- テープ解読という世界をめぐり歩く計画を立てるときも、経費、つまりトレードにかかる固定費を正確に計算しておく必要がある。
収支プラスを出すうえでは、利益が固定費を上回らなければいけません。
本章では、経費にまつわる話を見ていきます。
経費
- 実際のトレードでは、利益は損失と経費の合計を上回っていなくてはならないのである。
- 経費は、結果がプラスでもマイナスでも、すべてのトレードにかかってくる。
- 内訳は以下のとおりである(昔の米国の場合)
- 100株分の取引手数料(25.00ドル)
- 「見えざる一/八」(12.50ドル)
- 取引税(2.00ドル)
もしも経費が掛からなかったならば、相場で儲けることはもっと簡単になるでしょう。
なんたって、利益が損失を上回りさえすればいいのですから。
だが悲しいかな、経費というものは利益を出したときはもちろん、損失を計上した場合にもつきまとってきます。
経費の内訳は上記引用に挙げましたが、このうち見えざる一/八について見てみましょう。
見えざる一/八
- 売りと買いの気配値の間には最小で一/八ポイントの開きがある。
- トレーダーは100株分の買いや空売りの注文を出した途端に、経費分の損を抱えることになる。
FXで言うところのスプレッドに近いイメージを持てばわかりやすいかと思います。
株式もFXと同様に、買いたい値段(買い気配値)と売りたい値段(売り気配値)に差があります。
気配値が一致しているときは、買い手と売り手で取引が成立するため、この開きは必ず存在します。
言い換えれば、どちらかが妥協しなければ取引が成立しないため、ある銘柄がいち早く欲しい場合は売り手が提示した値段で成り行き注文します。
このようにトレーダーは、取引を開始した時点ですでに、手数料とスプレッド分だけハンデを背負っています。
昔に比べると、そのハンディキャップもだいぶ小さくなりましたが、考え方自体は覚えておきましょう。
まとめ
- 利益は損失と経費の合計を上回っていなくてはならない
- 取引を開始した時点ですでに、手数料とスプレッド分だけハンデを背負っている。
おわりに
本書はデイトレードに関する本のため、損益に占める経費の割合がより大きくなります。
少なくとも経費負けしないくらいの「何か」が求められます。
以前より経費は小さくなったものの、その分ライバルは増えました。
ライバルに差をつける何かを是非探してみましょう。