機関投資家の背に乗って儲けるためには、その動向を調べなければなりません。
今回は、機関投資家の動向を調べるオニール流のやり方を、日本株で実践するためにアレンジした手法を学んでいきましょう。
機関投資家とは?
- 株価を押し上げるには大きな需要(=買い)が必要だ。
株式市場において最大の大口投資家といえば、間違いなく機関投資家でしょう。
実際に、旧東証1部の売買主体の7~8割を機関投資家が占めます。*1
機関投資家の例としては、投資信託、年金基金、ヘッジファンド、保険会社、大規模な投資顧問会社、銀行の信託部門、国家機関、慈善施設、教育機関など多岐にわたっています。
彼らはその巨大な資金量を元に、日々の相場を動かす主な原動力となっています。
機関投資家による保有とは?
機関投資家に保有されるということは、ある意味その銘柄に合格を与えたといえます。
機関投資家が個人より勝る点と言えば、知識はもちろんですが、情報へのアクセスが容易なことも挙げられるでしょう。
プロ向けの企業説明会はもちろん、属する機関のナレッジやコネなど、個人には真似できない手段を持っています。
そのため機関投資家が全く保有しない銘柄は、もしかしたら悪いニュースが潜んでいるかもしれないと用心するに越したことはないでしょう。
株主の質と増加数に注目する
機関投資家の数が多いだけでなく、株主数が着実に増加しているかも確認しましょう。
特に直近四半期の動きを確認することが重要になります。
ではどうやって確認したらよいか、私が調べた範囲ですがご紹介します。
米国株の場合
米国では、1億ドル以上を投資する大口投資家は「13-F」と呼ばれる報告書を四半期ごとに作成しています。
報告対象は買いポジションだけで、空売りなどは含まれませんが、成長株投資では十分使えるでしょう。
プロ投資家の投資行動が垣間見える資料として貴重な報告書ですが、13-Fの入手の仕方がわかりづらいです。
試した限りでは、会社ホームページからアクセスするのが手軽でした。
下記リンク先では、バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイの資料です。
株関連記事の情報源となることが多い報告書になりますので、気になる方はご覧ください。
SEC FORM 13-F Information Table
日本株―ファンド本数で代用する
日本では、こうした報告書は義務ではないため、機関投資家の数を正確に把握することは難しいです。
しかし組入ファンドの本数を確認するだけなら、「みんかぶ」で簡単に確認できます。
ブリヂストン (5108) : 組入投信 [BRIDGESTONE] - みんかぶ(旧みんなの株式)
最新の組入ファンド本数しかわかりませんが、継続的にモニターすれば十分活用できるでしょう。
更新タイミングはおそらく月次単位です。
(たぶんファンドの月報データを基に更新している)
現在では、機関投資家はアクティブ運用よりインデックス運用を好むようになってきています。
そのため機関投資家自体に注目するよりも、その保有するアクティブ運用の腕を見たほうが、銘柄の目利きがわかるのではないでしょうか。
なおファンドの組み入れ銘柄や成績を確認したい場合は、モーニングスターのサイトがわかりやすいです。
www.morningstar.co.jp
まとめ
投資チェックリスト(次回含む)
さいごに
長い物には巻かれろ。
機関投資家の動きを知る方法は意外に多いです。
機関の空売り情報はコンスタントに手に入れることができますし、少しラグはありますが投資家動向のデータ(投資部門別売買状況)も見ることができます。
大量保有報告書や変更報告書も参考になるでしょう。
これらの情報は、きっとトレードの助けになるかと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
gyatuby.hatenablog.com