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オニールの成長株発掘法第1章⑨~チャート100本ノック21~22本目

チャート100本ノックでは、関連記事や注釈等をまとめています。

自力で古いチャートを生成できなかったため、お手数ですが本書を片手に読んで頂ければと思います。

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前回の記事

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銘柄選択の極意(再掲)

  • 本書では、チャートからどこで買えばよいのかだけでなく、売りのサインの読み取り方も伝授している。
  • 成功するためには、歴史によって実証された信頼性のある買いと売りの規則性を学ぶ必要があるのだ。
  • 時代にかかわらず幾度も繰り返される特定のチャートパターンがあることに気がつくだろう。
  • 売り上げ、収益率、ROE(株主資本利益率)のそれぞれが大幅に上昇している銘柄を見つけること
  • そして、機関投資家による買い集めを示している強いチャートパターンを見つけること
  • この両方ができれば、読者諸君の銘柄選択及び売買タイミングが大幅に改善されることにつながるのだ。

チャートを注意深く読むことで、売買タイミングは大幅に改善されます。

銘柄選択は一流なのに、利確が早すぎたり遅すぎたりで機会損失を被ることは、おそらくすべての投資家が通る道かと思います。

必要なのは、買いのタイミングと利確の精度をいかに高めるか考え続けることです。


チャートのテクニカル指標には様々なものがありますが、オニールが使用する主なテクニカル指標は、株価と出来高移動平均線シンプルです。

わたしたちが学ぶべき対象として、これ以上のものはないでしょう。


オニールが伝授する投資法を、余すことなく学びましょう。



チオコール・ケミカル(1957年)

チオコール・ケミカル

  • 109週間で860%上昇
  • ロケットモーターと燃料のメーカー

チオコールは、1929年に設立されたアメリカの企業です。

1931年に多硫化ゴム「チオコール」を開発し、製造・販売が始められました。


現在はATKランチ・システムズ・グループと名称を変え、ロケット関連の事業を行っています。*1



第1ベース

ベース前形成前に上昇トレンドがあるのは良い兆候です。

幅の広いカップウィズハンドルですが、第1ベースのため信じてよかったでしょう。

カップの底が薄商いである点も、売り圧力の限界を示しており、これからの上昇が期待できるサインとなりました。

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第2ベース

  • 1957年の弱気相場でダウ平均が調整する中、カップウィズハンドルを形成
  • ブレイクアウト時に出来高増加、買い
  • 買いポイントから8%下がったら振るい落としの可能性も
  • カップウィズハンドルの9割は市場調整時期に形成される
  • この形から新たな主導銘柄が生まれるので、市場調整に入っているからといって気を落としたて勝ち銘柄を探すのをやめたりしないこと

通常のピボットポイント(買いポイント)よりやや早めにスタートするために、カップの高値から取っ手を作り始めた高値を通って下向きになるトレンドラインを描いています。

市場調整中でも興味を失わず、勝ち銘柄を探し続けましょう。


閑散相場のときこそ、新たな転換点が生まれチャンスとなります。

カップウィズハンドルがどこかで現れないか、常に大化け銘柄候補を探すようにしましょう。

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第3ベース

  • カップウィズハンドル
  • ブレイクアウト時に出来高増加、買い
  • パターンの底で3週連続で終値がほぼ同じであることに注目
  • これはテネシー・コール・アイアン鉄道のカップの底(1898年10月)、S・S・クレスゲのカップの底(1922年6月)、デュポンの最初のカップウィズハンドルの底(1925年3月)、そしてシェンレー・ディスティリングのカップ(1945年8月)と同じだ。
  • 勝ちたければこのような買い集めの合図に気が付くようになろう

取っ手部分が、カップよりやや幅が広いカップウィズハンドルのパターンです。

ダブルボトムに近いといえるかもしれません。

本書ではすでに4つも出てくるパターンなので、覚えておいて損はないでしょう。

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10週移動平均線

上昇トレンドに乗ったうえでの10周移動平均線への押しです。

反発を確認したら、欠かさず買増ししていきましょう。



第4ベース

株価の上昇が急ピッチになってきたため、ベース期間も短くなりました。

取っ手ができる間も無く上昇しているため、買い逃すかもしれません。

幸いにも天井が近づいていた事から、そこまで大きな痛手とはならなかったでしょう。



クライマックストップ

  • クライマックストップでの売り

4週連続で上昇し、最後の週足では最大の上昇となりました。

出来高も過去最高に膨らんでます。

また、3対1の株式分割もクライマックストップのシグナルになり得ます。

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ブランズウィック(1958年)

  • 162週間で1500%上昇
  • ボーリング場で使う自動ピンセッターを新たに発売
  • 企業によっては収益に季節性がある
  • ブランズウィックにとっては第3四半期がいつも最高の四半期だった

ボーリングブームに乗って大化けしたブランズウィック

ボーリング業界全体が転換点を迎えており、こちらは業界に注目していたら取り逃すことはなかったかもしれません。



第1ベース

  • 1957年の弱気相場でダウ平均が調整する中、25週にわたるカップウィズハンドル
  • この四半期は利益率が急上昇
  • ブレイクアウト時に出来高増加、買い

四半期利益率が急上昇したことで、ブランズウィックは買ってもよいとお墨付きを受けました。

CAN-SLIMに当てはめて、しっかり銘柄を分析します。

ここでもブレイクアウト時に、しっかり買っていきましょう。

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第2ベース

第2ベースでは、まだ上昇の勢いは衰えませんでした。

スクエアベース(正方形型)に見えるパターンですので、ピボットポイントを狙って買っていきましょう。


なお、ピボットポイントで買い逃したとしても、戻しがあったため2度目のチャンスがありました。

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第3ベース

高値引け(大陽線)は、株価の勢いが強いことを示しています。

取っ手部分が少し下で形成されておりベースも3回目のため、ブレイクアウトに成功するか怪しいものでしたが、高値引けと株価収束に背中を押され株価は上昇していきました。



第4ベース

  • 15週にわたるカップウィズハンドル
  • 取っ手部分で3週連続で終値がほぼ同じ
  • ブレイクアウト時に出来高増加、第4ベースのため買い控え?
  • 鋭い押しと振るい落としを乗り切りたい
  • 3週連続で終値がほぼ同じ

第4ベースに至る間に、買い増しをしたり手仕舞いしているかもしれません。

クライマックストップと思しきサインがいくつかあり、ホールドし続けることは難しかったでしょう。

それでもチャンスがあるなら、仕切り直すのが成功への道です。


第2ベースに現れたカップウィズハンドルと同様に、2回の買いチャンスがありました。

特に2回目のチャンスでは、振るい落としに負けずに握り続け、株価の収束から上振れたタイミングで買い増すことができれば利益も乗ったはずです。



クライマックストップ

クライマックストップでの売り

3週連続で上昇し、3週目は安値引けしました。

これはディストリビューション(売り抜け)の合図かもしれません。


ただし、この時点で判断できなくても、様子を見ていくと緩やかな下降トレンドを描いています。

直前の株価収束で購入していた場合は手放すのが惜しい気持ちになりますが、含み益もまた利益です。

しっかり手仕舞いして利益確定しましょう。

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本日の気づき

  1. 閑散相場のときこそ、カップウィズハンドルがどこかで現れないか、常に大化け銘柄候補を探す
  2. 取っ手部分が、カップよりやや幅が広いカップウィズハンドルが存在することを意識する
  3. 高値引け(大陽線)は、株価の勢いは強いことを示す
  4. チャンスがあるなら、仕切り直すのが成功への道

おわりに

安いから株を買ってしまう人は、もっと安くなったらどうするのかを考えてはいかがでしょうか。

更に下がったら、しっかりと損切りできますか?

むしろナンピン買いをしたくなりませんか?

そして万が一の事態が起こり、後悔する日々を送りかねません。


株価が安いのには、必ず理由があるモノです。

もし上がる株を買うことを心得ていれば、想定が外れて下がった時には、損切りをしやすくなるでしょう。

もちろん損切りしたくないからこそ、チャートを読む力を身につけて、1%でも勝率を高める必要はあります。