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オニールの成長株発掘法第11章②〜損切りを減らす二つのカギ

売りのルールを学ぶ前に、損切りを減らすカギついて知っておきましょう。

売りの大半は、実は損切りであることが少なくありません。


損切りの回数が減れば、それだけ投資成績は向上されます。

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売りを減らす2つのカギ

  • 重要な売りのルールを細かく検証する前に、まずは二つの注意点を知っておこう。

売りのサインを細かく学ぶ前に、売りに関して抑えておきたい2つのカギを学んでおきましょう。



1.ピボットポイントで買う

  • まず、ピポットポイントで正しく買えれば、売りにまつわるほとんどの問題は解決される。
  • 日足や週足チャートを見て、適切なベースから抜けた時に正しいタイミングで買うことだ。

株価が高くなってから買ったり、ピボットポイントから5%以上値を上げてから増し玉する、というようなことを避ければ、通常の調整ならポジションを売る必要は無くなるだろう。

一つ目は、日足や週足チャートを見て、適切なベースから抜けたときに正しいタイミングで買うことです。

大化け銘柄は適切なピボットポイントから8%下落するどころか、ピボットポイントを下回ること自体が少ないです。


正しく買うことができるようになれば、損切りする回数が少なくなることは間違いありません。

そして数は少ないが損失に至る銘柄があっても、8%下落する前に損切りすることができるようになります。

8%と言わずとも、4〜5%の下落で、その銘柄の不調を感じ取ることができるようになるでしょう。



2.調整の売りに惑わない

  • 次に、強気相場で株を買った直後に、ティッカーやパソコンで大量の売りが示されることがある。
  • しかし、この売りは知識ではなく感情任せの一時的な売りで、一見大量に見えても過去の出来高と比べてみると実はそれほどの量ではないだろう。
  • 大化け銘柄には、数日から1週間ほどの間に大量の売りが出ることがある。
  • そんなときには週足チャートを参考にして、大きな視点でマーケットを見るようにすれば、通常の押し目に不安を感じたり振るい落とされるのを防ぐことができる。
  • 実際に大化け銘柄の40〜60%がピボットポイントちょうどか、あるいはその少し下まで下落して買い手を振るい落とそうとする。
  • だが、出足が遅れて高値で買ったのではないかぎり、8%まで下落することはないはずだ。

上がったら買うブレイクアウト法を採用しているため、ときには調整として下落することはよくある話です。

時には大量の売りに見えてしまいますが、週単位の長い目で見ると実はそうでもないことに気づきます。


こちらも適切なピボットポイントで買うことができれば、このような調整による売りにも耐えることができます。

少なくとも損切りの限界ライン8%を下回ることは少ないはずです。


裏を返せば8%を下回るということは、買うタイミングか選んだ銘柄が悪かったと判断して、損切りするしかありません。



損切りが続くときは

  • 間違った銘柄選択ばかりでどれも損切りになってしまうような場合には、ピボットポイントよりも10〜20%上で買っていることが多くないかを確認することだ。
  • 遅れて買った銘柄がうまくいくことはほどんどない。

買うチャンスは限られています。

後から活況に気づいて買ったのでは、いずれ損切りが続くことになりかねません。


これはいかにCANSLIMを満たしたとしても、買うタイミングが間違っていては意味がないのです。

そのためまだ不安な方は、タイミングを知るために第2章を読んで、まずは買うタイミングを知ることが大事になるでしょう。
gyatuby.hatenablog.com



売りのテクニカル指標

  • 個々の大化け銘柄とマーケット全体がどのように天井を付けたかを調べることで、株価が天井を付けて下落を始めるときに示す兆候をいくつか発見した。

本書の中で最も貴重な情報の一つになります。

天井を知らせるサインを把握しておけば、天井から急降下する前に手放すことができます。


具体的な指標については次回以降に扱いますが、ここでは基本的なことを抑えましょう。
gyatuby.hatenablog.com



機関投資家には逆らわない

  • 情報通の投資家が売っているのを見たら、あなたも売るべきだ。
  • 機関投資家が大量のポジションを現金化し始めたら、個人投資家のあなたにはそれに逆らうだけの力はない。

CANSLIMの「I」でも説明されている通り、機関投資家の動向は重要です。
gyatuby.hatenablog.com

なぜなら株価は需要と供給で成り立っており、そのかなりの部分を機関投資家が左右しているためです。


個人投資家はその身軽さを利用して、長いものに巻かれる戦略がとても有効になります。



ファンダメンタルズは当てにならない

  • 買うときには企業の収益、売り上げ、ROE株主資本利益率)、新製品などのファンダメンタルズ指標に注目しながら銘柄を選ぶ。
  • しかし、株価が天井を付けていても、収益はまだ100%上昇していたり、アナリストがこれからも成長を続けて株価も上昇すると予測しているものなので、ファンダメンタルズ指標は売るときにはあまり当てにならない。

買うときはファンダメンタルズを参考にしますが、売るときは基本的には参考になりません。

なぜなら最高の売り時は、大衆が熱気に満ちているときであり、そういうときは大概ファンダメンタルズは優れています。


頭と尻尾はくれてやれ。

天井近辺で売るのはオニールでさえも難しいのです。

最高潮の盛り上がりを見せる大化け銘柄で、天井付近で売るためのヒントをオニールは示してくれています。



上昇中に手仕舞う

  • 私は大化け株のほとんどすべてを上昇中手仕舞った。
  • 「1羽の手のなかにいる小鳥の価値は、茂みに隠れている2羽の鳥よりも価値がある」と言うように、手に入るかどうかわからない利益よりも、確実に手に入れた利益の方が価値があるのである。
  • だからこそ、ウォール街のだれかが行った個人的な見解ではなく、異常な市場の動向(株価や出来高の動き)に基づいて売る必要がある。

下落してからでも売るボタンが押せるのであれば、まだマシです。

大抵は身動きが取れずに、含み益が泡となるのを眺める投資家は少なくありません。


含み益もまた実際の利益です。

手に入れた利益は確実にモノにすることをまずは心がけましょう。

そのためのオニールが教えるサインです。



天井を見極めるサイン

  • 天井を正しく見極めるには、いくつかの目安がある。
  • クライマックストップ前後の動き、出来高の減少、そのほかの弱さを示す動きなどである。
  • このような情報を研究し続けて、日々の判断材料として使い続けていれば、その多くがよりはっきりと見えるようになるだろう。

次回以降はこの3パターンの売りのサイン、①クライマックストップ前後の動き、②出来高の減少、③そのほかの弱さを示す動きについて扱っていきます。

オニールはこのようなルールや原則があったからこそ、市場で良い判断をすることができたと述べています。


最初は少し複雑にみれるかもしれません。

繰り返しになりますが、まずは第2章のチャートの読み方を再度復習してから、本章の売りのルールを読むことをおすすめします。



まとめ

  1. CANSLIMに適合した銘柄を。ピボットポイントで正しく買うことができれば、損切りする羽目になることは少ない
  2. 天井付近で上昇中のうちに手仕舞いするのが最高のポイント
  3. 天井を知らせるサインには、オニールは何度も助けられている

免責事項

  • 当ブログで紹介している方法や技術、指標が利益を生む、あるいは損失につながることはないと仮定してはいけません。
  • 過去の結果は必ずしも将来の結果を示すものではありません。
  • 紹介する実例は、教育的な目的でのみ用いられるものであり、当ブログに書かれた手法・戦略による売買を勧めるものではありません。