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オニールの成長株発掘法第1章④~チャート100本ノック11~12本目

チャート100本ノックでは、時系列順に関連記事や注釈等をまとめています。
本書を片手に以下を読んで頂ければと思います。

なお、前回の記事は以下をご覧ください。
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銘柄選択の極意(再掲)

  • 本書では、チャートからどこで買えばよいのかだけでなく、売りのサインの読み取り方も伝授している。
  • 成功するためには、歴史によって実証された信頼性のある買いと売りの規則性を学ぶ必要があるのだ。
  • 時代にかかわらず幾度も繰り返される特定のチャートパターンがあることに気がつくだろう。
  • 売り上げ、収益率、ROE(株主資本利益率)のそれぞれが大幅に上昇している銘柄を見つけること
  • そして、機関投資家による買い集めを示している強いチャートパターンを見つけること
  • この両方ができれば、読者諸君の銘柄選択及び売買タイミングが大幅に改善されることにつながるのだ。

チャートを注意深く読むことで、売買タイミングは大幅に改善されます。

銘柄選択は一流なのに、利確が早すぎたり遅すぎたりで機会損失を得ることは、おそらくすべての投資家が通る道かと思います。

必要なのは、買いのタイミングと利確の精度をいかに高めるか考え続けることです。

チャートのテクニカル指標には様々なものがありますが、オニールが使用する主なテクニカル指標は、株価と出来高移動平均線シンプルです。
わたしたちが学ぶべき対象として、これ以上のものはないでしょう。

オニール氏が伝授する投資法を、余すことなく学びきりましょう。



ライト・エアロノーティカル(1927年)

ライト・エアロノーティカル

  • 76週間で464%上昇
  • 第一次世界大戦にも航空エンジンを製造し続けた3企業のひとつ
  • 1920年代はアメリカの戦闘機のほどんどがライト社のエンジンを使っていた
  • 革新的な空冷エンジンは1927年に発売
  • ベースから上昇トレンドへ移る前に出来高急増

ライト兄弟に由来もあったというライト・エアロノーティカル。

いろいろひと悶着あったみたいですが、現在のカーティス・ライトへ継がれていきます。



第1ベース

  • EPSの大きな転機が起こる。
  • 10週にわたるカップウィズハンドル(取っ手付きカップ
  • 取っ手部分で3週連続で終値がほぼ同じ
  • ブレイクアウト時に平均を超える大商い、買い

EPSが好転したことで、ファンダメンタルの条件が整いました。

ベースの形成期間は短いものの、最初のベースとなるのでなんとか試し玉だけでもしたいところです。
取っ手部分に、株価の収束が見られ期待値が高いカップウィズハンドルとなっています。

平均出来高を大幅に超える勢いでブレイクアウトした際に、思い切って買いましょう。

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第2ベース

どのパターンにも当てはめづらいですが、調整期間には変わりありません。
強いて言えば、カップウィズハンドルでしょうか。

10週移動平均線を意識した増し玉が、ここでは変わった点かもしれません。
しっかり株価が、出来高の増加を伴って10週移動平均線を上抜けたタイミングで増し玉しましょう。

その後に、ベースからのブレイクアウトについても出来高が伴っています。

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第3ベース

  • ここで買ってはいけない
  • 3回目のベースでは、7週間前に91ドルまで急上昇したが失速し、この週の上昇分をほとんど削って前週よりも出来高の増加を伴って高く引けた
  • また安値が切り上がっている

3回目のベースは、1,2回目のベースと比べてブレイクアウトに失敗する確率が高いです。

もちろんベースの回数が増えるごとに市場参加者の注目が集まるために、需給の関係からブレイクアウトに失敗する確率は上がります。

また、上昇する株価の勢いが強くないと、失敗する確率も上がるでしょう。


今まで積み上がったベースに加えて、出来高と株価の動きをしっかり確認すると良いでしょう。

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第4ベース(新第1ベース)

ブレイクアウトに失敗した、もしくは損切りしたからといって、すぐに目を離してはいけません。

むしろ失敗したあとも、くじけずチャンスがあればもう一度参入できるかが成功のカギとなります。
メンタル的には苦しいでしょうが、自分の決めたルールが買いと判断するのであれば、買わない理由はありません。

この例では、2度も買いチャンスがありました。

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クライマックストップ

  • クライマックストップでの売り

4週連続で急上昇している点に注目です。
2~3週以上の急上昇をしていたらクライマックストップの兆候ですので、注意して見ましょう。

加えて出来高もかなり大きく、週間で最大となった週もありました。


天井で売り切るのは難しいですが、最後の週で安値付近引けている点に注目できたら、絶好のタイミングでよかったでしょう。

少なくとも、クライマックストップをつけた翌週には利益確定をすべきだったでしょう。

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アメリカ・ラジオ会社(1927年)

  • 1920年代から人気が上昇したラジオ
  • 1920年に5000台販売した家庭用セットが1924年に250万台以上に増えた。
  • 1926年に自社ネットワークであるNBCと合併買収し、アメリカ初の主要ネットワークとなった。
  • 3ドル、5ドル、10ドルの銘柄は質や流動性が低く、そして機関投資家による保有も非常に少ないので避けること
  • NYSEならば、20ドル以上の銘柄が最低条件だ。

当時のラジオは、画期的な発明でした。

一度に大量に情報伝達できるツールはやはりすごいですね。


オニールは、低位株を買ってはならないと警告しています。

機関投資家には器が小さすぎて、資金を大量に投入できないためでもあります。
銘柄の質や流動性も含めて、手出ししないように気をつけましょう。

(もちろん、低位株が主戦場であり、器用にふるまうことができる自信があるなら話は別ですが……)

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第1ベース

個人的には、幅の広いカップウィズハンドルと見てもいい気がしますが、パターンの名前だけの問題なので気にしません。

EPSも急速に改善されている点にも注目しましょう。
ファンダメンタル(CAN-SLIMのC)が整ったため、株価の上昇にも信頼がおけます。

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第2ベース

強いて言えばダブルボトムといえるでしょうか。

まあフラットベースでも構いませんけどね。
繰り返しになりますが、調整さえしていればいいのです。


ここでのピボットポイントを、パターンで決めるのではなく、10週移動平均線で決めているのが特徴的といえるでしょうか。

少し早く買えた分だけ有利になりました。
もちろんパターンのピボットポイントで購入しても十分利益は乗ります。

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第3ベース

  • ここで買ってはいけない
  • 3回目のベースであることは明らか
  • 3回目のベースからブレイクアウトして新高値で誤って買った投資家は振るい落とされる
  • 振るい落とし―少し下げたが値幅の上のほうで引ける
  • 1928年の第2、第3四半期はベースの下値を下回りふるい落としが起こっている
  • 新しい第1段階のベースを形成中であることに注意

だれが見てもわかるベースは失敗しやすいです。

とはいえ、買わずに待つのも忍耐と識別能力が求められます。
そんなときは試し玉として少数をリスクにさらすことをおすすめします。

取り逃したショックを避けるとともに、自信をつけるにはとても有効です。

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第4ベース(新第1ベース)

第3ベースがブレイクアウトに失敗すると、ベースのカウントもやり直しになります。

一度失敗したからと言って興味を失わずに、自信をもって買いましょう。



クライマックストップ

過剰な株式分割は、クライマックストップをつける材料となります。

他に好材料がなければ、下目線で考えると良いでしょう。

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本日の気づき

  1. 10週移動平均線の下に3週ほど停滞した後、出来高出来高移動平均線の上を再び抜けたところで増し玉
  2. 3回目のベースは1,2回目のベースと比べてブレイクアウトに失敗する確率が高い
  3. 失敗したあともくじけず、チャンスがあればもう一度参入できるかが成功のカギ
  4. ピボットポイントを、パターンで決めるのではなく、10週移動平均線で決めることもある。
  5. だれが見てもわかるベースは失敗しやすい
  6. ブレイクアウトに失敗すると、ベースのカウントもやり直し



おわりに

世界全体で弱気相場入りとなったと言ってよいでしょう。
ディストリビューションの日数も4日を超えています。

空売りする以外に、弱気相場で私たちにできることといえば、現金ポジションを厚くしてチャートも含めた研究をすることだけです。


本書と同様に、過去に大化けした日本株を研究するのも良いでしょう。
研究対象を探すには、下記リンク先が分かりやすいので参考にしてください。
直近5年間で最も大化けした銘柄 TOP50 最新版

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