一般大衆は、基本的には強気で逆張り志向を持っています。
当たり前の話ですが、みんなの後ろをたどるようでは売り注文をぶつけられ、ババを引かされてしまいます。
賢明な投資家を目指すわたしたちは、大衆より先回りしておいしい思いをしましょう。
一般大衆
USスチールの株価は鉄鋼の販売状況や一般大衆の投機意欲によって左右されます。
一般大衆は基本的に空売りはしません。
よくわからないもの、リスクが大きいと思われる空売りには手を出さないのです。
しかし、どんなときもバイ・アンド・ホールドする戦略こそが、最も危険と言わざるを得ません。
売りのサインが出たら手仕舞わなければいけませんし、買いシグナルが灯っていなければ買わないほうが安全です。
歴史を顧みても、個人は逆張りで負ける運命にあります。
(例外もあり、それがコロナ相場でした。)
KDDIのケース
ディフェンシブ銘柄で配当が高いため、個人投資家に人気なのがKDDIです。
以前に大規模な通信障害を起こしました。
宅配便の配送状況が確認できないなど、同社の回線を使う幅広い分野に影響が広がっている。
— ぎゃつ@FIRE目指す会計士 (@gyatubeee) July 2, 2022
原因について2日午後5時時点での説明では、設備に障害が発生し通信量軽減のための規制をしている、とした。
全社揃った
KDDI障害続く 設備にトラブル、通信量を規制:日本経済新聞 https://t.co/VQLe6SYiCw
このときのKDDIの株価は、あまり下がることはありませんでした。
補償内容がまだ不明だったにもかかわらずです。
法人への補償は分かりませんが、ふたを開ければ1人200円で済んだので事なきを得たでしょう。
それでもKDDIの強さは少し異常に映りました。
別にKDDIの株価が高すぎると言っているわけではありません。
悪いニュースが出たときの株価への反応という点で参考にしてほしいのです。
強いて言えば、菅前総理が携帯料金への介入を示した2020年に、株価がどのように動いたかを振り返ると、本書の事例に当てはまるのかなと思い取り上げました。
車両株
- 車両株の値動きは、主として鉄道会社の出す客車や機関車の注文状況の影響を受ける。
- そうした注文は全体的な経済状況に左右される。
- だから車両株はほとんど好不況のトレンドに従ってしか動かない。
車両株の値動きは、上記引用の通りです。
以上、主要な投機対象銘柄とその周辺銘柄について見ていきましたが、そのひとつひとつをよく調べてみれば一定の法則が見つかるはずです。
そしてその法則を利用すれば、利益を得ることがより簡単になることでしょう。
細かな知識
- だからテープ解読者は各銘柄の動きの特性について、できるだけ細かな知識を蓄える
- と同時に、証券取引所というチェス盤の駒を操作する有力の人物について、その癖や動機や手法についてよく習熟しておくとよい。
研究は、やり過ぎるに越したことはありません。
ほかの人が気づいていないようなパターンを見出した場合、それが利益の源泉となることもあり得るのです。
こうしたファンダメンタルズとテクニカル両面の知識を蓄えることはとても重要なことです。
そして同時に大切なことは、機関投資家についてよく知ることです。
最も安全に稼ぐ方法は、機関投資家のあとについて行くことに尽きます。
機関投資家については、オニールが簡潔に説明してくれています。
gyatuby.hatenablog.com
私たちはマーケットと戦っているわけではなく、画面の向こう側にいる無数の市場参加者たちと戦っているのです。
それをゆめゆめ忘れないようにしてください。
まとめ
おわりに
「人の行く裏に道あり、花の山」
逆張りにも思えますが、実際にはそうではありません。
自分が見つけた法則がたとえ人に知られていなくても、(法律的に問題なければ)儲かれば問題ないのです。
そしてオリジナルでなくても、本書などからヒントが得られることもあります。
サボることなく、頭を使い続けたいものですね。