それを見分ける方法をこの章では取り扱います。
今回はマーケットの底を見極める方法です。
強気相場の序盤が一番大金が手に入る時期であり、トレンドに乗った成長株は数倍、数十倍に跳ね上がります。
ぜひオニールの知識を頭に入れて、来たる相場に備えましょう。
焦りは禁物
- 新しい強気相場が本当に始まるまでは、現金を片手に横で傍観しているだけのほうがよい。
マーク・ダグラスも強調していますが、マーケットに逆らってはいけません。
うぬぼれや自尊心、そして含み損が出始めたときの動揺は、すべて何の利益も生み出しません。
機関投資家は好んで底値買いをするため、それは単なる戻りなのに株価の上昇が真実味を帯びてきて、今度はあなたが買いたくなってしまいます。
焦らず、次で示すマーケットの底を見極める方法を使って冷静に待機しましょう。
マーケットの底を見極める方法
- 株価の調整時期では、その規模にかかわらず、必ずある時点でマーケットが上昇を試すものである。
- マーケットが新たな上昇トレンドに入ったことを確認できるまでは、じっと待つことだ。
- 市場に早く戻りすぎると、上昇しているように見えた株価はやがて力を失い、投資資金を失うことになる。
- この場合も、マーケット全体の平均株価が何よりも役に立つ。
マーケットの底を打つのはかなりのエネルギーが必要となります。
ではいつまで待てばいいでしょうか。
もし大幅に回復するその直前で躊躇すれば、大きなチャンスを逃すことになります。
この時にこそ、市場平均株価が何よりも役に立ちます。
以前に具体例(TOPIXなど)を示していますので、気になる方は下記記事をご覧ください。
gyatuby.hatenablog.com
直近の具体例
具体例をまず確認した方が、イメージも湧きやすいかと思います。
直近の具体例としては、コロナショックからの急回復が挙げられます。
ここでは、しっかりと上抜けのサインがありました。
2020-03-24:上抜け5日目
2020-03-25:上抜け6日目
では実際にひとつずつ理論を学んでいきましょう。
試しの上昇1日目
- 高値への試しは、主要な平均株価が下落したあとに上昇して引けると始まる。
寄付きは弱かったが、上昇して引けた日を「試しの初日」とします。
これは基本形で、試しの上昇が二日間にわたったり、終値が値幅の上半分で引けたが出来高増加を伴っていた場合も、1日目とカウントしたりするなど例外もあります。
ただし、株価が回復をし始めて最初の数日だけでは、その上昇への試しが成功するかどうかはわかりません。
試しの上昇が始まって4日目以降を観察する。
試しの上昇のあと、いずれかの主要な平均株価が前日より出来高を増やして上昇すれば、本物になる可能性が一層高くなります。
目安は、試しの上昇から4日目〜10日目の間に起こり、主要な株価指数の少なくとも1つが前日よりも出来高の増加を伴いながら、1.7%以上上昇することを確認しましょう。(『オニールの空売り練習帖』P23)
また、まれに強力な上昇を始めてわずか3日目にトレンド転換が起こることもあります。
そのような場合は、1日目~3日目そのすべてが強い上昇で、平均株価は出来高増加を伴ってそれぞれ1.5%~2%以上は上昇していなければいけません。
確かな上昇への調整が安値を上回る。
- 上昇を確認したのに、それが失敗に終わる場合もある。
- だが、確かな上昇を見せた翌日に市場に調整が入ったというだけでは、その上昇がダマシだったという理由にはならない。
- この下落の試しが市場平均で最近付けられた日中での安値よりも少しでも上であれば、より強い上昇の基盤が作られたと考えられる。
弱気相場ではどんどん下へ移動しますが、底を打ってもなお調整することはよく起こります。
しかし、確実な上昇が確認できた後に下落しても、市場平均株価の安値が切り上がっているのであれば、強気相場が本格的に始まるという期待が高まるでしょう。
確かな上昇は単なる許可にすぎない
- この上昇へのサインは、急いで好き勝手に買うべきだということを意味しているわけではない。
- 単に、素晴らしい売り上げと収益率を持つ高品質な銘柄が、しっかりとしたベースから抜け出たら買い始めてもよいという許可にすぎない。
- どんな新しい強気相場も強い株価と出来高の増加が証明されないまま始まったことはない。
この上昇のサインを見たからといって、慌てて株を買う必要はありません。
確かな上昇よりも大事な強気相場入りのサインは、やはり強い株価と出来高の増加になります。
今まで学んだCAN-SLIMを使い、チャート分析をしっかり行ったうえで大化け銘柄候補に投資しましょう。
gyatuby.hatenablog.com
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まとめ
おわりに
簡単に儲かる時期が強気相場です。
予め準備していないと強気に投資できない上に、早すぎると手痛い損失を受けることになります。
ぜひ過去の相場から学びを得たうえで、相場が発する転換点のサインに対応できるようにしたいですね。
gyatuby.hatenablog.com
免責事項
- 当ブログで紹介している方法や技術、指標が利益を生む、あるいは損失につながることはないと仮定してはいけません。
- 過去の結果は必ずしも将来の結果を示すものではありません。
- 紹介する実例は、教育的な目的でのみ用いられるものであり、当ブログに書かれた手法・戦略による売買を勧めるものではありません。