投資は勉強すればするほど、損することが減り、利益を得るチャンスが増えると私は信じています。
今回は本などで勉強する勤勉な方向けに、どのように勉強するべきか見ていきます。
将来に備えて
- トレードを手仕舞ったあとでテープを見ていれば、次に相場が反転したとき、もう一度同じ銘柄を扱うべきか、それとも別の銘柄のほうがよい結果になりそうかが分かる。
- ある銘柄があらかじめ準備的な動きを見せたあと、2~3回のスイングを経て人気化していく、といった現象がよく見受けられる。
手仕舞ったあとが相場の頂点でないのはよくあることです。
むしろテープ解読者は、一時的な調整も利用して売買を行うため、比較的取引が多くなる傾向にあります。
そのため、手仕舞ったあとも関わり続けるのは当然のことです。
まだおいしく頂けると判断したら、タイミングを見計らって再びポジションを持ちましょう。
自分なりの投資テクニック
- 各人は本研究やそのほかのところから得た提言に基づいて、自分自身のトレード法を編み出す必要がある。
- ある人の食べる肉が別の人には毒になることは、当然あり得ることである。
- また、いくら本で学んでも、相場のなかで自分の知識を実際に試してみなければ、ものの役に立つようにならないのも言うまでもないことである。
実践で活かしてこその知識です。
そして、学んだ知識をそのまま流用したらダメなのかと不安に思う必要はありません。
どうせ100%理解して吸収することは簡単ではないため、実践していくうちにオリジナルの投資テクニックが身に付いているはずです。
ただし、なんでも吸収すればいいというわけではありません。
誰かにとっては特攻薬でも、あなたにとっては毒になることはあります。
投資本に限っていえば、抽象的でお茶を濁した無責任な本を読むよりも、本書のように具体的で献身的な名作を読むべきでしょう。
最近は広告代わりの書籍が増えてきて、本当に萎えています。
やはりこういうときに役立つのが、「時の洗礼」です。
gyatuby.hatenablog.com
研究の必要性
- だから、本研究書を補足する本として何が一番いいかと聞かれれば、こう答えることになる。「手に入るものを何でも読みなさい」
- 読んだなかで、たったひとつでも、あるアイデアを見つけることができたのならば、それだけで、本を買って研究するのに使った時間とお金は無駄ではなかったといえる。
- 研究は何時間もかかる辛い仕事だし、世の投機家はなまけ癖のかたまりなのである。
- この種の人々は、(テープ読みを)単に表面的な現象にだけ従って動いているのにすぎない。
- 一日にどうせ同じ5~6時間を使うのならば(今のところ彼らはほとんど無駄にしている)、投機という事業の精密な研究に充てたほうが、年末によりよい金銭的成果が期待できるはずであるである。
またワイコフは、投資以外の本も読むことを勧めています。
別の分野からヒントを得られることは少なくありません。
そんな体験をみなさんも味わったことがあるのではないでしょうか?
わたしもけっこうあります。
たとえばゲーム理論の本では、学びが多くありました。
株価の動きはもちろん、普段の生活でも活きています。
結局ひとつのことに集中しすぎてしまうと、視野が狭くなり機転が利かなくなります。
なにかを鵜吞みにするのではなく、色んなところから知識や知恵を吸収することで、臨機応変に動けるようになるのだと思います。
科学的な投機
- 私の知るかぎり、この研究書はテープ解読の問題に関する初めての実践的な出版物である。
- テープ解読で成功するためには、まずその前に相場について幅広い基本的な知識を身につける必要がある。
- 「人間的魅力のある人物(パーソナリティ)、つまり、音楽以外にも様々なことを勉強して知性あふれる人物になりなさい。」
- 2~3の根本原理を知っただけでは十分とはいえない。
- 深く理解できるようになる必要がある。
繰り返し言ってきましたが、本書はデイトレードに関してかなり実践的な書物です。
わたしも何冊かデイトレードの本を読みましたが、本書以外はコツを隠したいのかフワフワした印象を受けました。
ただし、本書のみで凄腕のトレーダーになれるかというと、そんなことはないのはわかりますよね?
したがって、名作を何冊か読むことを改めておすすめします。
そして、あらゆるところから知識を盗みましょう。
限りない可能性
- たしかに、本書に挙げた「トレードのコツ」をいくつかのみ込めば、それだけでトレードに成功する可能性はある。
- 全部のテーマのなかからひとつのアイデアを取り出し、それ自体がひとつの方法になるまで研究し磨き上げることにだって不可能ではない。
- しかし、本物のテープ解読者はすべてのことを考慮に入れる。
- あらゆるケースはおろか、大部分のケースに当てはまるような単純な規則グループでさえ、作り上げることは不可能である。
- なぜなら、毎日の立ち合いで生じる何百という状況のなかに、記憶できる範囲で問題にするかぎり、同じものは二つとないからである。
- 「研究癖」がついた人にとってはそれだけいっそう興味深い対象だといえるのである。
とくにデイトレードにおけるテープ解読では、機械的にばかり動いてはいけません。
相場に絶対の原則など存在せず、常に新しい世界を見せるからです。
では研究は無駄なのではないかと思うかもしれませんが、そうではありません。
”似たような”ケースは少なからず遭遇します。
そして、そのようなケースを研究するうちに因果関係が見えてくることがあります。
出来高を伴った上昇はこれからも続くであろうというのも、その一例です。
もしレベルが高いと感じるなら、まずは長期的投資から始めてみましょう。
特にファンダメンタル分析を中心とした銘柄選びならば、目安の価格がわかるため、バーゲンセールで買えばいいので簡単です。
わたしのおすすめは、ベンジャミン・グレアムの『賢明なる投資家』です。
私見ですが、投資のスキルにもレベルがあります。
ある程度お金の知識を付けた投資家は、まずはファンダメンタル分析から勉強してみてください。
その後にテクニカル分析やモメンタム投資、テープ解読について学ぶ際に助けとなります。
完璧に学ぶ
- テープ解読の研究家は、必須の基本的知識をがっちり身につけたあと、本書や将来出版される類書を完璧に読みこなすべきである。
- 学校の生徒がやるように、何度も繰り返し読んで、事実を頭の中に単純に詰め込むだけでは十分でない。
- テープを入手して、そのさまざまな指標と研究した内容とをつき合わせることが必要である。
- 自分がどんなにものを知らないかを知るまでは、どれほどものを知っているかを知らない
- 何よりもまず、あの略語やいろいろな細かな記号やその意味を知り、主な銘柄の略語を頭に入れなくてはならない。
- テープに表示されるものは、何も見逃さないようにして全部理解する必要がある。
なにごともインプットとアウトプットが大事になります。
そしてどちらかに偏ってはだめで、バランスも重要になります。
何度も繰り返し言ってますが、数冊の良書を何度も読みましょう。
百冊の本を読むくらいなら、良書を完璧に読みこなすべきことはワイコフも認めています。
そして、読んでばかりで挑戦しなければ何も意味がありません。
これも投資だと思って、良書のいうとおり行動してみて、初めて経験となります。
なお専門用語などはある程度は覚えるべきでしょう。
いちいちネットで調べていては時間も手間もかかりますし、相場に向き合うのが億劫になります。
まあ本を読んでいくうちに、自然と用語は身に付くかと思います。
まとめ
- トレードを手仕舞ったあとでテープを見ていれば、次に相場が反転したとき、もう一度同じ銘柄を扱うべきか、それとも別の銘柄のほうがよい結果になりそうかが分かる。
- ある銘柄があらかじめ準備的な動きを見せたあと、2~3回のスイングを経て人気化していく、といった現象がよく見受けられる。
- また、いくら本で学んでも、相場のなかで自分の知識を実際に試してみなければ、ものの役に立つようにならないのも言うまでもないことである。
- だから、本研究書を補足する本として何が一番いいかと聞かれれば、こう答えることになる。「手に入るものを何でも読みなさい」
- 読んだなかで、たったひとつでも、あるアイデアを見つけることができたのならば、それだけで、本を買って研究するのに使った時間とお金は無駄ではなかったといえる。
- あらゆるケースはおろか、大部分のケースに当てはまるような単純な規則グループでさえ、作り上げることは不可能である。
- なぜなら、毎日の立ち合いで生じる何百という状況のなかに、記憶できる範囲で問題にするかぎり、同じものは二つとないからである。
- テープ解読の研究家は、必須の基本的知識をがっちり身につけたあと、本書や将来出版される類書を完璧に読みこなすべきである。
- テープを入手して、そのさまざまな指標と研究した内容とをつき合わせることが必要である。