大きな損失から身を守るための確かな防衛策を学びましょう。
昨年は自動車事故を起こさなかったからといって、今年は保険に入らない人はあまりいませんよね?
保険に入ってよかったとも思いたくないですが、損切りを決断できない人に必見の内容です。
保険で万が一に備える
- この損失を抑えるという考え方は、保険の掛け金を支払うのと似ている。
- リスクを自分が安心できる水準まで引き下げているのだ。
- たしかに、売った銘柄がすぐに方向転換をして再び上昇するということが頻繁に起こる。それは悔しいことである。
- しかしそれでも、売ったことが間違いだったと考えてはならない。
損切りにしたあとに株価があがることは、よく起こります。
このとき損切りしなければよかったと悔しがると思いますが、代わりに次のように考えてみましょう。
もしくは自宅や会社に火災保険をかける場合も同じです。
家が燃えなかったからといって、間違ったお金の使い方をしてしまったと怒るでしょうか?
保険は万が一に備えて買うものであり、甚大な損失を被るわずかな可能性に備えるために用意するものです。
損切りは保険の代わり
損切りも保険と同じ役割をしており、深刻な損失を被る恐れから身を守るために行うものです。
繰り返しになりますが、マーケットに逆らってはいけません。
調子が悪そうだなと思ったら、迷わず損切りしましょう。
立ち上がれないほどの損失を抱えると、もはや身動きが取れなくなります。
次への挑戦きっぷさえあれば、未来の大化け銘柄に投資できるチャンスが来るはずです。
損切りは素早く、利食いはゆっくり
なぜほとんどの投資家は、損切りが遅れる過ちを犯すのでしょうか。
プロでも銘柄選択や売買タイミングを間違えることは頻繁にあります。
オニールですら大化け銘柄に出会いうまくいくのは、10銘柄中1~2銘柄なのです。
プロとアマチュアの違いは損切りの早さと言ってもいいでしょう。
損切りは最低でも8%下落までに行う、例外はありません。
ほぼすべての投資家が損失を膨らませてしまう
- ほぼすべての投資家が損失を膨らませてしまうという深刻な過ちを犯す。
- 長い経験を積んだプロ投資家ですら、銘柄選択やタイミングを間違えることが頻繁にある、という事実をまずは受け入れることだ。
- 損切りで損失を制限するつもりがないのなら、最初から株など買うな、と私は言いたい。
とはいうものの、ほとんどすべての投資家は損失を膨らませてしまいます。
これはメンタル的要因が大いに関わっていますが、脱線してしまうので興味がある方は『ゾーン』を読んでみるといいでしょう。
gyatuby.hatenablog.com
重要なことは、オニールですら銘柄選択や売買タイミングでミスを犯すということです。
だからこそ保険に入る気持ちで、少ない掛け金は喜んで払うべきなのです。
たとえ損切りして裏目に出たとしたら、また入り直せばいいだけ。
お尻と尻尾はくれてやりましょう。
誰がブレーキのない車で道を走ったりするでしょうか?
ナンピン買いをするべきか?
- それよりもさらにまずい行動があるとしたら、(ブローカーが)責任から逃れようと顧客に「ナンピン買い」(下落している株を買うこと)を勧めることだ。
- 株を持ち続けていれば少なくとも損益ゼロになるくらいにまでには回復してくれるかもしれない、という希望を絶やさずにいられるからだ。
- 売るという行為は、すべての希望を捨て、一時的な敗北という冷たい現実を受け入れることを意味する。
- 根拠のない希望を持つよりも、知識を持って行動するほうがはるかにましだ。
結論から言えば、ナンピン買い・食い下がりはするべきではありません。
たしかに株を持ち続けていれば少なくとも損益ゼロくらいまでに回復するかもしれないし、現実にそのようなことは少なくありません。
コイントスでは上がるか下がるか五分五分なのだから、長期で持てば表が出る可能性はその分だけ高まります。
そして損切りは、こうした希望を捨てさり、自分が間違いを犯したという認めがたい現実を受け入れることを意味します。
しかし厳密には間違いではなく、負けることはとても当たり前のことなのです。
損益ゼロで手仕舞えるという希望は、マーケットに何ら影響を与えません。
あなたが他のマーケット参加者だったら、その望みを叶えるために損失を被るでしょうか?
ナンピン買いによって大半は救われるかもしれませんが、万が一の事態が起きた時は悲惨な目に遭います。
例えば、かつては成長株だったグレイステクノロジーを持っていたら、すべて紙屑になっているのです。
まとめ
おわりに
損切りをするべきと言葉で言うのは簡単で、実際に損切りできない人は意外にも多いのではないでしょうか。
それは心理的にも損失を確定させたくない、もっというなら自分の間違いを認めて、(実際には少ないが)他人から非難されたくないという気持ちもひとつの要因となっています。
このブログのタイトルには、そんな人の目なんて気にしないで自由に投資をしてほしい、という思いも込めています。
プロだって勝率3割も行かないのです。
決して負け犬なんかではなく、投資成績を誰かに話す必要もありません。
(成長株)投資は、むしろミスを犯しても最小限に損失を抑え、利益をいかに伸ばすことができるかのゲームです。
マーケットを含め現実や仕事は、とてもドライで辛いことが少なくありません。
せめて自分くらいには正直でありたいものです。