逆指値注文(ストップ注文)は、トレードにとても便利な注文方法の一つです。
今回は、ストップ注文について学んでいきましょう。
注文の執行
- その代わり都合の悪いこともある。
- 第一に、「大量の委託保証金によるどんちゃん騒ぎ」が行われている相場では、テープの進行が非常に遅くなり、注文が希望に近い値段ではまず執行できなくなってしまうということがある。
- これは、比較的静かだった銘柄がいきなり人気化した場合に、特によく当てはまることである。
これは昔ながらの問題なので無視してかまわないでしょう。
当時はインターネットなんてありませんから、立会場のブローカーに電話で伝言して注文を執行します。
その間にも時間が進むので、実際に注文が成立する間に株価が動いてしまうのです。
今ならほとんど一瞬で注文が成立しますから、この問題は解決です。
強いて言えば、浮動株が少なく人気化している銘柄だと、ストップ高といった値動きが荒くなりがちという点は頭に入れておく必要があるでしょう。
スリッページ
- 第二に、しばしばストップ注文が設定から何分の一ポイントではなく何ポイントも離れた価格で出来てしまう
- そういうわけだから、すべてを考慮した場合に、大衆の存在がテープ解読の助けになるのか、妨げになるのか、一概に決めることはできない。
スイングが大きくなるからといって、メリットばかりではありません。
振れ幅が大きいばかりに、スリッページが起こることもあります。
スリッページとは、自分が注文した値段と成立した価格に差が生じることを指します。
スリッページとは?|LIGHT FX(ライトFX)
注文の際にこのスリッページを設定することで、意図に反する注文成立が起きるのを避ける、つまり注文不成立にできます。
つまり逆を言えば、何としても注文成立させたい場合は、スリッページを大きくとったり成り行き注文にする必要があります。
現代の株式投資ではあまり縁がありませんが、ワイコフやオニールは、指値注文より成り行き注文を勧めています。
gyatuby.hatenablog.com
ストップ注文
- 経験を積むにつれて、防御と利益確保のためにストップを操る方法は次第に多様になる。
- テープ解読者は、一回あるいは一日のトレードから少額の平均的利益を上げようとして取引している以上、一ポイントの利益も失うわけにはいかず、またもっと大きな利益については少なくともその一部を確保するために、利益の「つなぎ止め」をせざるを得ない。
ワイコフは、①防御②利益確保の2つの目的でストップ注文を使っています。
1.防御のストップ注文
テープ解読者は、取引の回数が比較的多いです。
そして何よりテープを見ながら機敏に動くことができます。
この機敏さを活かして損失回避のストップ注文を駆使して、投資成績が落ちないように気を付けます。
2.利益確保のストップ注文
他方、利益確保のストップ注文では、急落して含み益が泡と消えてなくならないように、ある程度の利益確保ができる水準で逆指値注文します。
このストップ注文を行う際は、株価が上昇するにつれて、前の注文を消して新たに注文することで、ストップ価格を引き上げていきます。
そのときは振るい落としの調整に巻き込まれないように、慎重に注文しましょう。
損失を防ぐ
- 合理的な方法で損失を防ぐことは、トレードの技術のなかでも特に大事な要素である。
- 含み益を上手に守ることのできないトレーダーは、しっかり確保したと思ったポイントがどんどん手からこぼれ落ちていくという目に遭うことになる。
- ストップを活用したこうした仕組みによって、一回一回のトレードの利益を最後の一滴までしぼり取ることができ、自分のものになるはずの利益を一切取りこぼさずに済むのである。
先ほども書いたとおり、ストップ注文は守りの手法として大事な要素です。
ストップ注文をうまく活用することで、遅すぎる損切りや早すぎる利確を避けることができます。
自動か手動か
- このような場合、トレードをストップで手仕舞うのと、自分で手仕舞うのと、どちらが良いのかが問題になる。
ただし、ワイコフの時代は電報や電話を使って注文した時代です。
現代のインターネット世界では成り行き注文したらすぐに約定します。
そのためオニールが言うとおり、忙しいから相場を見てられないといった理由がない限りは、自分が決めたラインに到達したら手動で成り行き注文をする形でもいいでしょう。
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ストップの調整を行うことで利益を積み重ねる
- (空売りしている最中にストップの)引き下げを行った場合には、以下の3通りのケースが考えられるが、そのうちの2つは満足できる結果が得られる。
- 株価がさらに下落して利益が拡大する。
- 経験則通りストップ水準まで戻して注文が執行されるが、その価格で改めて売り建てることができる。
- ストップに引っかかるが、そこから(再度注文する暇もなく)すぐ下げる
- たいていは再度空売りする時間的ゆとりが十分であり、それで少なくとも手数料分くらいは稼ぐことができる。
考えられる3つの結果のうち、最後になったとしても利益が余分に得られなかっただけで、嘆くこともないでしょう。
注目したいのが、たとえ逆指値に引っかかったとしても、再度ポジションを持つことが許されていることです。
これが損切りしていた場合にはメンタル的に抵抗にあうのですが、実証されたルールに従う限りチャンスがあれば狙うべきでしょう。
大きな成功のために、ときには小さい失敗を受け入れて気力を失わないことも大事になります。
まとめ
おわりに
トレーディングではもちろん、投資全般において損失を出さないことが最も大事になります。
大きな利益の前に、ストップ注文を活用して損失を出さないことを心がけてみましょう。
チャンスはこの先いくらでもありますよ。