チャート100本ノックでは、時系列順に関連記事や注釈等をまとめています。
本書を片手に以下を読んで頂ければと思います。
なお、前回の記事は以下をご覧ください。
gyatuby.hatenablog.com
- 銘柄選択の極意(再掲)
- ライト・エアロノーティカル(1927年)
- アメリカ・ラジオ会社(1927年)
- 第1ベース
- 第2ベース
- 第3ベース
- 第4ベース(新第1ベース)
- クライマックストップ
- 本日の気づき
- おわりに
銘柄選択の極意(再掲)
チャートを注意深く読むことで、売買タイミングは大幅に改善されます。
銘柄選択は一流なのに、利確が早すぎたり遅すぎたりで機会損失を得ることは、おそらくすべての投資家が通る道かと思います。
必要なのは、買いのタイミングと利確の精度をいかに高めるか考え続けることです。
チャートのテクニカル指標には様々なものがありますが、オニールが使用する主なテクニカル指標は、株価と出来高、移動平均線とシンプルです。
わたしたちが学ぶべき対象として、これ以上のものはないでしょう。
オニール氏が伝授する投資法を、余すことなく学びきりましょう。
ライト・エアロノーティカル(1927年)
いろいろひと悶着あったみたいですが、現在のカーティス・ライトへ継がれていきます。
第1ベース
EPSが好転したことで、ファンダメンタルの条件が整いました。
ベースの形成期間は短いものの、最初のベースとなるのでなんとか試し玉だけでもしたいところです。
取っ手部分に、株価の収束が見られ期待値が高いカップウィズハンドルとなっています。
第2ベース
どのパターンにも当てはめづらいですが、調整期間には変わりありません。
強いて言えば、カップウィズハンドルでしょうか。
10週移動平均線を意識した増し玉が、ここでは変わった点かもしれません。
しっかり株価が、出来高の増加を伴って10週移動平均線を上抜けたタイミングで増し玉しましょう。
第3ベース
3回目のベースは、1,2回目のベースと比べてブレイクアウトに失敗する確率が高いです。
もちろんベースの回数が増えるごとに市場参加者の注目が集まるために、需給の関係からブレイクアウトに失敗する確率は上がります。
また、上昇する株価の勢いが強くないと、失敗する確率も上がるでしょう。
今まで積み上がったベースに加えて、出来高と株価の動きをしっかり確認すると良いでしょう。
第4ベース(新第1ベース)
ブレイクアウトに失敗した、もしくは損切りしたからといって、すぐに目を離してはいけません。
むしろ失敗したあとも、くじけずチャンスがあればもう一度参入できるかが成功のカギとなります。
メンタル的には苦しいでしょうが、自分の決めたルールが買いと判断するのであれば、買わない理由はありません。
この例では、2度も買いチャンスがありました。
クライマックストップ
- クライマックストップでの売り
4週連続で急上昇している点に注目です。
2~3週以上の急上昇をしていたらクライマックストップの兆候ですので、注意して見ましょう。
加えて出来高もかなり大きく、週間で最大となった週もありました。
天井で売り切るのは難しいですが、最後の週で安値付近引けている点に注目できたら、絶好のタイミングでよかったでしょう。
少なくとも、クライマックストップをつけた翌週には利益確定をすべきだったでしょう。
アメリカ・ラジオ会社(1927年)
当時のラジオは、画期的な発明でした。
一度に大量に情報伝達できるツールはやはりすごいですね。
オニールは、低位株を買ってはならないと警告しています。
機関投資家には器が小さすぎて、資金を大量に投入できないためでもあります。
銘柄の質や流動性も含めて、手出ししないように気をつけましょう。
(もちろん、低位株が主戦場であり、器用にふるまうことができる自信があるなら話は別ですが……)
第1ベース
個人的には、幅の広いカップウィズハンドルと見てもいい気がしますが、パターンの名前だけの問題なので気にしません。
EPSも急速に改善されている点にも注目しましょう。
ファンダメンタル(CAN-SLIMのC)が整ったため、株価の上昇にも信頼がおけます。
第2ベース
強いて言えばダブルボトムといえるでしょうか。
まあフラットベースでも構いませんけどね。
繰り返しになりますが、調整さえしていればいいのです。
ここでのピボットポイントを、パターンで決めるのではなく、10週移動平均線で決めているのが特徴的といえるでしょうか。
少し早く買えた分だけ有利になりました。
もちろんパターンのピボットポイントで購入しても十分利益は乗ります。
第3ベース
だれが見てもわかるベースは失敗しやすいです。
とはいえ、買わずに待つのも忍耐と識別能力が求められます。
そんなときは試し玉として少数をリスクにさらすことをおすすめします。
取り逃したショックを避けるとともに、自信をつけるにはとても有効です。
本日の気づき
- 10週移動平均線の下に3週ほど停滞した後、出来高が出来高移動平均線の上を再び抜けたところで増し玉
- 3回目のベースは1,2回目のベースと比べてブレイクアウトに失敗する確率が高い
- 失敗したあともくじけず、チャンスがあればもう一度参入できるかが成功のカギ
- ピボットポイントを、パターンで決めるのではなく、10週移動平均線で決めることもある。
- だれが見てもわかるベースは失敗しやすい
- ブレイクアウトに失敗すると、ベースのカウントもやり直し
おわりに
世界全体で弱気相場入りとなったと言ってよいでしょう。
ディストリビューションの日数も4日を超えています。
空売りする以外に、弱気相場で私たちにできることといえば、現金ポジションを厚くしてチャートも含めた研究をすることだけです。
本書と同様に、過去に大化けした日本株を研究するのも良いでしょう。
研究対象を探すには、下記リンク先が分かりやすいので参考にしてください。
直近5年間で最も大化けした銘柄 TOP50 最新版