絶対に売って損切りをしなければならないときがあります。
大きな損失から身を守るための確かな防衛策を学びましょう。
これまではCAN-SLIMを通じて大化け銘柄候補をどのように探し、いつ買うべきかをは学びました。
この章からはその銘柄をいかに、いつ売るかを勉強します。
損切りは最大8%以内にするなど耳が痛い話ばかり続きますが、損切りが決断できない時の対処法も併せて教えてくれます。
バーナード・バルークが語る億万長者になる秘密の必勝法
バーナード・バルークはウォール街で有名な相場師で、米国大統領顧問を務めた凄腕の投資家です。*1
彼が残した言葉は、まさに投資の真実をついています。
- 投機家の下す判断が半分正しいとすれば、彼の打率はなかなかのものだ。
- 間違いを犯したときに素早く損切りするだけの分別さえあれば、10回のうち3,4回しか正しい判断を下せなくても、大金を儲けることができるはずである。
常に1桁のうちに損切りする
先出しになりますが、オニールは含み損が8%を越したら例外なく損切りすることを推奨しています。
投資の世界で100%成功することなどあり得ません。
それはもはや預言です。
間違ったとわかったら、傷が浅いうちに撤退する必要があります。
投資は長く付き合っていくものだからこそ、トータルで期待値がプラスになれば勝ちと言えます。
たとえ途中で何回負けようと、負けが小さければ一向に構わないのです。
その代わり、勝つときはその勝ちを大きくしなければなりませんが。
リスクとリワードの比率は1対3
- 利益確定と損切りの比率を3:1くらいにしておくのが理想だと考える。
たとえばリスクリワードを1対3に保つために、20~25%の利益を得る目標を置くなら、損失は7~8%で抑えるべきと述べています。
もしくは弱気相場で何かしらの銘柄を買うならば、せいぜい10〜15%の利益しか出せないとオニールは述べています。
こちらもリスクリワード比率に基づけば、3%で損切りすることになります。
損切りが遅れると挽回が難しくなる
では含み損を20%、30%と膨らませるとどうなるでしょうか?
損得ゼロを目指すだけではリスクを負う意味がありません。
含み損から一転含み益にするためには、元本から40%以上生み出せるか考える必要があります。
まず難しいでしょうね。
gyatuby.hatenablog.com
間違った判断を下したと気づいたときはできるだけ損失を抑える
- 株式市場で大きく勝つために一番の秘訣は、毎回正しい判断を下すことではない。間違った判断を下したときにできるだけ損失を抑えることなのだ。
- 間違った判断をしたことに気がついたら、躊躇なくその銘柄を売って、すべての損失を最小限に抑えることだ。
わたしたちのやるべきことは、マーケットに合わせて柔軟に動くことです。
勝つときはなるべく伸ばし、負けるとわかったらいち早く逃げるべきです。
もっというなら、マーケットは人間によって動かされており、あなたはPCの向こう側にいるたくさんのトレーダーたちと戦っています。
これはPCゲームではありません。
無数のトレーダーたちを操ることができなければ、マーケット自体を支配することなどできないでしょう。
どだいマーケットに打ち勝つとは幻想に過ぎません。
この銘柄に投資をすると決めたときから、無数のトレーダーがあなたと反対の注文を出したりと、マーケットは刻一刻と変わっていきます。
くれぐれも自分の判断を絶対正しいと思わないでください。
投資を決めた時点では恐らく「正しかった」のかもしれませんが、その時から状況は刻一刻と変化しているのです。
では、どうしたら自分が間違った判断をしたとわかるのでしょうか?
答えは簡単で、持ち株が含み損になったらです。
株価が下がり続けるたびに、ミスを犯した可能性が高まりその代償も大きくなっていきます。
成功は幸運か、それとも常に正しい判断か?
- 株式投資も同じで、何度も試行錯誤を繰り返してようやく大きな利益を獲得できるようになる。
「ローマは一日にして成らず」
成功者は単なる幸運だけでなく、また頻繁に間違いを犯しながら時間をかけて努力したために成功しています。
特に先天的なものに左右されない、投資の分野ではなおさらです。
オニールですら勝つと信じて購入した10銘柄中、1~2銘柄しか大化けしなかったと述べています。
つまり大化け銘柄を手に入れるためには、最低でも10銘柄を探して買わなければならないということです。
もちろん外れた残りは、失敗と判断してすぐに損切りを行い、次の銘柄を探します。
まとめ
- 常に1桁のうちに損切りする
- リスクリワード比率は1対3が理想
- 間違ったとわかったら、傷が浅いうちに撤退する
- オニールですら1つの大化け銘柄に出会うために、10の銘柄を購入している