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オニールの成長株発掘法第1章⑤~チャート100本ノック13~14本目

チャート100本ノックでは、本書に掲載されているチャートを、時系列順に関連記事や注釈等をまとめています。

残念ながらチャートを自力で作成できませんので、本書を片手に読んで頂ければと思います。


なお、前回の記事は以下をご覧ください。
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銘柄選択の極意(再掲)

  • 本書では、チャートからどこで買えばよいのかだけでなく、売りのサインの読み取り方も伝授している。
  • 成功するためには、歴史によって実証された信頼性のある買いと売りの規則性を学ぶ必要があるのだ。
  • 時代にかかわらず幾度も繰り返される特定のチャートパターンがあることに気がつくだろう。
  • 売り上げ、収益率、ROE(株主資本利益率)のそれぞれが大幅に上昇している銘柄を見つけること
  • そして、機関投資家による買い集めを示している強いチャートパターンを見つけること
  • この両方ができれば、読者諸君の銘柄選択及び売買タイミングが大幅に改善されることにつながるのだ。

チャートを注意深く読むことで、売買タイミングは大幅に改善されます。


銘柄選択は一流なのに、利確が早すぎたり遅すぎたりで機会損失を得ることは、おそらくすべての投資家が通る道かと思います。

必要なのは、買いのタイミングと利確の精度をいかに高めるか考え続けることです。


チャートのテクニカル指標には様々なものがありますが、オニールが使用する主なテクニカル指標は、株価と出来高移動平均線シンプルです。

わたしたちが学ぶべき対象として、これ以上のものはないでしょう。


オニール氏が伝授する投資法を、余すことなく学びきりましょう。



ミネアポリス・ハネウェル・レギュレーター(1933年)

ミネアポリス・ハネウィル・レギュレーター

  • 170週間で987%上昇
  • 高温形とサーモスタットを発明した会社
  • 1934年に海外市場も含めた積極的な拡大戦略を始めた
  • ダウ平均は恐慌時の安値付近まで下落

ミネアポリスは、高温形という画期的な発明をしました。

ちょうど世界恐慌が起きたあとだったので、新たな強気相場の始まりと共に、ミネアポリスも大きく上昇していきます。

第1ベース

該当するチャートパターンは見当たりません。
調整している期間がベースであることを思い出しましょう。

ブレイクアウト前に短小線となっているのがポイントでしょうか。

これはアキュミュレーション(買い集め)の合図を知らせています。

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第2ベース

  • 市場調整が原因となりベースの上のベースが形成された
  • ベースの上のベースが2回(3連続のベースで、それぞれが前回の高値付近の調整付近の調整で下げ止まっている。
  • この3回のベースでようやく終値がほぼ同じになり、1934年3月と9月のベースよりも引き締まった
  • 9週にわたる(フラット)ベース
  • ブレイクアウト時に出来高増加?、買い

べースの中に、小さなベースが3回現れます。

まだ第2ベースですが、ダウ平均が横ばい相場となったため、失敗するベースが続きます。

このように、市場全体のムードは大化け銘柄ですら影響を受けます


しかし、マーケット全体が上向きになるまで待っていたら、このタイミングでは買い逃すことになるでしょう。

そのため、試し玉(少額)で挑戦することを繰り返すしかないように思います。


ここで失敗しても負けは小さいです。

もしもこのあと勝つことができれば、今までの負け分など余裕で上回るとともに、自信を維持するうえで試し玉は重要になってきます。

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第3ベース

出来高の増加を伴って10週移動平均線を上回ったら買うことを、オニールはよくおススメしています。

この時には強気相場になっているので、オニールを信じて買っていれば報われました。



コカ・コーラ(1934年)→cf.P161

コカ・コーラ

  • 165週間で565%上昇
  • 1930年代はコーラが5セントで買えた
  • 外市場に拡大して西欧で売れ筋商品となっていった

世界のブランドランキングで、上位常連のコカ・コーラ

昔はコーラを5セントで買えたのも驚きですが、当時はまだ伸び盛りの企業でした。



第1ベース

利益率の上昇によってファンダメンタルズは良くなっており、株価急上昇のための土台はしっかりしています。

カップの底部分では振るい落としが行われており、典型的なカップウィズハンドルのパターンです。

最初の買いはしっかり取り組んでいきましょう。

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第2ベース

上昇ベース(アセンディングベース)の亜種パターンです。

3回目の押しでは、ベースの上のベースを形成しています。


これはダウ平均が調整局面を迎えたため、上昇ベースを維持できるほどの株価の勢いが衰えてしまったためといえます。

前後や横関係を見ながら機転を利かせることも、チャーティストに求められるのでしょう。


3回目の押しからの反発前は、4週連続で終値がほぼ同じとなっており、成功確率は高まっています。

ブレイクアウト時に出来高増加したタイミングで、買っていきましょう。


増し玉を繰り返す(ピラミッディング)ことで、相当なポジションを抱えることができ、含み益もかなりのものになっているはずです。

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第3ベース

  • ダウ平均が再び調整しているところ、6週にわたる平底型(フラット)ベース
  • ブレイクアウト時の出来高は前週より増加、買い

この時点になるとコカ・コーラの強さに注目が集まっていたのでしょう。

ダウ平均が調整する中でも、力強さを示すフラットベースを形成しました。

形成期間も6週間とほぼ最短です。


週足チャートに注目していると油断しがちですが、日足チャートも併せて確認するといいでしょう。

実際に買うタイミングは日足チャートを見ることで、より早く買うことができます。

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第4ベース

第4ベースでも依然として、コカ・コーラは強い動きを示します。

ここでもパターンの期間は短いです。

しかしマーケット全体が上昇する中で、このタイミングは見逃し厳禁、打たなければいけないど真ん中のストライクボールのようなものです。


しっかり買っていくことができれば、大化け銘柄の恩恵を受けることができたでしょう。

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第5ベース

第5ベースでもフラットベースを形成するとは、なんという強さだ!コカ・コーラ

ここまで手堅く買いポジションを積み上げていれば、含み益は相当なものとなったことでしょう。


なお、第5ベース以降も力強い動きを見せ、ときには買い時を迎えたりしますが、もちろん売り時に見えるタイミングもあります。

第5ベースまで積み上がったのですから、警戒して当然です。

それでも間違って売ってしまったとしても、再び買い直せばいいのです。


どうせ上がるなら買い値なんて気にしてはいけません。

売ってしまったからという理由だけで買い逃している間は、悩みと痛みに苦しめられることでしょう。


小さい失敗ならいくら犯しても構いません。

ホームランを打てばすべてチャラになります。

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本日の気づき

  1. ブレイクアウト前に短小線となっているのは、アキュミュレーションの兆し
  2. 小さな失敗は、大きな成功にとって必要な投資

おわりに

チャートパターンを気にしすぎるあまり、買い逃してはもったいない。

本来、チャーティストが利用するのは株価と出来高であり、チャートはそれらを絵に描いたものにすぎません。


特に相場の転換点には、例外はつきものです。

例えば今日という日は、相場が暴れ牛のように動いておりますので、ここは基本に立ち返って対処するといいと思っています。

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