2019 20,704.37 23,656.62
2020 23,139.76 27,444.17
2021 28,089.54 28,791.71

2018年は該当しませんでしたが、そのほかの年はいずれも上昇で終わっています。

夏枯れ相場を利用する方法には、12月効果も含めて一定の効果が得られるといえるでしょう。


まとめ

  1. 夏枯れ相場とは、夏になるとお盆休みなどで市場参加者が減るため株式市場の取引高が減少し、相場があまり動かなくなることを指す。
  2. たしかに夏になると、売買代金は低調にある。
  3. 夏は大幅には上昇しにくい相場である。
  4. 夏枯れ相場で仕込んで年末に売る戦略は、データ上は有効といえる。




おわりに

アノマリー効果で、まともなものが出てきたといえます。

ただ当たり前ですが、ファンダメンタル分析テクニカル分析があってのアノマリー効果と考えています。
それに、いざ銘柄を選ぶとしたら、アノマリーだけでは判断できませんからね。

今後もおもしろそうなものがあれば、調べていきます。
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参考文献

media.moneyforward.com