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賢明なる投資家第7章①〜積極的投資家によるトレーディングと成長株

積極的にトレードを行う姿に、デイトレードスイングトレードを思い浮かべる方も少なくないかもしれません。

また昨今のNVIDIAのように、成長株で一発大儲けを狙うことも考えられるでしょう。

今回は積極的投資家によるタイミング手法と成長株について見ていきます。

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普通株の売買

  • 積極的投資家が普通株を売買するとき、以下の4つの行動が特徴的に表れる。
  1. 相場が下がっているときに買い、逆に上昇しているときに売る(今回)
  2. よく吟味した「成長株」を買う(今回)
  3. さまざまなタイプの割安株を買う(次回)
  4. 「特別な状況」下の株式を買う(2回後)

投資家がより利益を求めるときに行う取引については、以上の4つが考えられます。

一つずつ見ていきましょう。



1:下げたら買い、上げたら売る

  • 実際、相場に小さからぬ変動が起こったとき、投資家はそれに乗じて利益を得るためには売買の特別な才能、または「感覚」が必要とされる。
  • これは読者がお持ちであろう知性とは全く別物であり、われわれはそのような技術に基づいた売買については、投資家としての活動から除外している。

いわゆるタイミング手法ですが、この手法で成功するには科学ではなくセンスが求められます。

数字に基づかない感覚でトレードを行うため、真似しようにも真似できない難しさがタイミング手法にはあります。

とはいえ成功している有名な投機家がいるのもまた事実です。

興味がある方は下記記事をご覧ください。
gyatuby.hatenablog.com




分散投資の割合をどのタイミングで変えるか

  • われわれが防衛的投資家に向けて第4章で提唱した株式と債券を半々で分散投資する方法は、1972年の段階では、最高の分散投資法としてあらゆる投資家に勧めることができる。
  • しかしわれわれは普通株保有する際、最低25%から最高75%までという広い幅を設定している。
  • それは投資家によって、相場が危険だと判断するか、または魅力的だと判断するか異なるからである。

長期投資で悩ましいのが、長期間身動きが取れないのが嫌になりトレードをしたくなることです。

こうした事態を防ぐためにも、アセットアロケーションに幅を設ける戦略が有効になります。


つまり相場が危険だと感じたら最低25%まで株式を減らし、魅力的だと感じたら最高75%まで株式を買い増しを行います。

とはいえ原則は株式と債券を半々で持つのが原則です。

しかしトレードしたくてうずうずし始めたら、アセットアロケーションを変更するのは良い手になるでしょう。



2:成長株への投資

  • 成長株とは、過去に好ましい業績を上げ、今後もそれが期待できる株式と定義することができよう。
  • 厳密には、月並みの業績しか上げていない企業は成長企業とはいわないし、将来的に平均以上の収益が期待できるというだけでは「成長株」といわない。それは単なる「将来性のある企業」にすぎない。

成長株投資といえばオニールの書籍です。

コロナ相場でも有効に機能しましたし、成功すればリターンも大きいです。
gyatuby.hatenablog.com

成長株でもファンダメンタル、特に過去の高成長が将来も続くかどうかの見極めは重要になります。


なおバイオ企業のように赤字だったり、将来性しか期待できない企業は、厳密には成長株とは言いません。



成長株の分散投資に2つの落とし穴

  • 第一に、これまで株価に陰りがなく、この先もないであろうと思われる普通株は、それ相応に価格が高い。
  • 第二に、その企業の将来に対する判断を誤ることがある。
  • 企業がすでに大成長している場合、その規模が大きくなりすぎたことから、さらなる躍進はより難しくなる。
  • いつしかその成長は横ばいになり、多くの場合、下降線をたどることになる。
  • 成長株への分散投資では大きな成果が期待できない。

成長株のPER(株価収益率)は、もれなく高いのが一般的です。

これは将来も高成長が続くと思われることから、高PERでも納得して投資家が購入するためです。


とはいえ将来の予想は裏切られることもあります。

それは成長を続けていくうちに、規模が大きくなりすぎたことから、さらなる躍進が難しくなったために起こることもあるでしょう。

いつかはその成長は止まり、多くの場合で衰退していきます。


また成長株の分散投資は、成長株自体がリスクが大きいために、リスク分散にはなりません。

成長株に投資する場合には、集中投資が重要になります。
gyatuby.hatenablog.com



まとめ

  1. 下がったら買い、上がったら売るタイミング手法にはセンスが求められる
  2. トレーディングしたくなったら、アセットアロケーションを見直す
  3. 具体的には、相場が危険だと感じたら最低25%まで株式を減らし、魅力的だと感じたら最高75%まで株式を買い増しを行う
  4. 成長株への分散投資では大きな成果が期待できない

おわりに

今の相場水準は危険な水準なのかどうか。

以前の記事では50%の標準レベルだと結論づけましたが、少なくとも魅力的ではないだろうという消去法的考えです。

ニュースや新聞などで、新NISAやIDeCoがたびたび登場する時代では、投資家に見向きもされない魅力的な相場とはとても言えないどころか、危険な水準でないかと疑ってしまうくらいです。


とはいえ、過去の歴史を見れば、20年以上も強気相場が続くこともあったくらいです。

直近で(短期的)暴落を期待できると言えば、フランスの政情不安とアメリカの大統領選くらいでしょうか。

安く仕込むタイミングがまた欲しいところです。


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