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オニールの成長株発掘法第1章⑩~チャート100本ノック23~24本目

チャート100本ノックでは、時系列順に関連記事や注釈等をまとめています。

古いチャートは自力で生成できなかったため、お手数ですが本書を片手に読んで頂ければと思います。

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銘柄選択の極意(再掲)

  • 本書では、チャートからどこで買えばよいのかだけでなく、売りのサインの読み取り方も伝授している。
  • 成功するためには、歴史によって実証された信頼性のある買いと売りの規則性を学ぶ必要があるのだ。
  • 時代にかかわらず幾度も繰り返される特定のチャートパターンがあることに気がつくだろう。
  • 売り上げ、収益率、ROE(株主資本利益率)のそれぞれが大幅に上昇している銘柄を見つけること
  • そして、機関投資家による買い集めを示している強いチャートパターンを見つけること
  • この両方ができれば、読者諸君の銘柄選択及び売買タイミングが大幅に改善されることにつながるのだ。

チャートを注意深く読むことで、売買タイミングは大幅に改善されます。

銘柄選択は一流なのに、利確が早すぎたり遅すぎたりで機会損失を被ることは、おそらくすべての投資家が通る道かと思います。

必要なのは、買いのタイミングと利確の精度をいかに高めるか考え続けることです。


チャートのテクニカル指標には様々なものがありますが、オニールが使用する主なテクニカル指標は、株価と出来高移動平均線とシンプルです。

わたしたちが学ぶべき対象として、これ以上のものはないでしょう。


オニールが伝授する投資法を、余すことなく学びましょう。



ゼニス・ラジオ(1958年)cf.P156

  • 66週間で493%上昇

現在のゼニス・エレクトロニクスです。

ゼニスはすぐに、高品質のラジオと電子技術の革新で知られるようになりました。



第1ベース

  • ベースの前にまるで高層ビルのように出来高が急増しているのは機関筋による買い
  • 2年以上続いたベースから抜け出す直前
  • 11週にわたる取っ手付きカップカップウィズハンドル
  • ブレイクアウト時に大商い、買い

機関投資家による買いは、将来の株価上昇に不可欠なものです。

価格が需要と供給のバランスで決まるならば、巨大な買いパワーは必須になります。

そして2年間ずっと横ばいが続きましたが、ダウ平均が上昇トレンドに転換するのに合わせて、カップウィズハンドルを形成しています。


取っ手部分が株価の収束となっており、振るい落としに負けずに迷わず買いましょう。

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第2ベース

  • 上昇ベースを形成しながら10週移動平均線へ押しが3回入ったところでそれぞれ増し玉
  • 4週連続で終値がほぼ同じ

本書の上昇ベースで扱った通りに3回目の押しからの反発で買うのではく、毎回の反発でそれぞれ増し玉していくと書かれています。

こうした移動平均線の活用は、今後も出てくるので覚えておきましょう。

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第3ベース

  • 5週にわたる上昇後に現れる狭いフラッグ
  • ベースの終わりでの薄商いはこれ以上売りが入らなかったことを示す
  • ブレイクアウト時に出来高増加、買い

直前でクライマックストップを疑いたくなるし、売ってしまうかもしれません。

それほどの急上昇がやってきました。

上昇後に現れる狭いフラッグでは、直前に株価が短期間に急上昇して始まります。


上昇フラッグはめったに現れませんが、これは力強い証です。

仮にクライマックストップと読んで直前に売ったとしても、すぐに買い戻しましょう。

上昇からの調整が、思ったよりも下がらなかったところを見逃してはいけません。

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第4ベース

  • これはクライマックストップではなく8週続いた上昇後に現れる狭いフラッグの終点なので、売ってはならない!
  • ベースの底近くで出来高は増えていない
  • ブレイクアウト時に出来高増加、買い

8週間以内に20%を超える銘柄は、特段の理由がない限り8週間保有し続けるべきです。

この鉄のルールを守ることができれば、ここで手放すことはしなかったでしょう。


ベースの底付近で出来高が増えていないのは、これ以上の供給がなかったことを示しています。

見た目はダブルボトムの形をしていますが、ピボットポイントで欠かさず買っていきましょう。

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クライマックストップ

  • クライマックストップでの売り

3対1の株式分割があり、出来高が過去最大に近いです。

直前の値幅も過去最大となっています。

出来高は最大なのに、2週目の上昇が値幅の半分で引けたところで上昇の勢いに疑問符がついた点を見逃さなければ手仕舞いできたはずです。


またここで迷って半分だけ売ったとしても、直後の下降トレンドを確認出来たら残り半分も迷わずに売ってしまいましょう。

少なくとも移動平均線が下向きになったら、上昇トレンドは一旦終わったと見るべきです。

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テキサス・インスツルメンツ(1958年)cf.P141,152

  • 116週間で772%上昇
  • 新しい半導体産業の主導銘柄

テキサス・インスツルメンツは、現在でも残る半導体を開発・製造する世界的な大企業です。

1958年に集積回路を開発し、大化け銘柄となりました。



第1ベース

  • 1957年の弱気相場が次の相場サイクルの基盤を作った
  • 35週にわたるカップウィズハンドル
  • 株価の反発時に出来高急増
  • 株価下落が前のベースの水準で止まるのは成長株を暗示する好材料
  • 株価は反発して、結局週の値幅の高値で引ける
  • 安値付近で出来高急減、株がこれ以上売られていないことを示す
  • 取っ手部分で6週連続で終値がほぼ同じで短小線、出来高減少
  • 株価が買いポイントへ推移してその週の高値で引けたときに出来高増加、買い

P141も併せて確認しましょう。

カップの底で振るい落としがあったため、買うタイミング次第では手痛いダメージを受けました。


出来高は株価上昇の時は大きくなり、株価が下落する際には小さくなるのが基本になります。

価格は需要と供給で成り立つことを改めて思い出しましょう。

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第2ベース

ゼニスと同じように、10週移動平均線への3回の押しでそれぞれ増し玉しましょう。

週足だとタイミングが遅いので、日足で確認して増し玉することになりそうですね。


勝つためには、勝てるときに大きく儲けることが重要になります。

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第3ベース

スクエアベースよりも、下記のコンソリデーションと考えた方がですね。

個人的にはスクエアベースは無理やり感があったので、納得がいきました。

ピボットポイント(買いポイント)をどこに置くかは、裁量の余地があるので慎重に買っていきましょう。

テキサスでは、株価の収束が見られたことが根拠となったはずです。


また増益率が良くなってきており、コンセンサスが上昇修正されたのでしょう。

決算前に株価が上昇するきっかけになったはずです。

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第4ベース

ダブルボトムと思われるパターンです。

こちらはシンプルなので、素直に出来高を伴ったブレイクアウトで買いましょう。

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四半期EPS増加率の2期連続減少

  • 四半期EPSの増加率が2期連続で減少、売り
  • 大きな上昇トレンド中にこれが起こると売りの時期を示していることが多い。
  • 以前は59%、129%、97%、87%と上昇していたのにここでは22%と21%にとどまっている

オニールは、ファンダメンタルも大事にしています。

特にEPS増加率については重視しています。


四半期EPS増加率が前回の増加率に比べて3分の2以上の下落を2四半期連続で見せたら、テキサスとここでお別れしましょう。

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本日の気づき

  1. ベースの前にまるで高層ビルのように出来高が急増しているのは機関筋による買い
  2. 移動平均線の押しでの増し玉は、今後も出てくる
  3. ベースの終わりでの薄商いは、これ以上売りが入らなかったことを示す
  4. 株価下落が前のベースの水準で止まるのは成長株を暗示する好材料
  5. 安値付近で出来高急減、株がこれ以上売られていないことを示す
  6. 大きな上昇トレンド中に、四半期EPS増減率が2期連続で減少すると、売りの時期を示していることが多い



おわりに

仮想通貨では重大ニュースがあったようで、大幅に下落しました。

バイナンスが救済すると決めてもなお、元の価格までには程遠いです。

暗号資産の理念や役割に私は共感していますが、価格が高いかどうかはまた別の話です。


一方、株式には価格水準の目安(PERなど)があります。

成長株投資を行う際には、オニールもファンダメンタルを大切にしていますし、成長株投資でおなじみのミネルヴィニはさらに深掘りしています。(最近、ミネルヴィニの本を読んでいます。)

したがって私たちも、決算発表などのファンダメンタルをおろそかにせず、銘柄研究に努めましょう。

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