高く売って、安く買う。
オニールから待望の空売りの本が出版されました。
この第1章では空売りの理論、いつ、どうやって空売りするかについて解説しています。
”買い”からだけでなく、”売り”からでも利益が得られるようになりましょう。
いつでもコンスタントにリターンがあるのが投資家生活の理想です。
はじめに
- 市場は過去において強気相場であったのと同じくらいの期間、弱気相場でもあったのである。
- 株式市場には1つの側面しかない。それは強気の側と弱気の側ではなく、正しい側なのである。
- 専門家も含め正しく空売りをする方法を知っている人はほとんどいないのである。
「おすすめの銘柄を教えて下さい」
「〇〇の銘柄を買い推奨します」
周りにあふれる株式情報のほとんどが、買いに関するものです。
しかし、いつどうやって売るべきかまでは面倒を見てくれません。
それは手間だからというのもあるでしょうが、根本的な理由としては、ベストな売りタイミングなど誰にもわからないからでしょう。
アナリストレポートのほとんどが買い推奨かホールドであることからも、この事実が正しいことを裏付けています。
専門家も含め正しく空売りをする方法を知っている人はほとんどいないのです。
空売り
(出所:Quick MonerWorld)
https://moneyworld.jp/news/05_00050926_news
何事もそうですが、空売りを知るにあたっては基本を知らなければなりません。
空売りの仕組みや注文成立について、ひとつずつ見てみましょう。
空売りとは?
(出所:Quick MonerWorld)
https://moneyworld.jp/news/05_00050926_news
信用取引は分からないし怖いと思われる方もいるかもしれません。
しかし、空売りの仕組み自体は意外に簡単です。
単純に、通常の取引である「最初に買って、あとで売る」を反対にしただけです。
うまく高値で売り、売値より安い値段であとから買い戻すことができれば、上図のとおり利益を得ることができます。
買い一辺倒だけでは、弱気相場でできることがなくなってしまいます。
はじめのうちは休めばいいだけなので構いませんが、ぜひ空売りをマスターして、投資成績の向上を図りましょう。
なお少し脱線しますが、実はわたしたちもすでに日常生活で”空売り”をしています。
詳しく知りたい方は、『ゾーン最終章』を一読ください。
空売り規制(価格規制)
すこし空売りの知識を勉強しましょう。
https://www.jpx.co.jp/equities/trading/regulations/02.html
空売り価格については、株価上昇局面では直近公表価格(マイナスティック)未満、株価下落局面では直近公表価格(ゼロ・プラスティック)以下の価格での空売りが禁止されています。(施行令26条の4)
なぜ規制されているかというと、買うときと同様に約定させてしまうと、売りが売りを呼んでしまいマーケットが不安定になるためです。
こうしたことを防ぐために、価格規制を含めて空売り規制が設けられています。
他の規制にも興味がある方は、上記リンク先の東京証券取引所のサイトをご覧ください。
正しい相場環境での空売り
弱気相場かどうかの見極めについては、『オニールの成長株発掘法』でマーケットの天井を見極めるテクニックを扱っています。
gyatuby.hatenablog.com
マーケットに逆らってはいけません。
空売りを仕掛ける際は、マーケットが弱気になりつつあることを見極める必要があります。
強気相場の間に空売りを行うのは、マーケットの流れに逆らって泳ぐようなもので、不利な立場でトレードすることになります。
それだけマーケットを出し抜くのは簡単ではないということです。
“正しい”側に立つようにしましょう。
また弱気相場での立ち回りについても、さきほどの本で取り扱っています。
gyatuby.hatenablog.com
弱気相場でできることは、①現金ポジションを多く持つこと、②空売りすることの2つだけです。
空売りしようと考えている場合、おそらく株価は最高値から10~15%下落しているでしょう。
この下落のタイミングで空売りをすることで、身を守る以上に追加の利益を得る可能性があります。
まとめ
おわりに
『オニールの成長株発掘法』では、難易度が高くてオススメしていなかった”空売り”に関する本です。
gyatuby.hatenablog.com
「安く買って高く売る」が基本ですが、読者からの需要が予想以上にあったのでしょう。
本書で紹介されている方法は、かなり保守的な手法であるため、手堅く利益が得られるようになるはずです。
これから長くなりますが、じっくり読み進めていきましょう。