”マジカルバナナ”という遊びを知っていますか?
いわゆる連想ゲームで、これを含む番組が昔に流行っていました。
これは、銘柄スクリーニングをする際も、連想ゲームが役に立ちます。
オニールも景気の良さが波及する現象に注目しています。
- 1980~1981年に天井を打った石油と石油サービス銘柄
- 1961年に天井を付けたボーリングブーム
- 業種内の基本条件の変化
- 新たなトレンドの発達に注目
- マーケット全体のカギを握るディフェンシブ銘柄
- 大化け銘柄の6割以上が業界に同調して生まれる
- まとめ
- おわりに
1980~1981年に天井を打った石油と石油サービス銘柄
代表的な例が1980年ごろの石油関連です。
多くの機関投資家の買い推奨に逆らって、IBDが売り推奨にして成功した実績を誇っています笑
それだけ人の意見というものは、専門家だったとしても間違うことがあります。
しかし、マーケットが間違うことはありません。
個人的な意見や耳寄り情報は無視して、テクニカル分析の技術を向上させましょう。
マーケットが今何に関心を寄せているかを知ることができます。
1961年に天井を付けたボーリングブーム
- 実用的かつ常識的な業種ルールとして、ある銘柄を購入する前に、同じような強さと魅力が同じグループの別の主要銘柄にも見られないかぎりは、その銘柄を買うことは避けるべきだ。
- その企業がほかにはない独自性のある素晴らしい何かを持っているような場合にはそのような確認がなくてもうまくいくことはあるが、このような銘柄は数としてはとても少ない。
ボーリングブームが株価に影響を与えたとはびっくりですね。
今も人気の遊びですから、それだけインパクトがあったのでしょう。
karapaia.com
ある銘柄を買うときには、その銘柄に独自性がある場合を除いては、属する競合他社の動向も確認したほうがいいでしょう。
この業界内の動向を確認する中で確認できた効果として、「波及効果」と「いとこ株理論」と、オニール氏は名付けています。
波及効果
- ある業種で大きな発展があると、関連する業種までもがそれに続くように利益を享受し始めるという現象がときどき起こる。
風が吹けば桶屋が儲かる。
連想ゲームで儲かる銘柄はどれか、調べる人も少なくないと思います。
例えば、航空産業が栄えれば日本の重電機産業が盛んになるなど、ある産業が他の産業の環境を改善させることは多いです。
これは日頃の勉強量とフットワークが物をいうでしょう。
「いとこ株」理論
- あるグループが並外れて好調な場合、それにつられて利益を得ている会社のことを、われわれは「いとこ株」と呼んでいる。
- 突出した好調な企業を見つけたら、その企業について徹底的に調査することだ。
- すると投資に値するような優秀な関連供給会社を発見できるかもしれない。
波及効果といとこ株効果は似ていますが、業種ではなく銘柄に焦点を当てているという認識でいいと思います。
関連銘柄をあらかじめ確認することはもちろん、アナリストも気づかないことを発見した場合にはあなたの強みが出るかもしれません。
業種内の基本条件の変化
- 業種グループの値動きは、そのほとんどが産業条件の大きな変化が原因で起こる。
イベントが起こり需要と供給のバランスが一変すると、業種グループの値動きに大きな影響を与えます。
ブログ執筆時においては、間違いなくウクライナ危機とエネルギー価格でしょう。
IBDでもエネルギー分野は強いと分析しています。
もちろん新しい産業や技術が進歩するにつれて、世界の競争環境は変わります。
偏見を持たず中立な目線で、常に物事を見定めたいものですね。
新たなトレンドの発達に注目
- 主要業種の基本的な性質を理解しておくことが有効だ。
例えば、ハイテク銘柄は消費者関連銘柄に比べると2.5倍も動きが激しいです。
したがって買うタイミングが重要ですし、投資リスクは高めなのでアセットアロケーションを考える必要もあるでしょう。
業種の基本的な性質は、たとえば以前紹介した野村アセットマネジメントの解説が役に立ちます。
nextfunds.jp
業界だけでなくその銘柄の特徴も把握することが大切です。
したがって、銘柄分析に加えて、業界研究も併せて行うほうがいいでしょう。
マーケット全体のカギを握るディフェンシブ銘柄
- どの業種グループが本質的に「ディフェンシブ」なのかを知ることも、投資家にとっては重要である。
- 強気相場が2年ほど続いた後に、金、銀、タバコ、食品、食料雑貨、そして電気や電話などの公益事業のような業種グループで上昇が見られたら、マーケット全体に天井に近づいている可能性がある。
- 公益事業銘柄の平均株価が長期間低迷すると、金利上昇や弱気相場が近い将来訪れることを暗示している場合もある。
ディフェンシブ銘柄の定義はありませんが、証券会社のサイトが参考になるでしょう。
- 生活必需品である食品や医薬品、社会インフラである電力・ガス、鉄道、通信などの企業が代表的です。
セクターローテーション上では、不況期にあたるため投資家は暴落に備える必要があります。
話は少し逸れますが、ウクライナ危機のような例外的イベントでは、セクターローテーション理論は通用するんでしょうか?
すべてを映すのが相場であるため、万が一の備えは必要なのかもしれません。
大化け銘柄の6割以上が業界に同調して生まれる
- 大化け銘柄のうち、約3分の2の銘柄がその業界グループに同調している。
具体的にどのように調査するか?
IBDのデータを使わないと難しいのかもしれません。
しかし業界分析をすることは、銘柄分析を行う上で、質と手間を考えると重要になってくるでしょう。
相場が閑散としている間に、いかに調査・研究できるかがカギとなるのかもしれません。
まとめ
- ある業種で大きな発展があると、関連する業種までもがそれに続くように利益を享受し始めるという現象がときどき起こる。(波及効果)
- あるグループが並外れて好調な場合、それにつられて利益を得ている会社のことを、われわれは「いとこ株」と呼んでいる。
- 業種グループの値動きは、そのほとんどが産業条件の大きな変化が原因で起こる。
- 主要業種の基本的な性質を理解しておくことが有効だ。
- どの業種グループが本質的に「ディフェンシブ」なのかを知ることも、投資家にとっては重要である。
- 大化け銘柄のうち、約3分の2の銘柄がその業界グループに同調している。