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板情報トレード第5章①~出来高とその解釈

本書の目的は板情報の読み取り方を身につけることにありますが、ここで本題に入る前に知っておくべき要点、「出来高」について学んでいきましょう。

出来高をどう見るかで、相場の強さがわかります。

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「相場」の定義

  • まず最初に、どんな値段のどんな株でも、その取引にあたっては、買い気配値と売り気配値という2つの要素が向かい合っていることを頭に入れておこう。
  • 覚えておきたいのは、「現在値(直近の約定値段)」と「価格」というのがまったく別物だということである。
  • USスチールが50ドルでできたばかりだとした場合、この数字(現在値)はすでに生じた結果を表している。
  • スチールの価格といえば、「売り50、買い49一/二」とか「売り50一/八、買い50」といったものを指す。買い気配値と売り気配値のペアが価格なのである。

用語の定義は程々に理解しておけば大丈夫だろうと思います。


大事なのは、売りと買いのせめぎ合いが常に起こっていることです。

これから取引する人にとっては、この価格の概念を理解しておく必要はあるでしょう。




価格は天秤

  • 価格は天秤のようなもので、買いと売りに出された株数は、その時点で重さのバランスがどちらの側に傾いているかを示している。

こちらは例を見るとわかりやすいです。


例えば、USスチールの価格が「売り50一/八、買い50」となっていて、
歩み値は「500株 50ドル、1000 50一/八、100 50、1500 50一/八」となったケースを考えてみましょう。

上の4回の取引において、50ドルで600株の売りが成立したのに対して、50一/八ドルで2500株の売り物が買われています。


これは今のところは、売りよりも買いの方が優勢であることを示しています。

だから、スチールは49ドルに下げるよりも、51ドルに上げる可能性が高いでしょう。


もちろんこれは確実とはいえません。

どんな上場株も、需給は絶え間なく変化しているものだからです。




先導株の有利さ

  • ここに先導株を手がける有利さがある。
  • 需要と供給の影響は最初に主力株に現れるからである。
  • 大口取引者が売買すれば、どうしても出来高が膨らんでしまうのである。

言い換えれば、大口取引者は自らの影響を抑えたいために、できるだけ出来高が大きい銘柄を扱うようにしています。

それは最初のドミノが倒される場面です。

先導株がその日の相場を決めるといってよいでしょう。




気配板の重要性

例題では、大口の売り圧力が強いケースを示しています。

先ほどの例のように、現在値と価格から考えることが重要ですが、これは気配板を見ると役に立ちます。

ビジュアルでわかりやすいため、ぱっと見でも売り買いの強さが伝わってきます。




平均的な出来高量を把握する

  • 1900株という出来高は銘柄によって大量だったり、たいしたことがなかったりする。
  • それは相対的なものだから、トレーダーは自分でその感覚をつかんでおく必要がある。

出来高100株の歩み値を見たからといって、相場がわかることはありません。木を見て森を見ずです。

相場へのインパクトを知るためにも、手がける銘柄について、平均的な取引量を把握する必要があります。



指標としての出来高

  • 出来高を見るときはその銘柄の平均的な取引量だけでなく、相場全体の取引量との関係も考えなくてはならない。
  • これについて決まった原則を立てることは不可能である。

例えば相場全体が薄商いの時に、突如ある銘柄に大量の売り注文が入ったとしたら、それは相場が崩れる前兆かもしれません。

このように市場全体だけでなく、関連銘柄にも注意を払う必要があります。



まとめ

  1. 相場は買い気配値と売り気配値がせめぎ合っている
  2. 需要と供給の影響は最初に主力株に現れる
  3. 出来高を見るときはその銘柄の平均的な取引量だけでなく、相場全体の取引量との関係も考えなくてはならない

おわりに

IPOが続いており、相場も活気付いています。

デイトレードでは値幅がすべてですので、IPO銘柄は格好の的でしょう。

最近は初値をつけた後に調子が悪くなることが少なくなく、値上がりも値下がりの両面で見る必要があり、経験と知恵が求められそうです。


まあ一番いいのは、IPO抽選に当選することなんですがね…

↓次回
gyatuby.hatenablog.com


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