はぐれ猿でも、投資がいいんだ。

ふりむけばやさしさに飢えた弱肉強食の世界で

板情報トレード第1章⑥~コンスタントに利益を手に入れる

あなたはイチロー型かゴジラ松井型か。

コツコツヒットを重ねてアベレージを高めるか、または一発ホームランを狙うかについては、投資の世界でも議論されます。


デイトレーターたちが目指すタイプは、はたしてどちらでしょうか?

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安全なポジション

  • 本物のテープ解読者は株を次の日まで持ち越すことを好まない。
  • 夜の間はテープが動かないので、なすべきことを教えてくれる相手がいなくなってしまうからだ。
  • 真夜中に何か事件が起きて、翌日の相場が予想と違った展開になることだってあり得る。

デイトレーダーは、基本的にはポジションを翌日に持ち越すことはしません。

これは相場が閉まっているときに、何か事件が起きた場合に身動きが取れないためです。


ゆえに、テープ解読者は相場が閉じる前にすべてのポジションを手仕舞いします。

これによって、利子や手数料等の支払いをする必要もなくなり節約にもなります。

本書の八百屋の例えもわかりやすいですね。


なお現在では、夜間でもPTSによって取引が可能になっています。

しかし、流動性がとても高いとはいえず、逃げるにしても小粒に限られるでしょう。



不調なとき

  • 当てにできるのは1週間とか1カ月をならして、費やした時間と労働に見合うだけの、少額だが確実な利益を得ることである。
  • 平均して利益を上げるという、このことこそがテープ解読者の目標となる。
  • もし一年を通して、100株単位の取引でこれだけの成績を維持できたとすれば、あとは売買単位を200株、300株、500株、あるいはそれ以上に引き上げるだけで、途方もない成果を手にすることができる。

相場がいつも安定して強気相場であるとは限りません。

ときには自分の相場観とは裏目に出たり、相場が不安定でうまく対応できなかったりすることもあるでしょう。


そのような難しい状況も含めて、デイトレーターたちは相場に居続けます。

一気に負けを取り戻そうとか考えずに、毎日コツコツと利益を積み上げることが重要になります。


そして、すべての期間を通じて、平均してプラスの成績を収めることができるようになれば、あとは取引単位を大きくするだけで、途方もない利益を得ることができるようになります。


これは言い換えれば、「トータルで儲ける」だったり「期待値でプラスになる」戦術とも言えるでしょう。
gyatuby.hatenablog.com



平均的利益

イチロー
出所:ダイアモンド・オンライン
  • これで分かるように、資金額や注文単位は二の次である。
  • 問題は、どんな取引所でも、どんな場外市場でも、平均して、損や手数料などの出費を上回る利益を手に入れることである。

資金があってもデイトレーダーとしての最低限の知識がなければ、目的を達成するのは難しいでしょう。

もしくは多額のお金を一気にベットすることで、破滅に向かうこともあります。


こんなことではとてもデイトレーダーとはいえません。

彼らは毎日コツコツと利益を積み重ねて、生計を立てています。



ルールに厳格に従う

  • テープ解読者は情報をひどく嫌う。
  • その代わりに、長い年月の間に第二の天性となった、完全に実証済みの厳密な計画に従う。
  • 心のなかには、相場での冒険を無意識のうちに導いてくれる習慣が出来上がっている。
  • その直感は論理や推論や分析によって裏打ちされている。

この話は先ほど紹介した、ダグラスの『ゾーン』の内容と重なるところがあります。

最終的に熟練したトレーダーは、機械的に決められた厳格なルールに従うだけでなく、ある種のひらめきや直感に基づいてトレードができるようになります。

その域まで達することができれば、億り人も視野に入るのでしょうね。



スキャルパー

  • そこが、テープ解読者が単なるスキャルパー(利ざや稼ぎ人)と違う点がある。
  • スキャルパーは基本的に、原則も理由もなしに一ポイントか二ポイントの利益をかすめ取ろうとする。
  • 稼げさえすれば、方法はどうでもいいのだ。
  • スキャルパーは、特別情報、見かけ、ヤマ勘、うわさ、思い込み、J・P・モルガンの友だちの友だちとかの情報などに基づいて行動する。
  • テープ解読者は進歩して一種の自動機械のようになっており、状況を観察して評価を行い、方針を決めて注文を出す。

稼げれば正義という考え方は存在しますし、私も否定はしません。


しかし、思い付きや他人を頼った投資を行っても、一向に成長にはつながりません。

自分の責任を自覚して、失敗から反省し、対応策を作り続けることで投資家として一人前になります。

そしてもちろん、投資家としてのメンタルを鍛えることも大切です。


他方、スキャルパーにはそういった精神がないとワイコフは指摘しています。

儲かりさえすればなんでもよく、仕手株でもイナゴになろうとも構わないのです。


ただし、それをわたしは否定できません。

私とは違った世界をスキャルパーは見ているのでしょうし、SNSには”成功者”が溢れています。



まとめ

  1. デイトレーダーは、基本的には株式を翌日に持ち越すことはしない。
  2. 不調の時も含めて、平均的にコツコツと利益を上げることが大事
  3. 年月の間に第二の天性となった、完全に実証済みの厳密な計画に従う。
  4. 心のなかには、相場での冒険を無意識のうちに導いてくれる習慣が出来上がっている。
  5. スキャルパーは基本的に、原則も理由もなしに一ポイントか二ポイントの利益をかすめ取ろうとする。
  6. 他方でテープ解読者は進歩して一種の自動機械のようになっており、状況を観察して評価を行い、方針を決めて注文を出す。



おわりに

当然ながら、コンスタントに利益を上げるのは簡単ではありません。

相場はいつも平穏ではなく、むしろ狂気と悲鳴が入り混じったカオスな世界だからです。


本書からは外れてしまいますが、長期投資を行う場合にも研究は必要です。

ただし失敗から学ぶ機会が少ないことは、私には気がかりでなりません。

今年もおつかれさまでした。


↓次回
gyatuby.hatenablog.com

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  • 過去の結果は必ずしも将来の結果を示すものではありません。
  • 紹介する実例は、教育的な目的でのみ用いられるものであり、当ブログに書かれた手法・戦略による売買を勧めるものではありません。