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オニールの成長株発掘法~第11章②「クライマックストップ」【ブログ解説】


裏打ちされた売りのサインには、どのようなものがあるかを知ることが大事です。

本著の中でも特に重要であり、入り口を教える投資本は多い中で出口を示す投資本は貴重です。

またせっかくなので、本著とは別の日本株のチャートを用いて説明していきます。
思ったより多くの事例を見つけることができたため、実際のトレードでも信頼できるでしょう。

なお内容がとても濃いため、全4回に分けて紹介する予定です。

売りを減らす2つのカギ

  • まず、ピポットポイントで正しく買えれば、売りにまつわるほとんどの問題は解決される。
  • 大化け銘柄が1週間ほど大量の売りが出るときには週足チャートを参考にして、大きな視点でマーケットを見るようにすれば、通常の押し目に不安を感じたり振るい落とされるのを防ぐことができる。

重要な売りのルールを細かく検証する前に、大きな「二つの注意点」があります。

一つ目は、日足や週足チャートを見て、適切なベースから抜けたときに正しいタイミングで買うことです。

大化け銘柄はピボットポイントから8%下落するどころか、ピボットポイントの下で引けることは多くありません。
つまり正しいタイミングで株を買うことで、数は少ないが損失に至る銘柄があっても8%下落する前に損切りすることができます。


次に、強気相場で株を買った直後に、スマホやパソコンの画面で大量の売りが示されることがあります。
しかし、この売りは知識ではなく感情任せの一時的な売りであり、一見大量に見えても過去の出来高と比べてみると実はそれほどの量ではないです。

実際に大化け銘柄の4~6割がピボットポイントのちょうどか、あるいはその少し下まで下落して買い手をを振るい落とそうとします。

ふるい落としにせよ通常の調整にせよ、出足が遅れて高値で買ってはいけません。

人気が出た後に高値で買ったり、ピボットポイントから5%以上値を上げてから増し玉をする、というようなことを避ければ、ポジションを売る必要はなくなるでしょう。


売りのテクニカル指標

  • 個々の大化け銘柄とマーケット全体がどのように天井を付けたかを調べることで、株価が天井を付けて下落を始めるときに示す兆候をいくつか発見した。
  • 情報通の投資家が売っているのを見たら、あなたも売るべきだ。
  • ファンダメンタルズ指標は売るときにはあまり当てにならない。
  • 異常な市場の動向(株価や出来高の動き)に基づいて売る必要がある。
  • 天井を正しく見極めるには、いくつかの目安がある。クライマックストップ前後の動き、出来高の減少、そのほかの弱さを示す動きなどである。
  • このような情報を研究し続けて、日々の判断材料として使い続けていれば、その多くがよりはっきりと見えるようになるだろう。

以下、内容が非常に濃く重いです。
そこで私見ですが重要度や使用頻度から独自に3段階でつけました。

まずは他のサインは頭の片隅に置いて重要度の高いものから吸収してください。
何度も読んで少しずつ身につけましょう。

そして本著のチャートも古かったため、直近の日本株のチャートを載せています。
本著のチャートと合わせて参考にしていただければ幸いです。

なお、チャートの読み方については第2章で扱っています。
もう一度復習してから、この売りのルールを読むと頭に入りやすいです。
gyatuby.hatenablog.com

クライマックストップ(★★★)

出所:Investing.com
  • 多くの主導株は、爆発的な上昇を伴って天井を打つ。
  • (クライマックストップでは、)何カ月も上昇したあとに、天井へと疾走するかのようにそれまでよりも速度を速めて1~2週間急上昇を見せる。
  • さらに、上窓を開けて寄り付くイグゾースションギャップで上昇を終えることもある。

クライマックストップを含めて強気相場の天井を示すいろいろなサインを見ていきます。


1日の上昇幅が最大(★★・)

  • 適切なベースからブレイクアウトしたピボットポイントから、株価が何カ月もかけて大きく上昇した後に、上昇を始めた日から最大の上昇をして引けたら、注意が必要だ。
出典:Investing.com

天井近くで株価が大幅上昇することが起こります。
こちらは他にも売りのサインがありますが、上昇幅が出た段階で注意が必要でした。

ただし上昇幅が最大だったけれどまだ伸びることはよくありますが、天井が近いというサインを示すことも間違いない事実です。

1日の出来高が最大(★★・)

  • 株価が上昇を始めた日から出来高が最大になる日が天井となることがある。
出典:Investing.com

1日の上昇幅が最大であると同時に、1日の出来高が最大となったケースです。

このあとまた天井を目指すのですが、天井付近で2,3度出来高が急上昇してまた下落することを繰り返しています。

イグゾースションギャップ(★★・)

  • 急速に株価を上昇させながら何カ月も前の最初のベースから大きく離れ(通常は最初のベースと2番目のベースを抜けて最低18週間以上、3番目以降のベースだと12週間以上)、さらに上に窓(イグゾースションギャップ)を開けて寄り付いたら、天井が近い。
出典:Investing.com

加熱すると供給が需要に追い付かず窓と呼ばれる空白地帯がチャート上に現れます。

窓は大きく分けて4つのギャップに分類されますが、興味のある方は下記リンク先からどうぞ。
ギャップ(窓)の種類と見方



クライマックストップの傾向(★★★)

  • 株価の上昇が急になり、週足チャートで急速な株価の上昇が2~3週間見られたり、あるいは日足チャートで7~8日連続か10日中8日で急速な株価の上昇が見られるようなら、売りのサイン。
  • まれにクライマックストップ近くで株価が前週の安値から高値へと大きな値幅を繰り返すようにたどって、多い出来高はそのままに、ほんの少しだけ上昇して引けることがある。(=レールロードトラック)
  • 大商いにもかかわらず上昇が見られず、売り抜けがあったことを示している。

クライマックストップのあった週の値幅は、何カ月も前に買った時点から最大となることがほとんどです。

出所:Investing.com

レールロードトラックは、週足チャートで見ると、2本の線が並行して縦に走っているように見えることから名付けられました。
これは大商いにもかかわらず上昇が見られず、売り抜けがあったことを示しています。

売り抜けの兆候(★★★)

  • 長期の上昇のあと、大商いなのに株価が上昇しない場合は、売り抜けを示している。
  • さらに、鋭敏な投資家が長期キャピタルゲインの期限を迎える時期を知っているとよい。
出所:Investing.com

売り抜けの話はマーケット全体の動きの話でも出てきましたね。
gyatuby.hatenablog.com

機関投資家が売り抜けるのを典型的な投資家が引き受けている格好であるため、気づかれる前に売ってしまいましょう。

株式分割(★★・)

  • 株式分割のあと、株価1~2週間で25~50%上昇したら、売りのサイン
  • 過剰な株式分割の前後は、株価が天井を打つ傾向にある。
  • 株価がベースを抜けて上昇し、その後株式分割が公表されたら、多くの場合、売ったほうが良い。
出所:Investing.com

うまくいったパターンばかり載せてもしょうがないので、天井にならなかった例も載せましょうか。

トヨタ自動車では10月1日(Sのマーク)に1:5の株式分割が行われました。

分割直後は上り調子から横に動きますが、その後も一段上昇しました。
過度の株式分割が株価を押し下げる理由は以前取り上げています。
gyatuby.hatenablog.com

このようにうまくいかないこともあるのは、ほかの要因も影響するからでしょう。

このときは11月頃からグロースからバリューへの資金移動が始まったことが理由と考えられます。


連続下落日の増加(★★・)

  • ほとんどの銘柄が天井を打って下落を始めると、株価が連続して下落する日のほうが連続して上昇する日よりも多くなってくる。
出所:Investing.com

下落と小反発を繰り返しながら、下降トレンドを描いています。
マーケット全体や主導銘柄の動きを見ながら、このサインを活かしましょう。
4日~5日下がったあとに、2~3日上昇したりすると要注意です。

上方チャネルライン(★★・)

  • 大きな上昇の後に株価がその上方チャネルを抜けたら、売りのサイン
  • チャネルラインとは、過去4~5カ月の間に付けた3つの安値同士をつないだ線と高値同士をつないだ平行線
出所:Investing.com

適切に描かれた上方チャネルラインを抜けて株価が上昇したら、売りのサインです。

このチャートだと30,000近辺で保守的に処分するか、天井でうまくさばけるかですね。

30,000付近で売り抜けのサインとみなすことができれば、撤退できたかもしれません。


200日移動平均線(★・・)

  • 200日移動平均線から70~100%離れたところまで株価が上昇したら売りのサインとなることがある。

ただしオニール自身は実際にはあまり使ったことがないです。

天井から下落(★★★)

  • 上昇中に早めに売れなかった場合、天井から下落を始めたらすぐに売ることだ。
出所:Investing.com

今までのサインで売らずに天井からの下落となってしまったら、迷ってはいけません。
ただちに売ることを迷わず(検討して)実行しましょう。

もちろんその下落が上昇トレンドの調整かどうかは見極める必要があります。

以前の高値に戻ったら売ろうと考えてはいけません。
天井を付け下降トレンドに入ったとしたら、株価が戻ることはないでしょう。

その保有株に捕まって下手したら含み益が吹き飛ぶことも考えられます。
最初の下落の後に株価が一度戻ることがあるので、それが最後の逃げ時になるでしょう。


おわりに

今回取り上げたチャートのほとんどが、以前は有望な成長株とされた銘柄です。

おわかりのとおり、どんなに魅力的な銘柄でもいずれ天井を付けます。
そして下落は人気度に比例して急降下する傾向にあります。

だからこそ、絶好のタイミングで大化け銘柄を手にすることができたなら、いついかに売るかを徹底的に考えましょう。
投資で成功するには、上手に売ることができることが必須です。

次回も売りのテクニカル指標を取り上げます。お楽しみに。
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