空売りで儲けるために、まず必要になるのは相場全体が天井を付けたかどうかです。
相場全体のムードは、狙っている銘柄に波及します。
今回は主要な株価指数を活用して、そんな相場のムードを見抜く方法について読んでいきます。
上昇すれば必ず下落する
- ポートフォリオを組み替えて、質の高い優良銘柄や一見ディフェンシブな銘柄を下降トレンドに抗しているからという理由で買うのは間違っている。
- 受け取った配当などはたった1日の株価下落で吹っ飛んでしまう。
マーケットに逆らってはいけません。
機関投資家ではない私たちには、現金ポジションを多く持つことが許されています。
たしかに下落相場においても、ディフェンシブ銘柄などを購入して持ち続けることで、市場平均よりは下がらないポートフォリオになる可能性はあります。
しかし、下落相場では保有しないほうがマシでしょう。
また、長期投資だからとか、配当金を受け取っているから問題ないと決め込んで、撤退する選択肢を無視してしまう投資家も少なくありません。
しかし、受け取った配当金などは、たった1日の株価下落で吹き飛びます。
下落相場では100%現金で保有しろとまで言いませんが、ある程度はアセットアロケーションに基づいて現金ポジションを増やすことが求められるでしょう。
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主要な株価指数の利用方法
- 複数の主要指数に対して同時に注意を払うことによって、市場のピークを見極めることができる。
この部分は長いため、細かく見ていきます。
主要な株価指数とは
こちらは、『オニールの成長株発掘法』でも取り扱っています。
以下の記事で、日本の株価指数も含めて詳しく解説していますので参考にしてください。
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空売りのタイミングが分かる
本書では、空売りで素早く手堅く儲けることを目的としており、そのためには市場全体のムードが大事になります。
インベスターズ・ビジネス・デイリー(IBD)では、主要な株価指数として以下の5つの指標を掲載しています。
適宜、こちらは必要に応じて使っていくといいでしょう。
主要な株価指数の天井形成
- 主要な株価指数の天井形成には2つの形がある。
- 第一は、株価指数が上昇し、平均が少ない出来高を伴って短期間の新高値を付ける場合である。
- これは、この水準での株式に対する需要が少ないことを示しており、上昇はまもなく売りによって圧倒されることになる。
- 第二の場合も、市場がまだ上昇トレンドにある間に天井を形成するものである。
- 1日の出来高が前日の水準を上回るものの、株価指数が前日比でほとんど上昇しない、あるいは場合によっては下げて引けるという状態(「チャーニング」としても知られている)が、1日、2日、3日と突然起こる。
- このような日を「ディストリビューション(売り抜け)の日」と呼ぶ。
- これが2~4週間の間に3回、4回または5回と起こるようになったときは、現金の比率を上げて、その時点での保有銘柄を再検討し始めるべきタイミングである。
主要な株価指数の動きを見ることで、マーケット全体の天井を見極めることができます。
これも例によって『オニールの成長株発掘法』で解説されています。
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専門用語は、今後も出てくるので内容を頭に入れておきましょう。
当ブログではできる限り説明を入れるつもりですが、阿吽の呼吸で伝わるに越したことはありません。
本書ではディストリビューション(売り抜け)の数え方の具体例が示されています。
これも前書に足りなかった部分で、売り抜けの数え方の練習にはもってこいです。
この練習は独学でやるよりも、教わったほうが断然ためになるし価値があるものであるため、じっくり取り組んでみてください。
まとめ
- 上昇すれば必ず下落する
- 主要株価指数で天井を見極めよう
- 買いポジションは、天井を付けた直後に来る逃げ場で解消できるとベスト
おわりに
マーケットの天井の見極め方は『オニールの成長株発掘法』でも扱っていますが、この本のいいところはチャート例がカラーで見やすく、説明がより丁寧でわかりやすいところです。
今回の部分に限らず、本書を読む際はチャート例を丁寧に見ることをおすすめします。
チャートに関しては、当ブログで解説する必要がないほどきれいにまとまっています。
しっかり学んで本書のサポートがなくても、チャートを読めるようになるのが目標ですよ。