チャート100本ノックでは、時系列順に関連記事や注釈等をまとめています。
古いチャートは自力で生成できなかったため、お手数ですが本書を片手に読んで頂ければと思います。
銘柄選択の極意(再掲)
チャートを注意深く読むことで、売買タイミングは大幅に改善されます。
銘柄選択は一流なのに、利確が早すぎたり遅すぎたりで機会損失を被ることは、おそらくすべての投資家が通る道かと思います。
必要なのは、買いのタイミングと利確の精度をいかに高めるか考え続けることです。
チャートのテクニカル指標には様々なものがありますが、オニールが使用する主なテクニカル指標は、株価と出来高、移動平均線とシンプルです。
わたしたちが学ぶべき対象として、これ以上のものはないでしょう。
オニールが伝授する投資法を、余すことなく学びましょう。
ゼニス・ラジオ(1958年)cf.P156
- 66週間で493%上昇
現在のゼニス・エレクトロニクスです。
ゼニスはすぐに、高品質のラジオと電子技術の革新で知られるようになりました。
第1ベース
機関投資家による買いは、将来の株価上昇に不可欠なものです。
価格が需要と供給のバランスで決まるならば、巨大な買いパワーは必須になります。
そして2年間ずっと横ばいが続きましたが、ダウ平均が上昇トレンドに転換するのに合わせて、カップウィズハンドルを形成しています。
取っ手部分が株価の収束となっており、振るい落としに負けずに迷わず買いましょう。
第3ベース
直前でクライマックストップを疑いたくなるし、売ってしまうかもしれません。
それほどの急上昇がやってきました。
上昇後に現れる狭いフラッグでは、直前に株価が短期間に急上昇して始まります。
上昇フラッグはめったに現れませんが、これは力強い証です。
仮にクライマックストップと読んで直前に売ったとしても、すぐに買い戻しましょう。
上昇からの調整が、思ったよりも下がらなかったところを見逃してはいけません。
テキサス・インスツルメンツ(1958年)cf.P141,152
- 116週間で772%上昇
- 新しい半導体産業の主導銘柄
テキサス・インスツルメンツは、現在でも残る半導体を開発・製造する世界的な大企業です。
1958年に集積回路を開発し、大化け銘柄となりました。
第1ベース
P141も併せて確認しましょう。
カップの底で振るい落としがあったため、買うタイミング次第では手痛いダメージを受けました。
出来高は株価上昇の時は大きくなり、株価が下落する際には小さくなるのが基本になります。
価格は需要と供給で成り立つことを改めて思い出しましょう。
第2ベース
ゼニスと同じように、10週移動平均線への3回の押しでそれぞれ増し玉しましょう。
週足だとタイミングが遅いので、日足で確認して増し玉することになりそうですね。
勝つためには、勝てるときに大きく儲けることが重要になります。
第3ベース
スクエアベースよりも、下記のコンソリデーションと考えた方がですね。
個人的にはスクエアベースは無理やり感があったので、納得がいきました。
【今日のトピック#9】
— オニールの猫@CANSLIM投資 (@ONeils_cat) October 11, 2022
✅コンソリデーションについて
本日までに挙げたベースパターンに該当しないベース。
レンジを形成するような動きになることが多く、他のベースと比較して、成功率は低い。
自身のトレードでは、過去の全トレードの1%をコンソリデーションからエントリー。
利確率は42%と低め。 pic.twitter.com/jAleDlSsuq
ピボットポイント(買いポイント)をどこに置くかは、裁量の余地があるので慎重に買っていきましょう。
テキサスでは、株価の収束が見られたことが根拠となったはずです。
また増益率が良くなってきており、コンセンサスが上昇修正されたのでしょう。
決算前に株価が上昇するきっかけになったはずです。
第4ベース
ダブルボトムと思われるパターンです。
四半期EPS増加率の2期連続減少
- 四半期EPSの増加率が2期連続で減少、売り
- 大きな上昇トレンド中にこれが起こると売りの時期を示していることが多い。
- 以前は59%、129%、97%、87%と上昇していたのにここでは22%と21%にとどまっている
オニールは、ファンダメンタルも大事にしています。
特にEPS増加率については重視しています。
四半期EPS増加率が前回の増加率に比べて3分の2以上の下落を2四半期連続で見せたら、テキサスとここでお別れしましょう。
本日の気づき
おわりに
仮想通貨では重大ニュースがあったようで、大幅に下落しました。
バイナンスが救済すると決めてもなお、元の価格までには程遠いです。
顧客の資金引き出し急増に伴ってFTXに資金繰りの問題が発生し、バイナンスが救済買収という形をとる。
— ぎゃつ@FIRE目指す会計士 (@gyatubeee) November 8, 2022
実現すれば仮想通貨交換業で最大級のM&A(合併・買収)となる。
仮想通貨大手バイナンス、同業FTXの事業買収で合意:日本経済新聞 https://t.co/baDhstuOsI
暗号資産の理念や役割に私は共感していますが、価格が高いかどうかはまた別の話です。
一方、株式には価格水準の目安(PERなど)があります。
成長株投資を行う際には、オニールもファンダメンタルを大切にしていますし、成長株投資でおなじみのミネルヴィニはさらに深掘りしています。(最近、ミネルヴィニの本を読んでいます。)
したがって私たちも、決算発表などのファンダメンタルをおろそかにせず、銘柄研究に努めましょう。